遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

シリア内戦Watch; その30 〜 アメリカによるシリア爆撃 幾つかの論評 (更新済み)

← アメリカによるシリア爆撃 議会承認を待つことに

← エジプト: 軍によるクーデター 続報 その37:
← イラク侵略の二の舞 −−− いつか来た道

← シリア内戦Watch; その3 〜 化学兵器の存在
← 山本美香さん: 永い取材旅行へ出掛けて丸1年



議会再開までにはまだ少し時間があります。(既に始まったのは 上院外交委員会での審議。) 万が一開戦してしまうと全てが無駄になりますので、今のうちに? 幾つかの論評を紹介;


 
  Noam Chomsky The Antiwar Activist : Syria Strike Would Be 'War Crime'
  TopViralNews, 公開日: 2013/09/03

当ブログ内過去記事 に頂いたコメント】

  • −−− トップの写真とその記事 (紹介者注: 直下掲載記事)、ご覧になりました? / 2009に撮影とありますが、まだ「アラブの春計画」が実行される前の時間帯です。この時点ではケリーがアサドが会食すること自体の意味はどうとでも評価できると思うのですが…わたしには、サウジ王家もアサド家もケリーもイスラエルのために動いているようにしか見えないのですが、本当のところはもっと複雑なのかもしれません。 / 憶測だけでものを言ってはいけないとは思いますが、今は例え憶測でも全部まな板に並べることが大事なのではと思います。一日も早く流血惨事がとまることを願って… (頂いたコメント終わり)

     在トルコ あやみさま、 つれづればな


 記事題名とは違い、掲載されている写真は親しい友人間の 『ご歓談』 なんて私には見えません。ケリーは撮影当時、まさに当記事冒頭で言及した 米上院外交委員会 の委員長でしたから、アサドと会っても何ら不思議は無いどころか職務上当然のことだし、その様な対応が出来なければ務まらない。奥様同伴の食事の席上とはいえ、アサドにとっては決して愉快な話題ではなかったと考えるのが自然。従って、この記事は三流タブロイドのゴシップ、誹謗中傷の類、と私は判断します。


 なお イスラエル はアラブのど真ん中にあり、過去の経緯から常に国家存亡への危機感を抱いていますから、中東問題には必ず顔を出しますね。モルシとの関係はそう悪くは無かった筈ですから、わざわざ軍にクーデターを起こさせる様な危険で拙速な賭けを積極的にするとは私には思えません。むしろ同胞団のモルシ大統領誕生を最も脅威と感じていたのはサウジでしょう。革命が波及して転覆させられかねないし、アラブの盟主たる立場も危うくなりかねない。一方でアメリカはサウジのアブラと基地が必要、かつイスラエルへの気兼ねもしなければならない。そう考えると、クーデターによるモルシ政権転覆を強力に支援する動機が最も強いサウジがシナリオを描いてイスラエルアメリカを巻き込んだのかなぁ、と云うのが私のレベルで考えていること。ただし、あやみさまはトルコ在で中東情勢は肌で感じておられる筈ですから、イスラエルセンタープレイヤーかも知れません。


 なお、もう中近東を訪問する機会も無くなった私が15年近く参考にさせて頂いているのは 田中宇の国際ニュース解説 です。おかしなヒモ付きではない立場から、メジャーではないけれど独自の視点で考察。現在大半の記事は有料ですが、 2012年 以前の記事はサイトで全文読むことが可能。

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