遊蕩爺の漂浪メモ

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シリア内戦Watch; その40 〜 素敵な 『西側のおトモダチ』 反体制派 ?

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United Nations Security Council




 
  記事:Lavrov: US pressuring Russia into passing UN resolution on Syria allowing military force
     Edited time: September 22, 2013 19:42, RT News

  NY原油:3日続落−ロが武力行使選択肢のシリア決議案に反対
    Bloomberg 9月23日(月)11時30分配信

    −−−ロシアが シリアへの武力行使を警告する国連安全保障理事会決議案に反対した  (以下略、引用終わり)



米英仏は、自分達が現在も肩入れしている反体制派が化学兵器を使用したとなると大変な窮地に陥りますから、ひたすら知らん顔をして何が何でもアサド政権に責任を押し付けたい。おフランスなど可哀そうなほど必死だけど、何か裏でやったのでは?? 当面はクソいまいましい露助提案によって爆撃は出来なくなったけれど、 軍事オプションを残しておいて出来るだけ早い機会にインネン付けて爆撃 し、証拠もろとも吹き飛ばしたいでしょう。


アサド政権は、守れないことを期待して米英仏が設定した無理な期限内に、求められる化学兵器リストの提出をほぼ完璧に完了した様ですから、まず最初の爆撃の口実が消えました。結果として管理責任が 『国際社会』 に移管されることになった現在、反体制派の所有する化学兵器は管理外・野放し。これはシリア国民のことなど考えてもいない米英仏にとって非常に好都合な状況。反体制派の所有する化学兵器をどこかに放置して 「政権が隠していた」 と大騒ぎすることも、政府軍掌握地域から発射させて 「アサドがまたやった」 と糾弾するのも簡単。チャチな YouTube 動画さえ 『有力な証拠』 扱い。


でもそんなに安易に軍事行動のトリガーを引けるザルの様な安保理決議案は通らないでしょうね。 国際連合憲章第7章 の悪用・濫用は許されるべきではない。この先、化学兵器使用疑惑の向けられたアサド政権同様、核兵器開発疑惑の濡れ衣を着せられたイランに対しても−−−


なおアサド大統領は、報告された化学兵器の実際の扱いに際して反体制派による妨害の可能性を警告しています;


Assad: Terrorists may attack chemical weapons inspectors, blame Damascus
  Edited time: September 23, 2013 09:15, RT News




以下、得体の知れない 『反体制派』 関連報道を中心に;

【反体制派による化学兵器使用疑惑】


 潘さんが今回はアメリカに逆らって調査にこだわったのはメンツを保つためで、結局素材の乏しさをこってりソースで誤魔化した様な報告書を出して満足したのかも。しかし国連が、過去提示された反体制派による化学兵器使用疑惑に関する報告を無視、あるいは握り潰していたとするなら大問題;

 
 'UN inspectors ignore evidence on Syria chemical attacks' - Russian deputy FM
 RT, 公開日: 2013/09/19


 なお、サウジの関与を伝えた記事を発信した記者が脅迫される事態が発生した様子。脅迫のおおもとと思われるサウジの "Prince Bandar " なる人物については過去記事で採り上げたことがあります ⇒ これこれ

【『反体制派』 の実態】


 いのちをかけてシリアに自由をもたらそうと日夜奮闘する西側の素敵なおトモダチ 『反体制派』 の実態は?

【反体制派経由テロリストに肩入れし続ける米英仏】

ジュネーブ和平会議】




アサドはサダム・フセインやら大佐同様クソっ垂れの独裁者かも知れませんが、 『反体制派』 の少なくとも半数は明らかにカゲキなテロリストと傭兵・義勇兵。非暴力抵抗派もいることは把握していますが、残念ながら少数。米英仏の目指すところはシリア解放などではない、言いなりにならない独裁者を反体制派と取り換えるだけのこと。そのためにシリア国民をどれだけ殺そうが構わないが、さすがにその反体制派が化学兵器を使用したとなると介入の大義名分さえ完全に無くなりますから、あくまでアサドが犯人でなければならないと云うこと。

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