遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

2011年東北地方太平洋沖地震 その47: 地震発生から1ヶ月 −−− 自粛、 被災地復興 など

トシのせいもあってか、時間の経つのが速いこと。本日2011年4月10日 (震災により投票を行うことの出来ない浦安市を除き、投票は済ませましたか?) で大地震発生から丸1ヶ月!!

被害状況と警察措置 (平成23年4月9日 19:00現在)
   によりますと;


  亡くなられた方々  12,915 人  12都道
  行方不明の方々  14,921 人   6県
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  総計         27,836 人  12都道


      避難されている方々  153,680 人
                     18都道県、2,383か所


収まらない余震、原発事故による放射能漏れなど復興阻害要因がある中、以下緊急アピールを紹介します。被災地のみならず、自分たちの首も絞めかねない状況;


関東圏のクルマ好き達が節電以外に協力できること
  Business Media 誠 4月9日(土)22時53分配信


  −−−関東・東北地方にお住まいの方へ 「マイカーの利用をできるだけ控えてください」 (以下略、引用終わり)



上掲アピールも自粛の呼び掛けですが、被災された方々や行方不明のご家族のいらっしゃる方々に不快感や悪影響を与えない限り、今まで通りに生活することが不謹慎な訳はない。花見で被災地のつまみを食べ被災地の酒を飲んで酔っぱらうのも支援だ、と言うならその通りでしょう。慶事を祝うのも当然、食べて行かなければなりませんから経済活動を続けるのも当然。この国には1億3千万弱もいますのでね。しかしこのところのアンチ自粛の動きはどうも胡散臭い。聖人君子ぶって訳のわからない御託を垂れるより、ウチの売り上げが減って困る、このままではウチも震災者になってしまう、と言ってもらった方がまだスッキリしますがね;


東日本大震災 自粛の春、花見考 不謹慎→復興支援に
  毎日新聞 2011年4月9日 11時02分(最終更新 4月9日 11時57分)


  −−−経済ジャーナリストの荻原博子さんは言う。「東日本大震災の復興は長期戦になり、今だけ自粛して被災地のことを忘れてしまうのが一番良くない。普通の生活をしながら心にかけ、役立てることは何かと考え続けていくことが大切ではないでしょうか」 (記事終わり、引用終わり)


   では自粛を止めれば長期戦になっても被災地のことを忘れないのか? 今回の震災前でも阪神淡路大震災のことを本当に忘れていなかったの? 今でも被災者の役に立てることは何かと本当に考え続けているの? そんなことは自粛する・しないとは全く無関係ですね。このコメントには思わず失笑。ハイチの大震災など、1年足らずで世界中から忘れられていますよ。


ユニクロ:「自粛の程度がひどすぎる」柳井会長が懸念表明
  毎日新聞 2011年4月7日 20時32分(最終更新 4月7日 20時46分)


  −−−「関東や東北以外の地域で節電しても意味がない」と述べた。大阪・道頓堀で名物のグリコの看板が一時消灯されるなど、東日本以外でも広まった自粛ムードを懸念したとみられる。 (以下略、引用終わり)


   さすがは柳井さん、合理的な発言と思います。ただ電気はどうでしょうか? (↓)


自粛やめよう宣言 ライトアップ復活も 復興機運明るく後押し
  産経新聞 4月8日(金)22時26分配信


   関西人らしい? 発想なのかも。ただし 「頑張っていこうという機運を盛り上げるためにも (ライトアップ) 再開が必要」 の意味がわからない。関西で電気を消費して観光振興することが被災地復興とどう繋がるのか? 風が吹けば桶屋が儲かると云うことはあるのだろうけれど。以前にも増して明るく元気にやれば経済も上向いて復興も進むだろう、と云う 「見えざる手」 に期待する訳ですね。


  ただ電気の問題は、日本全国で均して見ると相当ひっ迫するかも知れませんから、周波数の違いやら送電の融通の問題はあるのでしょうが、ある程度の 「自粛」 は必要かも知れません。


<節電>東日本は企業も家庭も「暑い夏」になりそう
  毎日新聞 4月9日(土)0時13分配信


   夏季の電力需給対策 概要


  4月8日開催 電力需給緊急対策本部で決定された 「夏季の電力需給対策の骨子」資料;


    資料1  夏期の電力需給対策の骨格(案)(PDF形式:266KB)

    資料2  夏期節電対策の具体例(PDF形式:74KB)

    資料3  夏期の電力需給対策について(PDF形式:208KB)




猫も杓子も馬鹿のひとつ覚えの様に 「経済を回さなければ」 と言うが、被災地の復興のために今足りないものはおカネではないでしょう。人手、インフラ整備の妨げとなる暴走原子炉の処理および地域の放射能汚染対策、その結果被災地のみならず日本全体で問題になる電力、物流の阻害要因 (無意味な消費の煽り、自家用車の無節操な使用など含む)、汚染国日本のレッテル貼られ短〜中期的にダメージを受ける輸出および海外からの観光など。(全てカネに換算は出来ますが。)


「震災(不況)」 にかこつけた雇用調整もそのうち間違いなく始まりますから、生活を防衛するために出来るのは不要な支出を徹底的に減らすこと。無いと不便だがなんとかなること・ものは多いですね。某経済財政担当相が 「自粛というのは経済学でいえばみんなが不景気運動をしているような話になる」 とホザいたそうですが、震災前と何も変わらない前提で消費の拡大を続けようと云う考えがそもそも間違い。激変に対応出来ず淘汰される産業・企業は意外に多いかも。世界一 「ものわかりのいい」 組合は、組合員を守れるかな?


無意味な自粛は別として、被災者に想いを馳せ、被災地のものを購入する様に心がけながら電気の大量消費に乗っかった生活を見直すのであれば、自粛にも意味はあると思いますがね。そもそも自粛とは自分から進んで行うことであり、強制されるものではありません。自分の立場で考えるハナシですが、電気については節電・自粛レベルでは済まなくなる可能性があると思います。