遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

懲りない欧米、阿呆理 (安保理だっけ?)、巻き込まれるべくして巻き込まれた日本 その6: 日本の対応は?

   懲りない欧米、阿呆理 (安保理だっけ?)、巻き込まれるべくして巻き込まれた日本 その5: 続報 −−−
   山本美香さん: 長い取材旅行へ −−−



 出典: The Mastermind Behind - Truthdig
    これでもまだ皮相的。何故 Poverty がそこにいるのか?



最終的に犠牲となられた日本人は10名、ご遺体も全て日本に戻った様子。献花には行けませんが、こころよりお悔みを申しあげます。


問題は、この事件を受けての日本政府の対応。何しろ国防軍ヲタク政権だから、『国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。』 をここぞとばかりになし崩し的にチャラにし兼ねない;


<自衛隊法>武器使用基準の緩和検討を 小野寺防衛相
  毎日新聞 1月26日(土)19時2分配信

  −−−現行法では、在外邦人の輸送は現地の安全確保が条件で、手段は航空機か艦船に限られる。小野寺氏は同日の読売テレビ番組で、陸路輸送では襲撃を受ける恐れがより高まることを念頭に、「緊急時にいちいち『武器をいま使っていいのか』を考えないといけない。世界中にこんな軍隊はない」と述べた。 (以下略、引用終わり)

   いつから日本は軍隊を持てる様になったんだっけ?? それともジエータイはいつからアーミーになったのか??? 膨大・複雑な法体系の中のひとつの特別法に過ぎない自衛隊法だけいじっても、何も解決出来ません。泥縄で短期的に出来ることなど、多分無いでしょう。


アフリカ・中南米で駐在官拡充に意欲…防衛相
  読売新聞 1月26日(土)17時18分配信

   駐在官がマリやアルジェリアにいれば、今回の事件は未然に防げましたか??? そんなことで改善? 出来るなら、今回米欧人は巻き込まれてませんって。


「情報収集も困難」…人質事件、捜査にハードル
  読売新聞 1月26日(土)16時17分配信

   シリア内戦の中で殺された山本美香さんのケース 同様、役人を送り込もうが警察を送り込もうが、真相は闇の中。


北西アフリカで対テロ支援=マリ支援団にも貢献―日米
  時事通信 1月26日(土)11時14分配信

   ものは言い様。この 「貢献」 とは、対テロ戦争に加担するってこと。

  <米国>輸送機支援「代金」請求 仏激怒で無料に
    毎日新聞 1月26日(土)10時58分配信

     他人の褌で相撲を取ることではアメリカ以上のおフランス。馬鹿のくせにプライドだけは高い。クソ同士の小競り合い。

  アフリカ部隊の早期展開必要=マリ情勢など協議―米仏首脳
    時事通信 1月26日(土)10時32分配信

  仏軍、ウラン鉱山施設警備へ=マリ軍事介入でテロ警戒―ニジェール
    時事通信 1月25日(金)6時1分配信

  実行犯「日仏英人の誘拐指示された」…現地報道
    読売新聞 1月25日(金)10時19分配信

     真偽は確認出来ないでしょう。

  Gen. Ham: US Failed to Train Mali Troops in Ethics / US Never Taught Troops Not to Execute Civilians
    January 25, 2013, News From Antiwar.com



日本はテメエの国益になどなりゃあしないこの馬鹿な戦争を肯定して、今更参加するつもりか?


−−−
事件再発を最短で防ぐ方法はひとつしかない、と私は思っています; 現日本国憲法の理念に忠実に則って行動すること、それを世界に知らしめること。誰も日本人を標的にしようと思わなければよい。(残念ながら、巻き込まれることは防ぎようがありません。)


誤解無き様補足します; 現憲法は、どんなに優れた理念に基づくものであると主張しても、所詮戦勝国アメリカに押し付けられたもの。広い議論の下、日本人の手で見直すべきです。今のままでは 「立派過ぎて」 あるいは 「曖昧過ぎて」 、活かし切れない。『世界に誇る平和憲法』 なんておままごと・タワゴトの類。だって、実際にやってることはアメリカ盲従ですから、アメリカの国益のための侵略戦争も容認、核兵器被爆国であるにもかかわらず加爆国の実質的な核実験さえ追認していることなど、世界中が見て知っています。表立って言いませんがね。『国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。』 、でも日本はその様に行動していません。


ただ、憲法改正は速やかに議論されるべきですが拙速は避けなければならないから、時間がかかる。であるなら現行法規に従わざるを得ませんから、国際紛争を解決する手段としての戦争に徹底的に反対し、その様に行動するしかないでしょう。マリ然り、シリア然り、アフガニスタン然り、イラク然り。 「西側」 から仲間はずれにされるから問題外だ、非常識だと言うなら、 「西側」 並みの対応をするためには現法規を無視せざるを得ないし、役には立たないであろう膨大な軍事関連投資も必要、それこそ自殺行為。アメリカの陰に隠れていないふりをする様な姑息な国であり続ける限り、あるいは背伸びしてアメリカと同等の 「同盟国」 として行動するならなおさらのこと、恰好のテロの標的。


関連報道の中には 『企業戦士』 なる馬鹿なコトバを平然と使用しているものも見受けられます。でも今回犠牲となられた日揮・関連会社の駐在者・出張者に対する現地での評価は、『日本の国益のために地の果てで戦う、あっぱれな企業戦士』 なる醜悪なものでは無かった筈です。今回は恐らく例外無く、その国の役に立ちたい、人も育てたいと云う使命感で分け隔てなく接してくれた、と云うことでしょう。欧米人に対する評価とは異質である筈。一方でシリアで犠牲となられたジャーナリスト山本美香さんは、主に戦争に巻き込まれて犠牲となる非戦闘員を撮り続けそれを伝えることで、 「戦争」 へ容易に走り兼ねない 「人」 に愚直に警鐘を鳴らしていたと解します。


彼らの積み上げた業績やら信頼に政府が唾を吐きかける様な対応しか出来ないなら、いっそのこと国をいったん滅ぼしてもらった方がマシ。


日本国憲法を本当に誇るならとっくの昔にやっていなければならなかったことを今やるか、憲法の理念を無視して戦うか。言い換えれば、独立するか隷属 (体よく同盟深化でもいいけど) を続けるか、とも言えます。どちらにしても相当の犠牲を覚悟すべきですが、どちらが我慢する価値があるか、あるいは将来価値があるか?


米欧を止める切り札は、債権国日本にはありますね。本当は中露と組めば更に効果的ですが、そこまで柔軟ではなさそうなので単独でも致し方無い。手持ちの米国債を、半分、いや三分の一でもよいから損切りの為に市場に放出する、あるいはそれを匂わせること。間違い無くデフォールトになりますから、刺し違えることです。これもいつかやらねばなりませんから、恐れることは無い。腹をくくれるかどうか。(まあ、できないでしょうけど)


なお西側の対応も一枚岩ではありません。無視・弾圧され続ける欧米 「先進国」 の有権者だって、自国政府が国民の名を汚して展開する戦争の欺瞞くらい見抜けないワケがない。やるべきことは実に簡単; まず全ての軍事行動 = 侵略戦争・代理戦争および諸悪の根源である 『テロとの戦い』 から手を引くこと。仲介したり圧力をかけるのは結構だが、問題の解決は地域に任せること。どれもカネなんてかかりません。そうすることで更に混乱し状況が悪化するなんて、死の商人の屁理屈。今が泥沼、続けることのデメリットの方が大きいし、遅かれ早かれ手を引かざるを得ません。ベトナムがそうでしたね。殺し合いに終わりはありません。


How US-Nato intervention in Libya set a time bomb of war in Africa
  Business Insider, 23 January 2013 @ Stop the War Coalition


The BBC, Mali and the cock up theory of history
  Infernal Machine, 25 January 2013 @ Stop the War Coalition


Mali: the fastest blowback yet in this disastrous war on terror
  The Guardian, 22 January 2003 2013 @ Stop the War Coalition


Why the conflict in Mali has nothing to do with fighting terrorists
  HuffPost, 22 January 2013 @ Stop the War Coalition


The conflict in Mali is the product of decades of western interference
  Counterfire, 22 January 2013 @ Stop the War Coalition


私の考えは極論でしょうね。でも米欧が実際にはその国益のために、しかし表向き民主主義だの自由だの大義を掲げて直接・間接に行う戦争が何の解決ももたらさないばかりか、自国民を犠牲にし、戦場の国を荒廃させ、多くの非戦闘員を犬死にさせている現実には我慢できない。大義だけ見ても、西側の重んずるものにひとのいのちと引き換えにする価値があるかと云えば、答えは No. テロは到底容認出来ないが、それを産み出す・煽る行為も同様に容認出来ない。誰かが、どこかで終わらさなければ、決して終わらない。先の大戦が終わって随分経ちますが、正に今が第三次世界大戦なのかも知れません。日本の立ち位置はどこにあるのか?