遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

アメリカの不始末の尻ぬぐい −−− 勘弁してよ

G20 (ウィキペディア) サミットが来る9月24・25の2日間ピッツバーグで開催されます。 ⇒ Pittsburgh Summit HOME


これに先立ち9月8日、オバマ大統領は 世界経済は改善、G20は不均衡回避し持続可能な成長目指す必要 があるとの声明を発表しています。


少し旧いかも知れませんが、金融危機の概要については 時事ドットコム ホーム > 特集トップ > 【特集】金融危機 がよくまとまっていて参考になります。


さてアメリカ金融界の 『懲りない』 餓鬼どもに鎖を付けることは出来るか? 以下、幾つかの記事を紹介;

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090915-00000015-jij-int
    バンカメとSECとの和解認めず=メリル賞与問題で−米連邦地裁
    9月15日6時47分配信 時事通信


    −−− 和解案では、バンカメが違法行為の有無について肯定も否定もしないまま、SECに罰金3300万ドル(約30億円)を支払うことで合意。しかし同判事は、罰金支払いは被害者である株主の負担を増やす形になり、公正さとモラルに欠けると指摘。公判で事実関係を争うように (ニューヨーク連邦地裁のジェド・ラコフ判事は) 命じた。
  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090915-00000508-san-int
    オバマ大統領、金融規制法案の年内可決呼び掛け
    9月15日1時47分配信 産経新聞


    −−− その一方で、金融界には「リーマンと金融危機の教訓を学ばずに、無視しようとする」傾向があるとし、今回の危機の背景にある、短期の利益や高額な賞与を追求した無謀な行動に金融機関が再び陥る危険性を指摘。再発防止のために金融規制改革を早期に実現するよう訴えた。
  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090913-00000944-yom-bus_all
    リーマン・ショック1年…懲りないウォール街
    9月14日1時23分配信 読売新聞


    −−− しかし、CLOはサブプライム関連の不良資産を組み込んでいたため価格が急落、損失を世界中にばらまくことになった証券化商品の一つだ。日本の金融機関は「あれだけの危機の直後なのに、同じような商品をもう売ってくるのか」と米銀の商魂に目を見張る。


    バブルを促したと批判された金融機関の高額報酬も復活している。4〜6月期決算に、リスクをとった投資業務で過去最高の純利益をあげたゴールドマン・サックスは、年末のボーナス用に66億ドル(約6000億円)を積み立てた。社員1人あたり3か月間分として22万ドル(約2000万円)を受け取る計算だ。


    リスクを軽視し、目先の利益を優先した経営が、バブルとその崩壊を招いた。その反省がウォール街では早くも薄れようとしているかに見える。(ニューヨーク 山本正実)
  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090913-00000544-san-int
    【リーマン1周年】あのファルド氏はいま…
    9月13日19時1分配信 産経新聞


     オバマ大統領は6月、業界の高額給与を抑えるシステムを導入するための「特別責任者」として、弁護士のケネス・ファインバーグ氏を指名した。巨額の公的資金が投入されたにもかかわらず、巨額ボーナスが支払われた大手保険会社AIGのケースなどで批判が高まったのを受けた措置だ。


     ニューヨークのある司法関係者は、「ウォール街の連中は(高額給与を受け取るため)さまざまな手段を編み出してきた。いくぶんかの強欲さや不平等は、自由市場体制につきもの」と、報酬抑制の試みは難しいと前置きしつつ、「スケープゴート(見せしめ)が必要になっている。まもなく、金融危機にかかわった多くの人々の訴追が始まるだろう」と予想する。

こうして見てくると、山一証券最後の社長でいらっしゃった野澤正平さんは、糞溜めの金融界にあって珍しく誠実な方でした。銀行に騙されて自主廃業に追い込まれた時の記者会見については賛否両論ありましたが、あの場で本心から話された結果としてああなったのでしょうから、私は立派であったとおもっています。あの姿勢こそ日本が世界に誇れる経営者の (ひとつの) 資質なのですが、アメリカ式至上主義の今、日本でもなかなか理解されないでしょうね。野澤さんがその後センチュリー証券社長に就任なさった際の記事を以下紹介しておきます;


最後に対照的なお笑いをひとつ;

http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090828/erp0908281818001-c.htm
凋落の日英を米ニューズウィーク誌が特集 民主党も批判「経済成長戦略が描けてない」 
2009.8.28 18:15 MSN 産経ニュース


【ロンドン=木村正人】英国ウォッチャーとして定評のある米誌ニューズウィークのマクガイア記者(62)=ロンドン在住=が、同誌8月17日号の「英国の没落」と題した記事で、金融危機をきっかけに英国は国際社会での影響力を失ったと指摘した。同誌日本版9月2日号も日本の総選挙に合わせ「沈みゆく日本」を特集するなど、激変する世界で日英両国が新たな国家戦略を描けず、漂流していると指摘した。 (以下略)

私はニューズウィーク誌を 「下衆」 なアメリカンゴシップ誌としか評価していませんから仕方がありませんが、傲慢なアメリカの象徴として読む意味はあるかも。アメリカ発世界恐慌に関しては、まずテメエらの襟を正せ、のひとことで片付けられますね。さてオバマ大統領はこれを達成出来るか。