遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

2011年東北地方太平洋沖地震 その30: やはり原発は手に余る −−− 後半

原子力発電所に関する参考リンク集
   ぼっつらぼっつら更新中。


前半 から続く


この様な状況でも、何も無かったかの如く経済活性化だ、ビジネスチャンスだ、放射能は大したことない、健康被害なんて心配しなくてよい、ガンバローなど、気合い・春闘レベル? の論調が目立つ様な。今回の震災が地震津波だけであったなら (それだけでも甚大ですが) まだしも、世界唯一の (核兵器による) 被爆国である日本が放射能漏れに鈍感と云うか寛大なのは信じられない、信じたくない。


従い、以下 原子力資料情報室 - Wikipedia原子力資料情報室(CNIC)原子力を利用しない社会を目指して作られた民間シンクタンク。政府や企業から独立した立場から原子力業界を批判) による発信を中心に紹介;

なぜ「脱原発」か


 −−−「安全な暮らし方を」と望むなら、原子力発電にエネルギーを頼ることはやめるようにしたい。原子力発電には、


  (1)核兵器の製造・使用につながる危険性、
  (2)大事故の危険性
  (3)日常的な放射線被ばくの危険性、
  (4)放射能のゴミを後世に残すことによる危険性――


  などがある。また、


  (5)エネルギーの利用形態を硬直したものとし、「電気が止まったら何もできなくなる社会」をつくりあげてしまう危険性がある。 (以下略、引用終わり)


この記事は、同組織の代表でもある 西尾漠 氏執筆の 「原子力発電」 (日本消費者連盟編『安全な暮らし方事典』緑風出版、2000年、第2版2002年)からの抜粋の様です。


(1) は、日本の場合どの程度のリスクがあるのか不明ですが、 前半最後に紹介の記事 を見る限りゼロでは無いかも。 (2) および (3) は現在目の前で展開中、 (4) は下記。ここまでは一般的な反原発Gr.も挙げているでしょうが、私が本当に感心したのは (5) が挙げられていること。正に現在この通りになっているし、この先更に悪化するでしょう。この点に関して面白い記事が;


 原発推進の動きに後退みられず=保安院の西山審議官
   2011年 3月 24日 14:47 JST、The Wall Street Journal, Japan Online Edition


   −−−過去25年で最悪の原発危機にもかかわらず、原発推進の動きは後退していないと語った。原子力の代わりは「停電」だという。  (以下略、引用終わり)


原発を認めないなら電気を止めるぞ、と云う恐喝ですね。恐喝を受ける方が電気が無いと困ることを熟知しての発言。正にヤクザさんの論理そのもの。こんな恐喝がまかり通る社会を作ったのは誰か? 高利の闇金に頼らざるを得ない生活習慣は改めるべきである、と云う意見に異論はありませんよね? 感情的に原発反対と叫んでもこのヤクザは鼻先でせせら笑うだけ。電気の消費量を減らして高利の借入を不要にしてしまわない限りね。


で、あまり報道されていない様ですが、上記 (4) はどうなっているのだろう? まさか津波に持って行かれて関係者がほっとしている、なんてことは無いでしょうね。


  
   お医者さんには感謝。しかしこの 「原発くん」 はクソガキと云うより、西洋風に云うなら悪魔の子ですよ。現状認識も最悪の事態の認識も大甘。人気が出ればいい、ってもんじゃぁないでしょうに。ブラックユーモアのつもりなら可ですが、現実逃避の典型ですね。話題になっているので、ここに無理に紹介はしますけど。


   Togetter - 「うんち・おならで例える原発解説」


 放射性廃棄物(ほうしゃせいはいきぶつ、放射能廃棄物、核関連廃棄物、核廃棄物、核のごみ)


「トイレのないマンション」 問題とは言い得て妙。ところで上掲ビデオとは少し違う様な気はするが 「うんちくん」 はどうなったのか? まさか津波で流されたとか? 放射性廃棄物について / 頭狂電力 によると、『原子力発電所で発生した放射性廃棄物(「低レベル放射性廃棄物」)は、含まれている放射性物質の種類や濃度により区分し、きちんと管理しています。』 なんですって。でもこのカイシャの 「きちんと」 ってーーー?


  原子力防災について|原子力|東京電力

   とてもキレイにまとまった資料です。しかしこれが信用出来ないことも実際には機能しないことも目の当たりにしましたね? カイシャの中でもネットの世界でもそうですが、プレゼンやらコピーライティングの技術が偏重され、中身の充実は後回し。おかしな風潮です。まして、高度に専門的な知識が必要なものでは、カネで買われたクロートさんに騙され易いし。


自衛のために役に立ちそうなリンクは;
  

USTREAM CNIC News


原子力資料情報室(CNIC) - 放射能ミニ知識トップ
   代表的な放射能の性質などをまとめたもの


原子力資料情報室(CNIC) - 被曝・放射線 - 資料室
   被曝・放射線 に登録されているカテゴリおよび記事集


原子力資料情報室(CNIC) - ニュース記事


原子力資料情報室(CNIC) - Citizens' Nuclear Information Center TOP



ところで原発を全部廃止するとどの程度電力供給が減るのだろう? 代替えは? 消費はどう減らす? その差分を何とか出来ればこの国は復興出来るし、かつ、エネルギー分野で世界のTOPに立てるでしょうね。米欧が経済的に破たんしようが生きて行ける。


そのためには、ヤクザの恫喝に動じない生活習慣を身に付けるため消費側での犠牲と云うか相当の貢献が必要だろうし、供給側での代替えエネルギー開発も必要だし、資源調達も根本から見直す必要、併せて外交政策の大転換も必要です。今までの節電・節約レベルやメーカーに踊らされるだけのエコ感覚、お子ちゃま外交では到底対応出来ません。


原発は確かに経済的には優れているかも知れません。Co2の排出も少ないかも知れません。しかし、我々の手には負えないシロモノと思います。次回の 「大災害」 時にはまた 「想定外」 の事情により放射能漏れを起こす可能性が高いものにカネと時間をかけ知恵を絞るるくらいなら、原発に頼らないシステムを創り上げる方が経済的にもペイすると思いますがね。それこそがポジティブな考え方でしょう。


被ばくに関する補足 も参照。