遊蕩爺の漂浪メモ

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速報: いわれのない追加制裁決議に噛みついたイラン

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100610-00000079-mai-int
<イラン>IAEA理事会で異例の日本批判
6月10日19時40分配信 毎日新聞


 【ウィーン樋口直樹】「大量の核燃料を所有する日本に、国際社会は深刻な懸念を有している」−−。ウィーンで開かれている国際原子力機関IAEA)の理事会で9日、イランのソルタニエ大使が異例の日本批判を展開した。イランはこれまで、日本の平和的な原子力開発のあり方を見習う意向を示していただけに、日本側は意図を測りかねている。 (中略)


これに対し中根大使は「日本には申告済み施設の転用も、未申告の核物質、原子力活動を示唆するものもない。IAEAと追加議定書を締結し、法的義務を超えて透明性を維持している。非難の余地はない」などと反論した。


真意を測り兼ねる? 全く馬鹿揃いとしか言いようがない。「国際社会が懸念を有して」 いるかどうかは別として、核を平和利用している日本が制裁されず (それどころか制裁の側に回った) 何故イランだけが制裁されるのだ、ってことでしょう。中根大使の言い分が 「国際社会」 で認められているかどうかは甚だ疑問ですが、それはそれとして正論でしょう。しかしイランが 「IAEAと追加議定書を締結していない」 ことがルール違反とは言い難い。先日も引用しましたが改めて示しますと;

http://tanakanews.com/090927iran.php
歪曲続くイラン核問題 2009年9月27日  田中 宇


−−− 米国などは「イランの一存でIAEAとの協定を破棄することは許されない」と主張しているが、IAEAは加盟国との協定で成り立っている組織であり、たとえばイスラエルIAEAに加盟していないため、IAEAが何を決めても守らなくてよい立場にある。イラン議会がIAEAとの協定を批准せず、協定が最終的に破棄された以上、イランが守るべきIAEAの規則は「稼働の半年前までに新施設について申告する」ということだけになる。イランは違反しておらず、米国など「国際社会」の方がお門違いな非難をしていることになる。  (以下略)


同じく先日 (6月4日付け) 岡田外務大臣のノーテンキなコメントを紹介しましたが、イランはIAEAのトップも含め日本の態度が余程腹に据えかねたのでしょう。さて日本政府はどう対応する? アメリカ様に助けを求めるのでしょうが、タダじゃあ対応してくれませんよ、今度は何を差し出すつもり?