遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

2011年東北地方太平洋沖地震 その20: 「食」 の安全、 環境汚染 −−−

どうも私はヒネクレ者らしい。役人のコトバ全てが責任逃れに聞こえて仕方がありません;


「4県産野菜売れない」広がる返品、生産者悲鳴
  読売新聞 3月22日(火)20時30分配信


  −−−農水省幹部は「合理的な理由もなく返品するのは望ましくない。大型スーパーや小売店指導していきたい」と語った。 (記事終わり、引用終わり)


   『指導』 されるべきはこの木端役人。自分たちの稚拙な発信が市場の不安を煽り、風評を促していることに早く気付けよ。 『売れない = 需要が無い』 以上に合理的な返品の理由があるなら教えて欲しい。大卒のエリートなんだろ? プチ権力を振りかざす前に、現場を見て来ようと云う発想は無いらしい。自宅あるいは勤務先近くのスーパーでもよいから、台所をあずかるプロ主婦・主夫と話して見ればわかるだろうに。


  ホウレンソウとカキナの4県からの出荷制限を決定=官房長官
    ロイター 3月21日(月)19時1分配信


    −−−これらの食品を食し続けてもただちに健康に影響はないが、暫定基準値を超えた状態が長期間続いたことは好ましくないため今回の措置を決定した (中略)


    −−−風評被害についても、仮に暫定基準値を超えているものも、口に入ってもすぐに健康に被害はないことを強調し、冷静な対応を求めた (以下略、引用終わり)


     非常に持って回った、押しつけがましい発信。「すぐには健康に影響・被害は無い」 = 「そのうち影響・被害が出る(かも知れない)」 、また 「暫定基準値」 = 「そのうち確定基準値と置き換えられる、あくまで仮の数字」 、加えて 「好ましくない」 = 「ヤバい、オレだったら食わない」 、いずれも責任逃れの意図がミエミエ。おまけに 「仮に暫定基準値を超えているものも」 = 「暫定基準値を超えているものもあるだろうな」 。こんな説明されたら、措置以外の生産物だって怪しく思えて来て当然。加えて、土だって汚染されているのでは?


きっちりとした安全基準が無い限り、放射線を浴びた地域の食糧は全種全量然るべく廃棄処分して生産を止めさせ、生産者に補償するしかないでしょう。無能・無策のため原発事故を拡大させた上に、今度は食を通じて健康被害まで拡大させるつもりか? 供給が減って価格が上がり、ハラが減る方がまだマシ。


農産物の安全確認急ぐ…放射性物質検出
  読売新聞 3月19日(土)20時49分配信


  −−− 今回検出された放射性物質の数値は、国内基準だけでなく、世界保健機関(WHO)と食糧農業機関(FAO)の下部組織が策定した国際指標も上回っている。「安心・安全」な品質で人気を集めてきた日本の農産品が、思わぬ逆風にさらされている。 (記事終わり、引用終わり)


   大甘、既に世界中にTOPで報道されていますからね。一度失われた信用を取り戻すのがどれだけ大変なことか。輸出など諦めて、安全性を確認した上で国内市場を目指した品揃えを考えればよいのでは? 世界的な食糧不足リスクに対応すべく、自給率を上げる良いチャンスでもある。


「周辺住民に影響なし」=原子力安全委が回答−海水から高濃度ヨウ素・保安院
  時事通信 3月23日(水)0時20分配信


  経済産業省原子力・安全保安院は22日、福島第1原発の放水口付近の海水から規制値の100倍を超える濃度の放射性物質ヨウ素131が検出されたことについて、原子力安全委員会から「周辺住民に直ちに影響はない」と回答があったことを明らかにした。 (中略)


  ヨウ素半減期が8日間と短く、魚などに取り込まれても、人が食べるまでには濃度が低くなることなどを理由としている。 (以下略、引用終わり)


  原子力安全委員会

  原子力安全・保安院


   上掲野菜記事と同じ、 「直ちに影響はない」 = 「そのうち影響が出る (かも知れない)」 。更に、 「規制値の100倍を超えるヨウ素131 の 半減期が8日間 で、 人が食べるまでには濃度が低くなる」 と云うのは、規制値の1倍未満になる、の意味か? (半減期の正確な意味を知らないので、1倍未満になる日数が私にはよくわかりません。単純に 100 ⇒ 50/8日目 ⇒ 25/16日目 ⇒ 13/24日目 ⇒ 6/32日目 ⇒ 3/40日目 ⇒ 2/48日目⇒ 1未満/56日目 でよいのか?) おまけにIAEAで赤っ恥をかいた経済産業省原子力・安全保安院の発表。 恐れ多くも? WHOの勧告に逆らって。魚介類のサンプル検査は行ったのか? それとも恐ろしくて出来なかったのか? ↓



魚介類に放射能検査を=健康影響、早期分析必要−WHO
  時事通信 3月22日(火)22時45分配信


   【ジュネーブ時事】世界保健機関(WHO)広報官は22日、福島第1原発付近の海水から規制値を大幅に超える濃度の放射性物質が検出されたことについて、「魚介類に何らかの放射能測定検査をすることが望ましいだろう」と述べ、食品として摂取した場合の健康への影響を早期に分析する必要性を指摘した。 (以下略、引用終わり)


深刻さ判断できず=農産物の放射性物質検出―WHO
  時事通信 3月22日(火)5時41分配信


  −−− 事故が完全に収束していないため「漏れた放射性物質の量、影響を受けた野菜や土壌についての調査を現時点で始めることはできない」とも語り、今後の被害の広がりを慎重に見極める構えを示した。 (記事終わり、引用終わり)


食品からの放射性物質検出、当初考えていたよりも深刻=WHO
  ロイター 3月21日(月)19時19分配信


日本政府への信頼は急降下。(もともと高く無いのに−−−) めでたく原発が安定停止出来たとしても、それから溶融した核燃料などを除去して原子炉を廃炉にするまでの長い年月に渡り放射性物質が出続けるとするなら、環境汚染が相当進む可能性もあります。このままではまた 「想定外の」 被害が発生しかねない。杞憂とは言い切れませんよね?