遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

翻訳家 山岡朋子さん その76  『ルス、闇を照らす者』 :  ★★ 「五月広場の祖母たち」へのノーベル平和賞授与を求める署名のアピール ★★

極めて政治的な意図により世界中に疑問を抱かせる様な人間に与えられその存在意義が問われているノーベル平和賞ですが、山岡朋子さん (横山朋子さん名) 翻訳の 『ルス、闇を照らす者』 中にも登場しこのブログでも何度か紹介の "ABUELAS DE PLAZA DE MAYO" が今年、再び同賞の候補となっています。


私は同賞の権威は否定しますが、候補となることあるいは受賞することでその活動が世界中に紹介され認識されるメリットははかり知れないと考えますので、早速署名。以下関連サイト・記事を紹介します;


署名ページへのリンク
西語表記。英語版や別サイトがあるかは引き続き捜して見ます。なおメッセージについては半角160文字まで入力可。また私は利用しておりませんが、このページから Facebook および twitter でも署名可の様です。

  • Abuelas de la paz キャンペーン特設サイト


    LA ASOCIACIÓN CIVIL ABUELAS DE LA PAZ se hizo eco de la multitud de iniciativas que en los últimos tiempos han surgido alrededor de la candidatura de las Abuelas de PLAZA DE MAYO al Premio Nobel de la Paz.


    Nuestra misión es reunir el apoyo de la mayor cantidad de personas para que las Abuelas sean Reconocidas en todo el mundo por su gran trayectoria trabajando por la PAZ.


    Esta campaña de apoyo a las Abuelas a ser premiadas con el Nobel de la Paz y a ser reconocidas en todo el mundo se autofinancia con aportaciones individuales de todos sus integrantes, que sirven para llevar a cabo todas las gestiones necesarias para presentar una candidatura al Premio Nobel


    Contamos con miles de firmas y hemos ido creciendo con el apoyo de instituciones públicas, empresas, ciudadanos y medios de comunicación, en Argentina y en el resto del mundo.


    以上、同サイト 組織の紹介 より


以下、今までに何度か紹介しましたが、翻訳書 『ルス、闇を照らす者』 が出版された2001年ですからほぼ9年前、翻訳者山岡朋子さん (出版時横山とも子さん名) ご本人がアムネスティー経由発信された依頼状を改めて紹介します。(ただし 関係者や連絡先・キャンペーンへの参加方法は当時から当然変わっています ので割愛)

引用元: [鍼を送る会 アルゼンチンHP 五月広場の祖母たち(アムネスティ アーカイブより)]


本年度 (注:2001年) ノーベル平和賞に、アルゼンチンの「五月広場の祖母たち」がノミネートされました。つきましては、以下の趣旨にご賛同いただけるようでしたら、是非とも下記の推薦状にご署名していただきたく、本状をもってお願いする次第です。 (中略)


推薦状(和文と英文)だけではよくわからないと思い、プロフィールを書き加えてみました。 (中略)



「五月広場の祖母たち」は、アルゼンチンの軍独裁期(1976年〜1983年)に行方不明となった家族を捜索している女性たちです。当時反体制派とみなされ、行方知れずとなった人々は三万人ともいわれ、そのうち乳幼児は五百人に上っています。両親と共に拉致された子どもや、強制収容所で生まれた赤ん坊の中には、軍関係者の家庭に奪われた子も大勢いました。「祖母たち」は、行方不明者の消息を尋ねる新聞広告を掲載し、行方不明者が出産したと言われる病院を調査し、血液学を利用して親子関係を確認するなど、さまざまな方法で捜索を続ける一方で、国際的にも人権擁護諸団体に軍部の人権弾圧を訴えてきました。


 行方不明者の母親や祖母たちの活躍は映画化され(『オフィシャル・ストーリー』1985)、また、小説にも描かれています(「A veinte anos, Luz」1998、邦訳『ルス、闇を照らす者』ソニー・マガジンズ、6月末日出版予定)。この小説を書いたのは、アルゼンチンの作家であり、本推薦状の発起人のひとりでもあるエルサ・オソリオ女史です。(軍人の孫娘として育てられた女性が、息子の出産を機に自分の出生に疑問を抱き、ルーツを探し始めるという内容です。アルゼンチンでは現在、この小説の主人公と同じように、自分は本当は行方不明者の子ではないかと疑いを抱いている若者が大勢います。著者はこうした若者たちに希望の光を与えたいと願い、この小説を書きました)


「祖母たち」の活動は今も続いています。自分のルーツを探し求めて「祖母たち」の元へ相談に訪れる若者は、後を絶ちません。


 中南米諸国では、軍事政権が崩壊して文民政権へと移行しましたが、当時の残酷きわまる人権弾圧は、まだ解決されたわけではありません。今日もなお、世界の多くの国々で、臓器摘出や違法な養子縁組などを目的とした、子どもの誘拐や売買がなされているといわれています。最も弱い人々に対する非人道的な扱いを阻止し、このような不幸な状況をなくさない限り、本当の意味での平和な社会を築くことはできません。この意味で、民間の名もなき人々によって担われた「五月広場の祖母たち」の活動は、アルゼンチンだけにとどまらず、地球規模の広がりと、普遍的意義を持っていると思われます。 (以下略)


*****

  • 推薦状

    ノーベル平和賞選考委員会各位


    本推薦状にて、「五月広場の祖母たち」に2001年度ノーベル平和賞を授与されんことを、貴委員会に要望いたします。
  • 推薦理由


    行方不明となった我が子や孫を捜索するために、「祖母たち」は悲しみを乗り越え、暖かく安全な家庭を離れて、勇敢にも社会に訴え続けてきました。


    (行方不明者の出産に立ち会った)医師や看護婦が沈黙を続ける中で、「祖母たち」は危険を顧みず、秘密裏に孫を捜索するために入念な戦略を立て、その結果、今日までに72人の子どもの身元が確認されました。


    「祖母たち」は女性、妻、祖母としての伝統的な役割に甘んじることなく、権力者に敢然と立ち向かい、アルゼンチン軍独裁期に行われていた最も非人道的かつ残酷な罪――両親と一緒に誘拐された幼児や、秘密の強制収容所で誕生した赤ん坊を奪うという――を白日の下にさらしました。


    「祖母たち」はさまざまな捜索方法を駆使する中で、幼児密売の追跡のみならず、臓器移植においても、科学技術の発展に寄与してきました。


    「偽りの親を押しつけられた行方不明者」は、アルゼンチンにはまだ400人以上も生存しています。他国にも同じ境遇の人々がいることを鑑みると、彼らの捜索を長年にわたり続けてきた組織にノーベル平和賞を授与することは、政治の犠牲者たちが歪められた世界から脱出できる一助となる、と私たちは確信いたします。


以下、同内容の英文が掲載されています。これは当時の選考委員会あてのメッセージですし、今回は文字数にも制限がありますからそのままでは使えませんが、上掲サイトより署名の際メッセージを投稿される場合の参考になるかと (私は西語で投稿しましたが);

  • LETTER

    To the members of the Nobel Peace Prize Committee
    Drammensven 19
    Oslo, Norway


    WE THE UNDERSIGNED RESPECTFULLY REQUEST THAT THE COMMITTEE AWARD THE 2001NOBEL PEACE PRIZE TO THE GRANDMOTHERS OF THE PLAZA DE MAYO.
  • Why the Grandmothers?


      Because they transformed pain into courage and left the comfort and shelter of their homes to take to the streets on behalf of their disappeared children and grandchildren.


      Because in secret, in the face of the fear and the complicitous silence of doctors and nurses, they came up with detective strategies to find their grandchildren, and today 72 disappeared children have regained their identity.


      Because from their traditional role as women-mothers-grandmothers, they have confronted those in power and uncovered the most aberrant and cruel of the crimes committed by the Argentinian military dictatorship: the theft of babies who had been kidnapped along with their parents or who were born in clandestine detention camps.


      Because many of the scientific advances in transplant technology as well as in tracing the traffic and sale of babies have come about thanks to the grandmothers' persistence.


      Because there are still more than 400 'living disappeared' alive in Argentinaand in other countries across the world and we are convinced that giving the Nobel Peace Prize to the organization that has been searching for them for years may help them emerge from the shadows of untruth.


    SIGNATURES


おばあちゃんサイトでニュースを見かけての速報です。