遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

2011年東北地方太平洋沖地震 その59: 余震、チェルノブイリのこと など

【余震−−−】


  
  出典: 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網


   余震JMAvsUSGS.xls 直



   【注意報(低)】【4月23日午後2時10分現在】今日の午後から明日の余震予測 携帯用図付き
     2011年04月23日 14時10分00秒
     心安らかなる日々 (釈愚さんブログ)より


     




【被災地の困りごと−−−】


 行き場ない救援物資、被災地に届けられず山積み
   読売新聞 4月21日(木)21時10分配信


   −−−震災直後に被災地から要請された物資は、発送する時点では、すでに必要とされていなかった  (以下略、引用終わり)


    要請〜発送までの間に幾つかの物資を被災地が別ルートで入手出来たと云うことですから、これは責められない。混乱のさなかのことであるし、世界中・日本中から被災地への物資供給を統括する機関が無かったので、多分どの自治体でも似たような状況でしょう。次回までの課題と云うことになりますが、この自治体単独で解決出来る問題ではないし、多分調達や物流のエキスパートの助けも借りる必要があるでしょう。本来政府が統括機能を持つべきかなぁとは思いますが、そんな状況では無かったし−−−


 貨物が見せた「鉄道マンの底力」 被災地へ燃料を…救援列車運行
   夕刊フジ 4月20日(水)16時57分配信


   −−−「貨車、機関車、乗務員の手配がピタリと合わなければ列車は運行できない。石油専用列車は通常の運行距離は20〜200キロ程度。1000キロ以上も大量の石油製品を毎日運び続けた経験は、鉄道130年の歴史になかった。運行実現にこぎつけるまで、司令室の社員を中心に連日の徹夜で作業にあたった」 (以下略、引用終わり)


    第 1 章 鉄道貨物輸送の歴史 (PDF)
     一橋大学鉄道研究会


 震災直後の仙台 露店ではキャベツ1玉800円、充電300円
   2011年04月22日07時00分、提供:NEWSポストセブン


   −−− 店頭で買い占めをしていた人たちが、ネットで転売して小遣い稼ぎをしていた可能性が高い。


   オークションは買いたい人が多いほど値段が吊り上がるから、この価格形成には需要サイドの事情も大きいが、こうしたネットオークションの落札結果を見た輩が「単二乾電池×4本 1万円」「水2リットル 2000円」などというベラボーな値段でオークションを開始していたことも付記しておく。 (記事終わり、引用終わり)


    経済復興のためにオークションで稼ぎましょう、的な煽りがネットの世界で相当あります。真面目? なものは極く少数、大半は 「仕入れ」 と称して混乱によるモノ不足の中買占めを行い 「市場価格で正当に」 転売して利ザヤを稼ぐ、唾棄すべきもの。私はまだ生まれておりませんでしたが、多分戦後の混乱期のヤミ市と本質的に変わりませんね。いや、何の歯止めも無いスーパー闇市でしょうか。儲かれば何でもそれが正義、の風潮はおかしくありませんかね? ネットの自由は確保されるべきですが、 「市場」 は管理されるべきかも。


 【フクシマ 苦悩の地はいま】 南相馬市長の訴え 「国もマスコミも、とにかく現場をみて」
   J-CASTニュース 4月21日(木)11時52分配信


   南相馬ルポ 渦巻く政府への憤り「いい加減な退避指定で…」
     夕刊フジ 4月20日(水)16時57分配信


   南三陸町の医師と南相馬市長、タイム誌「世界の100人」に
     ロイター 4月22日(金)13時34分配信


    南相馬市について最初に紹介したのは 3月17日 および 3月18日 でした。それから1ヶ月以上経ちますが、何ら改善していない様子。 現場に全ての答えがある筈なのですが。 自治体の長がネットで世界にSOS発信するなど、IT時代らしいとも云えますが前代未聞のことです。あのタイム誌にまで採り上げられて−−− 国やマスコミぐるみでのイヤガラセでしょうかね?


 東日本大震災 安易な復興ムードに警鐘 精神科医の野田氏
   毎日新聞 4月20日(水)10時36分配信


   −−−「遺族ほど悲しみや苦しみに耐え、頑張っている存在はいない。周囲が死を見ないようにして『頑張ろう』と復興ばかり強調すれば遺族は『放っておかれている』と思う。喪失感は増し、最悪自殺という手段を選択させてしまう」と遺族の孤立化を危惧している。 (記事終わり、引用終わり)


    ご遺体が見付からないご遺族も多い筈。無意味な自粛は止めるべきでしょうが、 「経済を回す」 だの 「復興」 だのと云うコトバの裏には、それを臆面も無く口にする人間の利益追求しか見えないのは事実。苦しみや悲しみからどう立ち直るか・立ち直れないかは人それぞれ。たとえ悪意は無いにしても、傷口に塩をすりこんだりそれを開く様なマネはしたくはありませんね。具体的にどうすればよいのかは、余程考えないと−−− なお参考まで;


   東日本大震災:被災者に寄り添う女性警察官チーム 道警「はまなす隊」帰還 /北海道
     毎日新聞 4月20日(水)11時1分配信


      この件は先日帰郷時、テレビで見ました。


   東日本大震災 遺族支える「悲嘆ケア」
     毎日新聞 4月16日(土)12時24分配信


      東北地方太平洋沖地震メンタルヘルス情報サイト
       独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター


 <東日本大震災>海のがれき撤去進まず 法に不備、できぬ漁
   毎日新聞 4月16日(土)19時55分配信


    昨年巨大地震に襲われたハイチなど、1年以上経ってもがれき撤去は殆ど進んでいないとのこと。同じ様な状況があるのでしょうか−−−


 東日本大震災 アパート暮らしに届かぬ支援…法に明文なく
   毎日新聞 4月16日(土)12時30分配信


    典型的なお役所の対応。明文が無いため仕方が無い、悪用されたくない、権限が無い、責任取りたくない、の無い無いづくしと云えばそれまでですが、この件に限らず、すべからくこの調子。法のココロ (趣旨) を見ず字面しか見ていない結果です。お利口さんが増えた弊害かも。




チェルノブイリ−−−】


 チェルノブイリ事故から25年 次世代悩ませる「不安」
   産経新聞 4月23日(土)7時56分配信


   −−− ◆「遺伝的影響なし」

   放射線影響研究所元理事長の長瀧重信・長崎大名誉教授も「被曝者の子孫への遺伝的な影響は科学的に認められていない」と語る。

   長瀧氏は、同研究所が広島・長崎に投下された原爆の被爆者の数万人の子孫に対し長年調査を行ってきた結果、放射能の遺伝的影響が彼らに出たという事実は「今まで一度も明らかになっていない」と指摘。「住民の被曝線量が広島・長崎よりはるかに少ない」チェルノブイリにおいて、「遺伝的影響が出ることはあり得ない」と述べた。 (記事終わり、引用終わり)


    長年の調査に基づくエキスパートの発言ですから尊重すべきなのでしょうが、本当にこの様に断言出来るのか、常々疑問に思っています。特に今回の原発事故ではエキスパートである筈のセンセイ達の無責任な言動を見せられましたから尚更。引き続き要Watch。なお参考まで;


   Radiation Genetics Home Page (放射線遺伝学教室)


   放射能Q&A


   「放射能より飲酒や喫煙のほうが遺伝に影響大きい」と専門家
     NEWS ポストセブン 4月5日(火)7時5分配信


     −−−「人間の遺伝への影響については、広島・長崎の原爆被害を調査する限り、結論は出ていません。ある程度の放射線が当たると、精子に傷がつき、遺伝的な影響を与える可能性はあります。しかし、それが直接の原因で先天的な障がいをもった子供が生まれるといったことはいまのところないんです。それは放射線も影響はあるかもしれないが、それ以前に生活習慣や飲酒・喫煙の問題の方が強く作用するということなんでしょう」 (記事終わり、引用終わり)


      さて、このセンセイの言い分は上掲のセンセイのものとビミョーに異なります。おまけに、放射能は生活習慣や飲酒・喫煙よりマシ、と読めます。本当ですかね ????


   放射線の遺伝的影響 (09-02-03-04) - ATOMICA




【反原発の動き など】


 仏の原発、閉鎖を希望=ルクセンブルク外相が会見
   時事通信 4月20日(水)18時38分配信


 インドで反原発デモ続く、少なくとも20人が負傷
   ロイター 4月20日(水)18時27分配信


 Anti-nuclear protests in Tokyo —and around the planet
   Fri, 04/15/2011 - 16:52 @ World War 4 Report


 Tomgram: Michael Klare, Avenging Planet
   April 14, 2011, TomDispatch.com


 Emails expose BP's attempts to control research into impact of Gulf oil spill
   guardian.co.uk, Friday 15 April 2011 11.46 BST


    これは今回の原発事故ではなく、2010年メキシコ湾原油流出事故 の大惨事に関する記事。この事故も生態系に与えた影響は図り知れず、早晩人間にもしっぺ返しが来る筈。