遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

エジプト 人民議会選挙 その1

大騒ぎするまでも無く、イスラム圏で米英のかいらいやら独裁が倒れた後に 「民主的な」 選挙が行われれば、単細胞な米英の意図するところとは関係なくイスラム主義組織やムスリム同胞団が当然に勝利するでしょう;



Infographic: Egypt elections explained
   Last Modified: 27 Nov 2011 11:09, Al Jazeera English

   よく工夫された、エジプト選挙がわかり易いサイト。



FJP Press Release No. (4), Parliamentary Elections, 2011
  Tuesday, 29 November 2011 08:59 IkhwanWeb (ムスリム同胞団



Millions vote in landmark Egypt elections
  Last Modified: 29 Nov 2011 07:57, Al Jazeera English

Egypt witnesses huge voter turnout
  Mon Nov 28, 2011 7:21PM GMT, PRESSTV (イラン)

Egypt's Muslim Brotherhood facing compromises on its Islamist ideology
  Published 13:28 28.11.11 / Latest update 13:28 28.11.11, Haaretz Daily Newspaper (イスラエル



軍による暫定統治続くエジプトで人民議会選挙の投票始まる 議会は新憲法起草を主導へ
  フジテレビ系(FNN) 11月29日(火)13時37分配信


  参考: モロッコ下院選、イスラム穏健派が第1党 連立政権樹立へ
      CNN.co.jp 11月28日(月)12時33分配信

     モロッコ - Wikipedia より; 『2011年11月25日、下院選挙が実施された。定数395。イスラーム主義組織の正義発展運動が80議席を獲得し、第1党となった』


  参考: <チュニジア>主要政党3党 ポスト配分で合意
      毎日新聞 11月22日(火)21時9分配信

     チュニジア - Wikipedia および チュニジアの政党 - Wikipedia より; 『1981年創立、民主主義と自由の体制を目指し、イスラムを国教とし、自由で独立した共和国とした現憲法を維持し、議会制度を遵守するアンナフダ党が2011年10月23日の選挙で第1党に進出した。同党と他二つの世俗政党が政権協議した結果、ハマディ・ジェバリ(アンナフダ)を次期首相に選出することで合意』


エジプト - Wikipedia より;

  • 国家元首の大統領は、立法・行政・司法の三権において大きな権限を有する。また国軍の最高司令官でもある。大統領の選出は、議会が候補者を指名し、国民が信任投票を行う。任期は6年で、再選も可であるが、第2代大統領ガマール・アブドゥル=ナーセル以来、事実上の終身制が慣例となっており、第4代大統領ホスニー・ムバーラクは1981年の就任以来、約30年にわたって独裁体制を築いた。ムバーラクの親米・親イスラエル路線が欧米諸国によって評価されたために、独裁が見逃されてきたのが実情である。2011年9月に大統領選が予定されていたが1月に騒乱状態となり、2月11日、ムバーラクは国民の突き上げを受ける形で辞任した。翌日より国防大臣で軍最高評議会議長のムハンマドフセイン・タンタウィが、総選挙実施まで大統領代行を務めている。


    議会は、一院制の人民議会(マジュリス)。全454議席で、444議席民選、10議席は大統領指名枠。任期5年。これとは別に、諮問機関としての諮問議会(シューラ)がある。全264議席で、176議席民選、88議席が大統領指名枠。


    人民議会選挙が2011年11月28日から来年1月までに行政区ごとに3回に分けて、また、投票日を1日で終わりにせず2日間をとり、大勢の投票で混乱を緩和し実施される予定である。


    エジプトでは宗教政党が禁止されているため ムスリム同胞団 (事実上の最大野党)などは非合法化されている。 (以下略、引用終わり)


ムスリム同胞団 - Wikipedia より;

  • 歴史 − エジプト 過激な思想の排除に努めてきた同胞団はイスラム主義組織の中では比較的「穏健派」とされているが、それでも歴代政権の下で弾圧され、エジプトでは宗教政党は禁止されているので非合法化されている。そのため同胞団の団員は選挙の際には無所属という形で立候補している。しかし2005年11月-12月の人民議会選挙の際にムバラク政権はアメリカ合衆国の中東民主化要求を受けて同胞団の弾圧をしなかった。この選挙でムスリム同胞団系勢力は、民選の444議席(全454議席。残りの10議席は大統領任命)中88議席を獲得し大躍進し、与党国民民主党過半数を獲得したものの議席を大きく減らした。


上掲日本語版ウィキペディアではムスリム同胞団サイト案内にアラビア語のurlのみ掲載していますが、 英語版 ではアラビア語・英語版両方を案内。つまらないことの様ですが、記事に対する姿勢の違いが良く表れています。


   Ikhwanweb The Muslim Brotherhood Official English Website


田中宇の国際ニュース解説 中の有料記事 『イスラム化と3極化が進む中東政治 【2011年11月23日】』 も参考になります。HPに記載の要約を引用しますと; 『エジプトとトルコ、イランのイスラム主義勢力が、今後の中東で政治力を持つ「勝ち組」の3極になりそうだ。米欧イスラエルの支配力を減退させ、空白を埋める形で自分たちの影響力を拡大するため、合従連衡的な動きが起きている。半面、イスラム主義を建前とする勢力の中でも、サウジアラビアペルシャ湾岸のアラブ産油国は、対米従属に拘泥しているがゆえに、米国の影響力の低下に流されて「負け組」だ。加えて、中東の究極の負け組はイスラエルだ。』


(多分、その2へ続く)