遊蕩爺の漂浪メモ

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2011年東北地方太平洋沖地震 その28: 液状化現象 補足 〜 浦安市のケース

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「新規造成地の瀟洒な湾岸高層マンション」 と気軽に書いたものの、イメージは実際に行ったことのあるワンザ(湾座)有明やら汐留の高層ビルのみ。浦安市の惨状について幾つかの報道がありましたので補足することに;


東日本大震災 上下水道や道路…復旧いつ? 千葉・浦安
  毎日新聞 3月28日(月)11時17分配信


記事中採り上げられている浦安市今川地区の住宅地の様子は;


  
  TDR東京ディズニーリゾート)含めた浦安市全景: Google Earth


  
  今川地区 (吹き出しは3丁目付近): Google Earth


浦安市全体でざっと見ても高層ビルは無さそうだし、今川地区は居住用は戸建ての様子。液状化危険区域に設定されているため、建築ナントカ法などでの規制があるのでしょうか。


災害情報専用ページ-浦安市


「ここに掲載している災害情報を、インターネットが使えない環境の方に伝えていただけると幸いです。」 と呼びかけるこのページからライフライン関連の通達 (主なもののみ、日付省略) など拾ってみると;


 道路側溝(雨水)内の土砂の取り除き作業(10時56分発表)

 [計画停電除外地域変更のお知らせ(10時21分発表)

 [給水所の集約(15時9分発表)

 [公共下水道施設の作業状況(14時32分発表)

 [道路の復旧作業について(11時38分発表)

 [都市ガスの供給停止・復旧作業状況(8時56分発表)

 [東京ベイシティバスについて(19時17分発表)

 [災害救助法適用に伴う浦安市被災地域の計画停電の除外のお知らせ(8時51分発表)


確かに東北の被災地と比べれば−−−と云うことはあるのでしょうが、生活に大きな支障が出ているのは事実。余震も続く中、特に地中に敷設されている上下水道管の復旧が最も難しそう。


また、液状化の影響を大きく受けた例として水田への土砂噴出・農業用水の破壊も報道されています;


東日本大震災:液状化で関東一の米どころも打撃/千葉
   毎日新聞 2011年3月28日 0時13分(最終更新 3月28日 8時23分)


東北地方太平洋沖地震2011.3.11 東京湾臨海部埋め立て地における液状化現象
  2011.3.15、東京女学館 青木(長尾)朋子


   写真多数掲載アリ。


埋立地 - Wikipedia によると、 『土地利用 / 埋立地は人工地盤の一種であり、長時間かけて形成された天然の陸地に比べると、急速に形成されたことにより土壌粒子の間隙が大きく保有水が多いため、地震による液状化現象が起きやすいとされている。 このため、耐震基準など法令上の制約(構造計算に使う係数が厳しい等)があり、建築基準法に関する建設省告示では、第三種地盤:地盤が著しく軟弱な区域、とされている(埋立から30年未満、埋立地盤厚さ3m以上)』 とのこと。埋立地以外でも 「土壌粒子の間隙が大きく保有水が多い」 と云う条件に当てはまる土地があるのかも知れませんが、他地域でも同じことが発生し得ることになります。特に首都圏・大都市圏内では砂上の楼閣が多そう;


東京都臨海域における埋立地造成の歴史
  東京地学協会、地学雑誌 Journal of Geography 113(6)785-801 2004


  
   題名の示す通り臨海域のみ?


確かに耐震構造・建築に関しては、その運用についても格段に進歩したのでしょう。でも土台が崩れてしまっては−−−