遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

2011年東北地方太平洋沖地震 その52: 余震、原発、危険度、対処 など (4/13中 随時更新予定)

余震が収まりません。この24時間だけでも;



出典: 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網
     随時更新中。


日本時間2011年4月11日17時20分発生以来の、震度3以上の主な地震について気象庁およびUSGSのデータを比較したものは;


余震JMAvsUSGS.xls 直
     随時更新中。


平成23年04月13日22時02分まで、岩手・長野・千葉・福島・宮城・茨城・新潟も含めると、気象庁記録では実に83回。引き続き警戒が必要そうです。


なお釈愚(shaku gu)さんが今回の本震に関して新しい見解を発表されています。詳細は検証中とのことですが、当然余震の予測にも大きく影響するハズ;

東北地方太平洋沖地震は、東海・東北地方太平洋沖地震にした方がよいのでは?(改訂1)
 2011年04月13日 16時10分32秒、心安らかなる日々


  −−−東海大地震がきている状態のときは、温熱流の上に東日本が乗っています。そして、宮城県沖ではλ海域において着々と歪エネルギーが蓄積され、そして、一挙に解放された。そのときに解放されたのは、宮城県沖の歪エネルギーだけでなくフィリピン海プレートに蓄積された歪エネルギーもです。


  フィリピン海プレートに加わる力は、北向きです。そして、λ構造部に加わる力は下向きです。フィリピン海プレートの下は温熱流がどんどん真北に流れ込んでいるので、プレート間の力の拮抗とは別の北向きの力が加わっています。ここで、真北に流れ込む力とλ構造の下向きの力が偶力として作用して、宮城県沖ですべりを起こすことによって、この偶力が解放された。そして、東日本が大きく回り始めた。フィリピン海プレートはこのときにその回転変形に乗じて、その歪エネルギーを解放した。
 (以下略、引用終わり)


 【警報】【4月13日午後1時00分現在】午後から明日にかけて余震予測−東北、関東、北陸、東海
  2011年04月13日 13時03分34秒, 心安らかなる日々


  −−−今日から明日にかけて福島、宮崎、岩手にて大規模地震(M6〜M7)が発生することが予想されます。今、力が蓄えられるのに、20時間サイクルになっているので、今朝の地震が午前10時に起きたので、明日の早朝の午前6時ごろにM6〜M7の地震が発生する可能性がでてきました。東日本の方は、揺れが厳しくなるので、ご注意ください。 (以下略、引用終わり)


   検証中のひとつの観方であり、あくまで参考のみ。


  釈愚式地震予知のための基礎仮説群に関する過去ブログ
    2011年04月13日 15時11分43秒, 心安らかなる日々


  【注意報(高)】【4月13日午前3時40分現在】今日の余震予測−東北、関東、北陸、東海
    2011年04月13日 03時40分32秒, 心安らかなる日々


   最新のデータ (=昨日の気象庁公表のもの) に基づく考察は本日13時頃アップされる予定とのこと。



原発トラブルに関し、昨日レベルをチェルノブイリ並みの7に引き上げた件については言い訳がましいものも含めて賛否両論ある様子;


分かりにくい説明に憤りの声…レベル7引き上げ
  読売新聞 4月13日(水)3時19分配信


   東電および政府に対する不信感のため、何を発表しても信用されない状況の様子。


チェルノブイリ級、先月には認識=レベル引き上げは求めず―安全委
  時事通信 4月13日(水)1時3分配信


途中退席に怒号飛び交う=東電副社長の謝罪会見―福島第1、レベル7受け・東京
  時事通信 4月12日(火)23時11分配信


   状況把握不能、社外からの協力拒絶、誤発表、隠ぺい、責任逃れ −−− 企業トップ (東電はトップさえ不在) が不祥事事件を起こして雁首並べ、さして価値の無いアタマを下げる見慣れたパターン。マネジメントがこれでは、現場でいのちがけで作業を行っている関連会社・協力会社も含む社員さんが可哀そう。


<福島第1原発>「チェルノブイリ超える」東電担当者が発言
  毎日新聞 4月12日(火)22時35分配信


  −−− 会見で松本代理は、政府がチェルノブイリ事故と同じ「レベル7」と評価したことを問われ、「事故の様相が違うとはいえ、放射性物質の放出量という観点から見ればチェルノブイリに匹敵する、あるいは超えるかもしれない」と発言。直後に真意を問われ、「言い過ぎたかもしれない。依然として事態の収束がまだできておらず、現時点で完全に放射性物質を止め切れないという認識があるということだ」と釈明した。


   非難がましく報道されていますが、上掲東京電力松本純原子力・立地本部長代理の発言は極めて正確に状況を表していると思います。 昨日紹介 の様に、 国際原子力事象評価尺度 のレベル7の定義に相当する 『外部への放射性物質の放出量』 が確認された訳ですから、レベル7と判断・報告されて当然。それが 「国際社会」 のルールでしょう。事態がチェルノブイリの事故と全く違うことは皆知っている。でもチェルノブイリとの比較など考えてその事実を恣意的に公表しないとしたら、明らかなルール違反ですよ。また、放射性物質漏れを依然として止められないのも事実でしょう。松本さん、よくぞ発信してくれた、と私は評価します。


  もし同じ事故が中国やイランで起こって今回の日本政府と同じ対応をしたら、 「国際社会」 は何と言いますか? だからアカは駄目なんだ、気違いイランから核を排除しろ、などとボロクソにこきおろすでしょう。でも実は日本こそ無能なのに−−− おまけに 先日の記事 冒頭で紹介した様に、チェルノブイリと全く違うもうひとつの事実は、日本の原発地震の巣の上に建っていると云う点。その違いを無視するのもおかしい。チェルノブイリよりも危険な状態とも云えるのですよ。大きな余震の度にモグラ叩き作業さえ中断するのですから−−−


  福島第1原発 4号機プール、再び水温上昇
    毎日新聞 4月13日(水)11時19分配信


レベル7引き上げは専門家の判断…首相
  読売新聞 4月12日(火)18時28分配信


   専門家の判断に基づいて対応決めたのはアナタでしょう。どうもこの人の発言は責任逃れにしか聞こえない。最終決定した以上、アナタが責任を持つのですよ。 菅首相 「東日本つぶれる、そういう認識あった」 と報道されていますが、多くの国民もそう思った (思っている) 筈。そこまで認識して、かつそれを口走ったのに、何故手を打たなかったのか。菅無能 (感無量のもじり) ですね。



原発事故の賠償、他電力会社も負担…原案
  読売新聞 4月13日(水)3時18分配信


<福島第1原発>事故賠償補償料足りず 差額、国民負担に
  毎日新聞 4月13日(水)2時36分配信


原発事故、補償は国がすべき〜経団連会長
  日本テレビ系(NNN) 4月11日(月)21時42分配信


  −−− 米倉会長は「一義的には政府の責任、政府がやらなければいけない」と述べ、巨額な費用が予想される東京電力の賠償問題について、原子力損害賠償法の例外規定には「異常な巨大な天災地変」とあり、今回はそれにあたるとして被害者への損害は国が補償しなければならないとの考えを示した。

  また、この例外規定は世界各国の原子力賠償法にも規定されていることで、「日本が法律通りに支援しないのは問題がある」とし、「政治家が正しく法律を理解し、それに基づいた発言を行うべき」と苦言を呈した。 (記事終わり、引用終わり)


  三大財閥系企業出身として初めて日本経団連会長に就任した、この欲ボケした 米倉弘昌 は、2011年東北地方太平洋沖地震に関して 「1000年に1度の津波に耐えているのは素晴らしいこと。原子力行政はもっと胸を張るべきだ」 とホザいたそうです。前頭葉が退化してしまったのでしょう、可哀そうに。


  この手合いが法律を振り回すときは要注意。経済原則最優先で法は曲げられると思っていますから。でも今回の原発トラブルが100% 「異常な巨大な天災地変」 とは思えない。東電・政府の対応のまずさで拡大したことは明白ですから。身内をかばうだけの発言ですが、国が払うと云う事は国民が負担すると云うことですから、余命長くはないであろうボケ相手ではありますが叩き潰さないと。



他方、日本で紹介された、海外での主な関連報道。誰が何のために発信しているかを考えると分かり易いかも;


チェルノブイリとは異なる…レベル7に海外機関
  読売新聞 4月13日(水)10時42分配信

レベル7に引き上げ、「日本政府の対応の遅さに驚き」―米メディア
  サーチナ 4月13日(水)10時36分配信

IAEA、チェルノブイリと大きな違い=福島原発「依然安定せず」と米NRC
  時事通信 4月13日(水)10時35分配信

「チェルノの10分の1未満」中国紙、冷静な対応呼びかけも、政府と東電は批判
  産経新聞 4月13日(水)10時11分配信

「チェルノブイリ級事故」 日本政府は最初から隠していた
  中央日報日本語版 4月13日(水)9時39分配信

チェルノブイリに匹敵せず=福島事故のレベル引き上げ―仏研究所
  時事通信 4月13日(水)8時25分配信

レベル7は「行き過ぎ」=ロシア原子力企業
  時事通信 4月13日(水)1時23分配信

レベル7引き上げは当然…海外の専門家
  読売新聞 4月12日(火)22時4分配信

<福島第1原発>「情報遅れ」海外メディアが疑念
  毎日新聞 4月12日(火)21時1分配信

「正確な状況説明を」と中国=「レベル7」に各国が懸念―福島原発事故
  時事通信 4月12日(火)20時3分配信

レベル7は米政府の見解と一致…ルース大使
  読売新聞 4月12日(火)19時50分配信



各国政府はパニックを抑えたいだろうし、原発を推進する国・企業は大げさだ、と発信するだろうし、反原発・環境団体などは勢いを得ただろうし。 『福島原発事故「レベル7」、専門家は評価制度に異論』 と報道されています。そうであるならば、国際会議の席上で基準なり評価の変更をすればよいだけのハナシですね。それまでは現在の評価や基準を正として対処しなければなりません。


でもひとつ言えそうなのは、誰も確かな裏付けを持って原発の危険性なり安全性、人体に与える影響について発信出来ないこと。 先日の記事 末尾で紹介した様に、正に 『原発は、再臨界の条件など、事故の時に何がどうなるかわからないまま安全を宣言して営業運転をしている巨大な「実験装置」であり、本質的に危険なものであるというのが、今回の事故で判明した。』 と云うことでしょう。原発の運営者はそれを理解しているでしょうから戦々恐々の筈。原発は、特に日本の様な地震国では、やはり手に負えないシロモノです。