遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

米欧の標榜する 「正義」 の胡散臭さ その3: リビア

おいおい毎日さんよ、お前もか;

リビア:新たな軍事介入モデル 国際秩序の変化を反映
  毎日新聞 2011年8月26日 17時52分

  −−−リビア軍事介入は、弾圧から市民を「保護する責任」という国際社会の使命を果たした点において評価される。一方で、軍事侵攻による勝利の後で情勢が泥沼化したイラクアフガニスタンでの苦い経験から、欧米諸国が民主化など「戦後復興」への関与に極めて慎重になっている実情も同時に浮かび上がらせている。【ロンドン笠原敏彦】 (記事終わり、引用終わり)


オバマ・ドクトリン? 何を戯けたことを。旧(現)秩序そのもの、違いはカネが出せなくなったアメリカ政府が他国にカネを出させて上前をハネようとしているだけ。「弾圧から市民を保護」? 今回の爆撃で米欧は一体何人の市民を殺したと思っているのか? 軍事介入の最終結果はまだわからないものの、サダム・フセイン同様にカダフィ大佐の首に懸賞金をかけて捕まえ、いちおう頭狂裁判の後に吊るそう、と云う西部劇もどきの集団ヒステリーと云うか自己陶酔に嬉々として浸っているだけ。 両 「独裁者」 共各々イラクリビアをまとめる 「重し」 の役割を果たしている、あるいは果たしていたことは全く認識していない。 単細胞な米英の基準やカネ目当ての下心から 「民主的でない」、 「好意的でない」 と決め付けてそれを力で排除すれば何が起きるか? 部族間・地域間での紛争を激化させ、 「弾圧」されていた数や 「解放」 の過程で殺されたよりもはるかに多くの市民が犠牲になるのは火を見るより明らか。イラクから何も学んでいない。あるいは、カネが儲かるから繰り返したいのなら、極めて悪質。


アメリカが介入して平和的に問題が解決出来たのは、こんなに従順な "Silent Partner" 、いや実質植民地となった、戦後の日本くらいなものでしょう。次の首相がお子ちゃま M なら、更に磨きがかかりそう。暫く記事にしていないアフガニスタンのマラライの言う通り、占領下に民主主義無し。あるのは主権の蹂躙と支配だけです。 (蛇足ながら、マラライとの比較で私はあまり評価していなかったミャンマースーチーさん は、多分中国の仲介やら勧告に基づくものでしょうが、アメリカの支持 (指示も?) を受けた西側代弁者としてではなく、ミャンマーの政治家として軍事政権との交渉を始めています。悲しい経緯はあるものの日本とも大いに関係のあった お父様 (軍人でしたが) 同様本当に価値のある政治家か、手腕に大いに期待。)


今になって思えば関わる事が出来たのは非常にラッキーな我が? 中南米は、アメリカ外交の本質を身をもって理解しています。それを見抜いた上で止むなくそれを受け入れ、あるいは利用している国もありますが、以下記事にある発言は、本来 「平和憲法を世界に誇る」 筈の日本のものであるべきでは?

リビアの将来を決定できるのは国連安保理のみ=ブラジル外相
  2011年 08月 26日 16:25 JST、Reuters


  −−−「国連安保理のみに与えられている権限を他の組織が行使することはできないというのが、われわれの立場だ。イラクのような他地域での過ちが繰り返されないことが重要だ」と述べた。 / 安保理常任理事国である中国とロシアも、先に同様の立場を表明している。 (以下略、引用終わり)


アメリカによるプロパガンダのおかげで? 国際社会での評判は多分どこかの 「狂犬」 と同レベルの、 「民主的な選挙で選ばれた独裁者」 チャベスベネズエラ大統領の発言にも、ことリビアに関する限り私は100%賛同します。かなりカゲキではありますが、癌の科学治療を続けながら激務をこなしているのはさすが;

チャベス大統領がカダフィ大佐支持、「欧米は国際法無視」と非難
  2011年 08月 24日 15:00 JST、Reuters


  −−−「国際的な権利はどこへ行ったのだ。これでは石器時代と同じだ」と強調した。 / かねてからリビアの石油権益を狙って欧米諸国がリビア内戦を刺激していると批判してきたチャベス大統領はこの日、欧米諸国が「犬の戦争」を行っているとし、「辛らつな言い方だが、事実だ。彼らがこの戦争をお膳立てした」と述べた。 (以下略、引用終わり)


  Tragedia de Libia apenas está comenzando
    25.Ago.2011 / 08:31 am @ Blog de Hugo Chávez
     上掲ロイター記事と直接関係はありません。


これらの発言は、長年に渡る隠れGHQ存続? と政治的鎖国の過程で出来あがった強固な 「馬鹿の壁」 のため、日本では 「アメリカに楯突くアカ思想」 として、殆ど無視されているでしょうね。日本には、「押し付けられた、時代遅れで非現実的」 としか映らない平和憲法を誇る資格などありません。パール判事の言った 「覚悟」 なんて、ましてありません。 「過ち」 は、将軍さまのためなら、まして間接的になら喜んで繰り返すでしょう。覇権のための戦争を支持あるいは黙認することで、アフガニスタンイラクの国民を殺していますよね。ヒロシマナガサキを焼き尽くした核兵器開発についてまで、 『安全で効果的な核兵器を維持する』 ことを積極的に認めるに至っては、マゾを通り越した変質国。キモい国。


やはり次期首相お子ちゃま Mには、この国をアメリカに組み込んで貰うのが幸せでは? 双方 Win-Win の関係が成り立ちますから。アメリカにとってのメリット? 国境をハワイよりも更に西に拡げることが出来、次期スーパーパワーである中国のけん制に使える。WWIIでハワイ (パールハーバー) が盾となった様にね。本土は無傷で済みます。日本にとってのメリットは −−− 経済もドル化しちゃえば、ドル−円レートを気にしなくともよくなるし、何より紙幣をばんばん刷らせてもらえることかな? その代り、国家・国旗・国歌などには絶対忠誠を誓わされますよ。不起立? もってのほか。戦争批判・徴兵忌避? 非国民。でも、その道は一度通った様な−−−


(多分続く)