遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

シリア内戦Watch; その38 〜 様々なレベルの 『証拠』 、国連報告書の後は −−−

← シリア内戦Watch; その37 〜 シリアの化学兵器禁止条約加盟、ゾンビ キッシンジャー

← シリア内戦Watch; その34 〜 国連の対応
← シリア内戦Watch; その23 〜 G8以降 その6: イラク侵略の二の舞 その2

← シリア内戦Watch; その3 〜 化学兵器の存在
← 山本美香さん: 永い取材旅行へ出掛けて丸1年



残るは国連の調査報告書、過度な期待は禁物。 潘さんの直近の言動を見ていると、コアとなる確認済み事実のうえに相当政治的な味付けがなされていそう。それで馬鹿な殺戮が避けられるなら構いませんが;

以下、主に 田中宇さん の最新有料記事 『シリア空爆策の崩壊 /2013年9月13日 田中 宇』 を中心に、ネタばらしにならない範囲で幾つかの参照記事を紹介。なお田中宇さんHPに表示の記事見出しは;

  • オバマはロシア提案を受け「うまくいくか疑問だが、外交で解決を試みるのは良い」という面子保持の発言をしつつ、米議会に対し、ロシアにやらせてみたいので空爆案の票決をしばらく延期してくれと要請した。このまま票決していたら、議会下院は空爆案を否決しただろうから、オバマプーチンに助けられた。ロシア案には、国連やアラブ連盟、EUも賛成しており、シリア空爆が挙行される可能性は大きく減っている。ロシア案は、米国の面子を潰さずに、米国がシリア政府に化学兵器使用の濡れ衣をかけた問題を解決しようとしている。

【お待ちかね 国連報告書、それに基づく16日安保理での議論】



オバマが議会に提出した、なんちゃって報告書】


 ひとことで言えば、オバマ諜報機関の分析を勝手に都合良くつまんで結論付けた、幼稚な作文。議会を馬鹿にしたハナシ;

【反体制派が使用したと云う報道】

【国連報告書の後】


 今回の合意はあくまで申告された政権側化学兵器在庫の除去に過ぎませんから、内戦はまだまだ続きます。今までと異なるのは、政権の保有する化学兵器だけが管理下に置かれ、西側が目をつぶっている反政府勢力側テロリストの保有する化学兵器は野放しであると云う、アンバランス。にもかかわらずアメリカはテロリストへの武器供給を続けているし、政権側も西側政府同様当然テロリスト掃討に躍起。また和平会議にもテロリストは参加しないでしょうから、シリアの状況はさして変わりません。アメリカも爆撃のオプションは放棄していないし、米英仏は何が何でも憎っくきアサドを引きずり下ろしたいだろうし;


 一方、いよいよ 『西側』 のネラう本丸; イランに焦点が。と云うことは、天敵イスラエルにも焦点が当たって然るべきですが、 『西側』 皆さまは目をつぶったまま。このアンバランスさも中東和平実現を妨げる元凶。 いや、西側は中東和平など望んでいないでしょう、紛争こそ利益の源泉ですから;

  • No More War for Israel?
     CounterPunch Weekend Edition (September 13 to 15 2013) via Bill Totten's Weblog


    −−− For now, the threat of war has been avoided, or at least “postponed”. Let us not forget that Iraq and Libya also gave up their weapons of mass destruction, only to be attacked later. Syria is likely to abandon its chemical weapons, but without any guarantee that the rebels, much less Israel, won’t retain such weapons. The popular mobilization against the war, probably the first one in history to stop a war before it starts, has been intense but may be short-lived. Those whose war plans have been interrupted can be expected to come up with new maneuvers to regain the initiative. These past days have given a glimpse of what can be accomplished when people wake up and say no to war. This must be an inspiration for continued efforts to make diplomacy prevail over bullying, and mutual disarmament over endless war. If people really want peace, it can be possible. (記事本体終わり、引用終わり)

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