遊蕩爺の漂浪メモ

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フィリピン: 熱帯低気圧、地震などによる被害 および救援状況 続報

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デジタル台風:台風201330号 (HAIYAN) - 災害情報
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 Typhoon Haiyan (2013) Currently active

 2013 Bohol earthquake October 15



大きな犠牲を出した世界の大災害を見ている限り、被災者が政府の迅速かつ的確な対応に満足したケースなど皆無。311もその好例ですね。その後の対応についても、時間が経っても遅々として進まないケースも少なくありません。カトリーナ然り、ハイチ然り。


災害発生直後〜救援活動〜被害状況全容把握までの期間に焦点を当てると、所詮一政府だけの力では対応し切れない、近隣諸国やら国際機関の助けは必要不可欠でしょう。政治的な下心は別として、 『お互いさま』 って、多分災害対策では重要な考え方。他力本願ではなく、自力では足りない分を補い合うと云うこと。これは国内でも地域内でも同じでしょう。(ただし、やれ援助の額が多いだの少ないだの、救援派遣者数の多寡を騒ぎ立てるのは馬鹿げています。皆、各々問題を抱えていますので。)


Yolanda 被害に関しては、犠牲者数が公式発表と援助側である国連のそれで相当のかい離があるのは、災害の原因は去ったもののまだ混乱状態と言うことでしょう;

自然現象は別として、このサイトで扱う災害は、基本的に大きな犠牲を伴いかつ長引く恐れのあるもの、としています。311 (東北地方太平洋沖地震) による 東日本大震災 およびその派生であり人災色の濃い 福島第一原子力発電所事故 、暫く御無沙汰ですが常に横目で見ている ハイチ地震 (2010年) による災害など。


上掲テーブルに 2013 Bohol earthquake October 15 を掲げているのも、その対応がまだ終わっていない筈だから。( バローチスターン地震 の震災処理も恐らくあまり進んでいないでしょうが。)


図1は、かなり大雑把に言えばフィリピン国内で進行中の災害対策中、件の10月の地震群のもののみを示しています。(これ以外の災害処理もありますが割愛)


図2は、図1に今回のスーパー台風 Yolanda 災害対策を加えたもの。ほぼフィリピン全土に被害が及んだことを示しています。 10月の地震 による被害を受け復興途上にあった ヴィサヤ諸島 はにとっては、今回の台風は泣きっ面にハチ。地震の群発により地盤も緩んでいるだろうし。


フィリピンの場合;

  •  気候 - フィリピン より;


      台風の通り道にあたり、年間平均19回通過する。とくに7月から10月にかけて多く、年間降水量は東部海岸山岳地帯で最大5,000mmに達することがある。 / フィリピンのはるか東の西太平洋海上で6月から12月にかけて熱帯低気圧が多く発生し、西に進み、フィリピンやインドシナ半島に進むものがある。


国土面積30万平方キロ弱のフィリピンも日本と同じ 多島海 国、国土面積38万平方キロ、 日本列島 を含め6,852の島で構成され、地震・火山活動も多く台風の通過も多い日本との共通点も多いながら−−−

  • 図3 出典: Yolanda Size.xls 直
     
      この図はあくまで大きさの比較だけのために大雑把に作成したもの。図法は、とか、地図中の線が領土・領海を示すのか、などツッコミはご勘弁。


北海道・本州・四国を囲む長方形の中にすっぽり入るフィリピン全体の7100超の島々全体が、Yolanda の雲に覆われたことになります。島の分布密度が高く海の形もそれに従って複雑になりますから風・波の動きも複雑化した筈で、全土まんべんなく被害を受けた様なもの。地理的な要因が台風被害を拡大させ、救援においてはアクセス・物流を滞らせている、と言えそう。フィリピン政府のあらさがしは酷な気がします。

  • 物資・資金援助求めるフィリピンに日本は大規模部隊を派遣―中国紙
     Record China 11月15日(金)21時40分配信
     −−−環球時報の記者がマニラ駐在の外交ルートから得た情報によると、アキノ大統領は日本に物資と資金の提供を求め、人的支援は東南アジアの周辺国に頼りたい意向を示したが、日本側は人員派遣を救援の前提としたという。 (以下略、引用終わり)
      情報が正しいとするなら少し問題かも。訓練ではなく大規模災害の支援ゆえ、明確な要望があるならそれを最大限尊重すべきですからーーー 有難迷惑にならないことを祈るばかり。