遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

北朝鮮・白頭山に大噴火の兆し?

← 御嶽山 噴火; 続報 その10 + 樽前山 / 2014-11-09

← ハワイの火山; Hilina Slump ヒリナ地滑り (備忘) / 2014-10-30
 白頭山

 Paektu, Baekdu, or Changbai Mountain
Global Volcanism Program Changbaishan

Changbaishan Volcano, China - facts & information - VolcanoDiscovery



日本のマスコミの大好きなDPRK/中国禍アピールの一環の様な記事ですが;


『きちんとした防災体制を整備できて』 いる日本でなら大噴火でも大丈夫、とでも言いたそう。また 『一国の自然災害では済みそうにない』 と言うなら311だって、それに起因する原発事故だって同じこと。46億年と言われる地球の営みは、その上で蠢く人間の営みとは無関係。


−−− って胸糞の悪さはさておき、実際に 『いま、危機的状況にある』 ってえのは本当か?



 出典: Google マップ


上掲図リンク先で拡大すればわかりますが、この火山は中国吉林省北朝鮮両江道の国境地帯にあります。山頂はDPRK側の様ですが、多分情報収集の容易さから、火山サイトでは中国の火山として扱われている様子。


冒頭テーブルに掲載のサイトでは、火山性地震が著しく増加した2002年央〜2005年央の期間以降、今のところ最近の火山活動の活発化は報告されていない様子。 ウィキペディア およびそこで紹介されているサイトによれば;

  • 噴火の兆候
     ”2006年10月20日現在、ロシア非常事態省は、白頭山に噴火の兆候があると発表している。そして2010年6月19日には、釜山大学の尹成孝(ユン・ソンヒョ)教授が、中国の火山学者の話として、2014-2015年に噴火する予測を立てていることを韓国各紙で明らかにしている。 / 2010年のアイスランドの火山噴火や、2011年3月の東日本大震災が発生してから、諸国の学界では白頭山噴火の可能性が提起され、北朝鮮でも噴火説が広まっている。
    • 次の噴火はいつか
       ”最後の大規模噴火である10世紀噴火からはすでに約1100年が経過し、また最後の小規模噴火である1702年からも約300年が経過しています。そろそろ次の噴火が起きてもおかしくない時期に来ていることは確かでしょう。


冒頭紹介の記事 から別の個所を引用すると;

浜田氏 (引用者注;浜田和幸参院議員;無所属) は「東大地震研を含めて複数の火山学者や研究機関が、東日本大震災のプレート運動によって(白頭山の)噴火リスクがさらに上がったとの研究結果を出している。

東北大の谷口宏充(ひろみつ)名誉教授(火山学)は、「白頭山は、日本でマグニチュード(M)7以上の大地震が起きた後に、何度も噴火を起こしている。869年の貞観地震以降、確認できるだけで5回ある」と解説。過去の大地震との連動性を踏まえた上で、2011年3月11日の東日本大震災(M9・0)の影響を受けた形で噴火するケースがあるとすれば、「2020年までに68%、34年までに99%の確率で噴火を起こすだろう」と分析する。



参考: 沈み込んだプレートの穴と長白山火山の起源のなぞ ―NECESSArray計画:中国大陸からみる地球内部の活動 ― 成果概要、東京大学地震研究所
  


「311の影響」 と言ったって論理的なものとは限らず、「極々限られた記録に基づいて敢えて言うなら」 レベルでは? 結局他の自然災害同様 『そろそろ次の噴火が起きてもおかしくない時期に来ている』 と云うのが現状。地球の歴史46億年から見れば1000年だって誤差の範囲。



最後に、冒頭紹介の記事 中、最もイヤらしい箇所;

大噴火を起こして日本にも火山灰が降りそそげば交通網が遮断され、経済活動に大きな支障が出る。緊急時の対策について国際的な協力体制を整える必要がある」と危機感を募らせている。


大地震 以降のハイチを見ている限り、 『国際的な協力体制』 の名目下実際に行われているのは覇権国による災害発生国の乗っ取り。火事場泥棒もいいところ。

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