光より速いニュートリノ
実験者自身が結果を信じられず、何度 (1万5千回!) も実験を繰り返し、それでも発表をためらい、最終的に全世界に対して実験結果を公開して検証を呼びかけた経緯がある。議論する様なハナシでは無いでしょう、実験におけるミスを立証するか、反証をあげるだけのこと、それが出来ない限り新発見が正となり、相対性理論が崩れるだけのこと。何故仮説を覆すことを恐れるのか? アインシュタインは神様?
◆超光速素粒子ニュートリノ、27日から検証実験 相対論の行方、世界が注目
産経新聞 10月23日(日)1時29分配信
−−−今回の結果が正しければ「質量を持つ粒子は光速を超えない」とするアインシュタインの特殊相対性理論(1905年)は見直しを迫られ、現代物理学に計り知れない影響を与える。 / このため物理学者の多くは結論を急ぐべきではないと主張する。高エネ研の野尻美保子教授は「これまで培われた相対論の信頼性はそう簡単に揺るがない。まずは実験を再検証すべきだ」と慎重だ。中村准教授も「われわれは相対論を否定しようと思っているのではない」と強調する。 / 現代物理学の根幹を問う歴史的な議論の行方を、世界中の科学者が固唾をのんで見守っている。 (記事終わり、引用中断)
※ 今必要なのは相対性理論の見直しやら議論などではない、"Neutrino faster than light" の存在を示した実験の検証でしょう。CERN / OPERA の発信って、正しく理解されているのか? 実験そのものも検証も恐らく相当大規模な装置が無いと出来ないのでしょうが、 「見守る」 だけの物理学者って受け身なのですね。どんな結論が出るにしろそこに至る試行錯誤は無駄にはならないのだから、こんなにエキサイティングなチャンスって滅多に無いと思うのだけれど。釈愚さんの様に思考実験なら幾らでも出来ますよね?
−−−これに対し小松准教授は丁寧に説明を重ねたが、議論は平行線に終わった。参加した男子大学院生は「これが本当ならすごいこと。検証結果を待ちたい」と関心を寄せた。 (上掲部分より上から引用、引用終わり)
※ 若い人まで受け身では困る。自分の考えは無いの? アイデアを出すとか強引に捻じ込んで実験に参加させてもらうとか、常軌を逸する位の行動が出来無ければ教科書読んでいるだけで終わってしまう。周りへの迷惑? それを無視出来る特権があるでしょう、失敗しても誰かがケガをしたり死ぬわけではあるまいし。ロートルのおばさま・おじさまがただけに検証を任せ、結果だけ待ってその上に理論を乗っけようとしてもうまく行かないよ、多分。最終的にCERNの実験結果が肯定 (追認?) されるにしろ否定されるにしろ、何故こんな結果が出たのか突き詰めて行く過程に相対性理論の修正なり否定のタネがある筈。
◆光より速いニュートリノ 信頼性強調…戸惑いも 議論長期化か
産経新聞 9月26日(月)23時4分配信
−−−「そのようなことはすべて議論を尽くした」と自信を示す一方、「われわれがどれだけ勇気を持って公表したか考えてほしい」とも述べ、結果の重大性に戸惑いを隠さなかった。
◆Finding puts brakes on faster-than-light neutrinos
Published online 20 October 2011 | Nature | doi:10.1038/news.2011.605
An independent experiment confirms that subatomic particles have wrong energy spectrum for superluminal travel. (以下略、引用終わり)
記事中の参考リンク;
⇒ A search for the analogue to Cherenkov radiation by high energy neutrinos at superluminal speeds in ICARUS
◆pdf 8 pages
⇒ Measurement of the neutrino velocity with the OPERA detector in the CNGS beam
◆pdf 24 pages
⇒ New Constraints on Neutrino Velocities
◆pdf 6 pages
⇒ Study of neutrino interactions with the electronic detectors of the OPERA experiment
◆pdf 19 pages
◆OPERA Collaboration to Conduct New Faster Than Light Neutrino Experiment Very Soon
Forbes? Saturday October 22, 2011, 1:37 am EDT @ Yahoo! Finance
以下、文系? の興味;
◆タイムマシンも可能 「超光速粒子」問い合わせ、書籍販売急増…高い関心
産経新聞 10月23日(日)1時31分配信
※ 下手なSFやらくだらないTV番組よか面白いでしょう。でも大多数の我々が存命中には実現しないタイムマシンへの関心が高いってことは、未来を覗いてみたい、あるいは逆に過去を変えたい −−− 言い換えれば現実逃避願望なのでしょうか? あるいは、純粋に時間のパラドックスに想いを巡らせる? 最近は出版不況とやらで、売れそうなものなら何でも簡単に出版、すぐ絶版の様なので、読むものを選んだほうがよいかも。翻訳に関しては、中にはヒドいのがある様ですよ。例えば氷山の一角でしょうけど;
◆アインシュタイン伝記本回収 機械翻訳使いひどい訳になった?
2011/8/ 1 20:10、J-CASTニュース
今よりマシなネット翻訳やら機械翻訳が普及しても、また文学作品よりは翻訳し易い理科系・技術系の作品であっても、よい翻訳者は恒常的に不足している筈。好き嫌い・賛否両論あるとは思いますが、去る8月に他界された翻訳者 山岡洋一 さんのインタビュー記事を紹介;
◆翻訳は簡単な仕事じゃないんだ ― 翻訳家インタビュー
困ったことに日付明示無し。記事内容から判断すると2001年8月より少し前?