遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

翻訳家 山岡朋子さん その3

http://shuppan.sunflare.com/essays/yamaoka_1.htm

これは、翻訳会社サン・フレアのWEBマガジン出版翻訳に掲載(2007年、日付不明)された『エッセー:翻訳の現場から』の『吉川幸次郎氏のこと』です。

「--- 読み下し文も翻訳だと先に書いた。すぐれた翻訳には訳者の人間性が感じられる。それを初めて私に気づかせてくれたのが吉川幸次郎なのである。」で締めくくられるこのエッセイに、山岡朋子さんのプロとしての姿勢がよく出ていると思います。

翻訳家は翻訳元の言語に精通しているだけでは当然ダメな訳で、アウトプットである翻訳先の言語にも通じていなければならない。でも人を感動させるには、更に翻訳者自身のプラスαが必要、と私は解しています。私?翻訳元言語を操る能力では山岡とも子さんにそんなに負けてはいないとうぬぼれていますが、残り2つについては全く刃が立ちませんね。従って翻訳は無理。

翻訳ソフトの性能も上がってきていると思いますし、AI(人工知能)の進化によっては、相当こなれた翻訳も出来る様になるでしょう。でも翻訳者の思い入れなり心遣いなんてのは、永遠にソフトウェアに出来ないでしょうね。

上掲サイトに山岡朋子さんのプロフィールが表示されています。『翻訳の世界は上を見ればきりがありません。上を見て生涯じたばたし続けるのだろうとの思いから ---』とあるのは少々残念。山岡朋子さんのレベルまで行ったら、見るべきは自分という人間の幅の広がりでしょう。期待してまっせ。