遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

ハイチはどうなっている? その1

これからうっとうしい梅雨がやって来ます ⇒ 気象庁 平成22年の梅雨入りと梅雨明け(速報値) 。一方米州ではハリケーンシーズン到来の様で、更に2005年以来の当たり年?になりそう;


大型のハリケーンは、2005年の ハリケーン・カトリーナ - Wikipedia の様にアメリカ国内でさえ甚大な被害をもたらしますから、まして本年初めの大震災で甚大な人的・物的損害を蒙ったハイチが気になります。「国際社会」 から援助の手が差し伸べられましたから防災も考慮した復興が進んでいるかと思いきや、様々な問題がありそう;

  • ハイチ 大地震から4ヶ月 今も200万人が避難生活
    2010.05.13 Web posted at: 16:12 JST Updated - CNN


    −−−首都ポルトープランスでは人口400万人のうち200万人が今も避難所で暮らし、通りにはがれきやごみの山が散乱する。仕事や家を失った被災者が元の生活に戻れる見通しは立っていない。 (中略) 雨季に入って仮設住宅やテント村は浸水被害に見舞われ、市中心部の避難所で暮らす女性は、雨が降り出すと3人の娘を避難させるので精一杯だと話す。 (以下略)
  • Haiti relief less than Katrina, 9/11
    May 14, 2010 (JST), USATODAY_com


    出典:同記事


    これはアメリカだけの数字。善意は必ずしも援助の金額の多寡だけでは判断出来ないし、アメリカ国内での1ドルとハイチでの1ドルは価値が異なる、と云う観方も出来ますから、他国での災害であるにもかかわらずアメリカ国民の関心が低い訳ではないとおもう。その使われ方に問題がありそう;
    • Haiti: president satisfied with donor meeting
      Submitted by Weekly News Update on Tue, 04/13/2010 - 10:51.


      −−−The donors pledged nearly $10 billion in aid and about $350 million in direct support for the government's 2010 budget. During the next 18 months the management of the various projects will be overseen by a commission made up of Haitians and international representatives. Haitian prime minister Jean Max Bellerive and former US president Bill Clinton, now the UN's special envoy for Haiti, are currently the co-chairs of the commission. Préval insisted that the Haitian president would always have the last word on the plans.


      Préval, who is not permitted to succeed himself when his term ends on Feb. 7, 2011, insisted that national elections will be organized in the fall. (以下略)


      膨大なカネが流れ込んでいる筈ですが、これはハイチに限らないかも知れないものの、それを本当に必要とするひとたちには届いていない様です。更にはクリントン (旦那の方) 国連特使と現政権の首相が統括する委員会がおカネの監視をする仕組みですから、お先真っ暗。それより、2010年2月25日付け紹介した様に統計的にハリケーンがハイチを直撃する確率が高いのは8〜9月だとすると、来年の大統領選挙に先立つ秋の選挙の手配などと悠長なことを言っている場合では無いと思いますが。ハリケーンで被害が発生したらそれこそ人災です。
      • ルネ・ガルシア・プレヴァル - Wikipedia によると:


        大統領職:1期目:1996年2月7日 - 2001年2月7日、2期目:2006年2月16日 - 現職。


        ベルギーのジョンブルー大学の農学部卒のプレヴァルは1963年にフランソワ・デュヴァリエ独裁政権下で命を狙われ家族とともに亡命を強いられた経緯があり、大統領1期目には軍と警察による人権侵害を調査し裁判にかけることを強く支援し、2期目の選挙ではハイチの貧困層の多数から支持を受けた様です。その歴史から援助無しには経済が成り立ちませんし、今年は更に大災害にも見舞われましたから思う様に国を治められないのでしょう、辞めろコールも巻き起こっている様子;

(その2へ続く)