遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

我が将軍様 インド・インドネシア外遊、一方で "Obama in the Company of Killers"

国外ではとっくにその欺瞞を見破られていたものの、中間テストで身内からも失格の烙印をおされた我が将軍様が、外遊先インド・インドネシアで今までにも増して手前味噌なスピーチを行っています。子ブッシュの様に戦争や 「やらせ」 テロでも起こさない限りもう再選の芽は無くなったでしょうが、これから先は共和党の意向も汲んだ、より好戦的な方向に進むのでしょう;




米大統領がインドネシアで演説「寛容の精神は両国共通」
  CNN.co.jp 11月10日(水)16時21分配信

  −−−一方、インドネシアイスラム教徒らは7日、国内各地でオバマ大統領訪問に抗議するデモを展開し、主催者側によると約2万人が参加した。あるイスラム団体の報道担当者は「オバマ(大統領)とブッシュ(前大統領)に違いはみられない。2人ともイスラム教徒を弾圧し、その手は血で汚れている」と、不信感をあらわにした。 (中略)

  また、米国とインドネシアは広大で多様な国として、さらに太平洋国家、民主主義国家として、利害や価値観を共有していると指摘。「両国はともに、信仰を異にする何億人もの人々がひとつの旗の下で自由に団結できることを示している」と述べ、交流推進と連携強化を呼び掛けた。 (引用記事終わり)

   臆面もなくよく今更こんなヨタを飛ばせるものだ、政治家ってスゴイ、と思います。


<米大統領>対テロ戦の正当性強調 インドネシアで演説
  毎日新聞 11月10日(水)12時1分配信

  −−− 演説でオバマ大統領は、「世界の7、8カ国が世界市場の方向性を決定できた時代は終わった」と述べ、主要20カ国・地域(G20)が国際経済の中心になっているとの認識を表明。G20の一員であるインドネシアなど経済成長を続ける新興国との関係強化を強調した。さらに、「自由のない発展は貧困の別形態だ」と述べ、経済成長には民主化が不可欠との見方を示した。 (中略)

   大統領は「カイロ演説から17カ月が過ぎたが、やるべきことは依然として多い」と述べ、「世界中で罪のない一般市民が凶暴な過激主義者の標的になっている」と指摘。テロの脅威に国際社会が協調して対応すべきだとの見方を示した。 (以下略)

   「世界の7、8カ国」 とはG7とかG8を指しますが、アメリカ様の実際の動きを見ていると、国際政治・軍事ではG1を目指し、G20を国際経済の中心に据えて自分達の不始末の尻拭いをさせることで経済的負担を軽減しようとしているのがミエミエ。 田中宇 さんの言い方を借りて言い換えるなら 「経済的には多極化、その目的は単独覇権の死守」 でしょう。「テロの脅威」 「民主化」 「正義」 を振りかざして直接・間接に 「世界中で罪のない一般市民を標的に」 しているのは、他ならぬアメリカ様であることはわかっている筈ですが。


米大統領 インドの「核供給国グループ」への完全参加支持
  毎日新聞 11月9日(火)19時52分配信

  −−− 【ニューデリー杉尾直哉】9日までインドを訪問したオバマ米大統領は、核物質や核関連技術の輸出を規制する「原子力供給国グループ」(NSG、日本など46カ国)へのインドの「完全参加」を支持する姿勢を打ち出した。NSGは74年のインドの核実験を受け、核拡散防止条約(NPT)の不備を補うためにできた組織。NPT加盟を拒否しているインドがNSGに正式加盟することになれば、NPTを柱とする核不拡散体制を根本から揺るがしそうだ。 (中略)

7日付のインド主要紙ヒンズーは「核武装国インド(の国際的地位)が確立され、NPTの核保有5カ国(米英仏中露)と対等になる」と報じた。「我々はNPTを超越した枠組みを作ろうとしている」とのインド政府高官の発言も伝えた。

 米国に続きインドと原子力協力協定を結ぼうとしている日本は、「再び核実験を行えば協定を破棄する」との条件をつけている。バナジー・インド原子力委員会委員長のマルホトラ首席補佐官は毎日新聞に、「インドは核実験の一方的一時停止(モラトリアム)を守るが、周辺国の状況次第。我々の銃は弾丸を込めた状態だ」と語り、いつでも核実験ができる体制にあることを示唆した。

ただ、NPTなど国際的な不拡散体制下にないインドは原則上、NSGに加盟することはできない。NSGは具体的な加盟条件を公開していないが、NPTもしくは世界各地の非核化地帯条約の順守などが基本ラインになっているからだ。

 NSGにはブッシュ前米政権の「圧力」でインドを例外化した過去もあるが、「基準を満たしていない国に加盟を認めるのはかなり難しい」(ウィーン外交筋)のが実情だ。インドが加盟すれば、対立する核武装パキスタンや、事実上の核兵器保有国とみられるイスラエルなど、NPT未加盟国を刺激する恐れもある。 (以下略)

   元々インド・パキスタンNPT (核拡散防止条約) に加盟していない理由は、ウィキペディアによれば 「核兵器保有国であるインドとパキスタンは、条約が制定時の核兵器保有5か国にのみ核兵器保有の特権を認めそれ以外の国には保有を禁止する不平等条約であるとして」 でしたから、インドのNSG参加支持は、NPTの意義を否定するとまでは云えないものの不平等条約であることを暗に認めたことになると思われます。NSGにしても、ある1国の 「圧力」 で例外を認める訳で、結局 「持てる国」 のお手盛りに過ぎない。存在意義殆ど無し。日本の 「付けた」 条件だって、将軍様に言われれば 「止むを得ない事情」 として例外扱いを認めるのでしょう。『被爆』 体験は全く活かされていませんね。


Obama asegura que sus esfuerzos de acercarse al mundo musulmán son "serios"
  YAKARTA, 9 Nov. (Reuters/EP)

   この記事題名には笑っちゃいます。確かに "serios" と言わなければ、アメリカンジョークかどっきりカメラ (西語だと "cámara indiscreta" とか) と思われ兼ねませんから−−−



さて今回の将軍様インドネシア訪問と同タイミングとなりましたが、米軍様とインドネシア軍特殊部隊(コパスス)様 *1 の関係および非戦闘員に対する殺戮・人権蹂躙行為を示す証拠が暴露されました;



Obama in the Company of Killers
  Posted on Nov 9, 2010 By Amy Goodman, Truthdig 掲載


EXCLUSIVE: As Obama Arrives in Jakarta, Secret Docs Show U.S.-backed Indonesian Special Forces Unit Targets Papuan Churches, Civilians
  November 09, 2010, DEMOCRACY NOW !

  investigative journalist and activist Allan Nairn, who has just released secret documents from Kopassus—the feared Indonesian special forces—which has been responsible for human rights abuses since the 1950s. Earlier this year, the Obama administration lifted a 12-year funding ban for the training of Kopassus. While Obama talks about human rights, the documents indicate that Kopassus targets churches and civilians and includes a Kopassus enemies list topped by a local Baptist minister in West Papua. Nairn will continue to release documents on his website. (以下略)


News and Comment By Allan Nairn

 Breaking News: Secret Files Show Kopassus, Indonesia's Special Forces, Targets Papuan Churches, Civilians. Documents Leak from Notorious US-Backed Unit as Obama Lands in Indonesia
   By Allan Nairn, Jakarta, November 9, 2010

   The Kopassus document (Totasl 25 pages)
     インドネシア語、Web翻訳で意味は何となくわかる


益岡さん東チモールおよびインドネシア記事集
  参考サイト



「国際社会」 は、また無視し続けるのでしょうね−−−

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