クリスマスの話題 その2: 「サンタクロース」 と云うコトバのこと
スペイン語でも "Santa Claus" (実際の発音は Santa Clos でしょうが) と云うコトバもある様ですが、私がベネズエラで慣れ親しんだのは "San Nicolás" のコトバです。(この国では英語をそのままスペイン語読みして取り入れる習慣もありますが、 "Santa Claus" と云うコトバは殆ど聞いたことがありませんでした。) 例によってウィキペディアを参照しますが、日本語版は非常にプアなので、キリスト教国の多いスペイン語版を中心とし (=記事本体の左カラム "En otros idiomas" から他言語を選択)、他言語版については単語をネット翻訳で確認してみると;
- Papá Noel (Wikipedia ES)
"Papá Noel" = ノエル (下記の通り、クリスマスを意味するフランス語から) おじさん(お父さん)
"Santa Claus" = サンタ
"Viejito Pascuero" = クリスマスのおじいちゃん
"Colacho" = 多分限られた地域でサンタ
"San Nicolás" = 聖ニコラス
- Père Noël (Wikipedia FR)
"Père"= おじさん(お父さん), "Noël" = クリスマスそのもの(下掲の通り)
- Noël (Wikipedia FR)
= クリスマスそのもの
- Babbo Natale (Wikipedia IT)
"Babbo" = サンタ (Wikipedia IT で Babbo を検索すると "Padre (genitore)" へリダイレクトされますので、お父さんの意味かも)、"Natale" = クリスマス
- Santa Claus (Wikipedia EN)
Dutch folklore
Note that "Santa Claus" is phonetically related to the Dutch "Sinterklaas". So much so that for a Dutch person the origin of the name "Santa Claus" is obvious, its just "sinterklaas" pronounced in English. (以下略)
- Sinterklaas
−−−Sinterklaas is the basis for the North American figure of Santa Claus. It is often claimed that during the American War of Independence the inhabitants of New York City, a former Dutch colonial town (New Amsterdam) which had been swapped by the Dutch for Suriname, reinvented their Sinterklaas tradition, as Saint Nicholas was a symbol of the city's non-English past. (以下略)
出典: 同サイト。風格・貫禄がありますね。
- サンタクロース (ウィキペディア)
日本語は、英語の音をそのまま取り込んだ
- 聖誕老人 (維基百科)
中国語は、読んで字の如くクリスマスの老人ですから意味を取り込んだ。(蛇足ながら、ウィキペディアについては 「維基」 は音を、「百科」 は意味を取り込んだことになりますか。)
クリスマスやサンタクロースの考察については数多くの書籍やサイトが存在します。以下目についたものを2つだけ紹介しますと;
- http://www.jp-tr.com/icerik/unluler/noel_baba.html
サンタクロース-聖人ニコラス
JP−TR / 日本−トルコ トルコの観光・伝統文化の総合サイト
クリスマスは子イエスの誕生を祝う宗教行事ですが、サンタクロースについてはキリスト教国でも (あるいは、だからこそ) 多かれ少なかれその商業主義が批判されている様です。子どもにとっては子イエスよりむしろ御馳走やサンタさんのプレゼントの方がはるかに楽しい訳ですが、本来は Los Reyes (1月6日、東方の三博士がイエスを拝みに来た日) こそが子どもへのプレゼントの日だ、と云う考えもあります。両方? 親は大変ですよね。ベネズエラでカトリック教徒の友人に聞きましたら、 「クリスマスのプレゼントはオトナ用で、レジェスのは子ども用」 と明確な答えが返って来ましたっけ。