遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

NZ 炭鉱爆発事故 続報 14: 命がけの採掘、一方ではその浪費 −−−

表立った動きがありませんが、今日現在の状況は;




【パイク・リバー鉱山】


Receivers First Stat Report (pdf)
  Latest news: 15 Feb 2011, Pike River Home


   管財人の初報告書。財産やら債権・債務の確認結果の報告でしょう。


Pike River family finds solace underground
  Fri, 11 February 2011, Greymouth Star


   犠牲となられた Michael Monk さんのご遺族が弁護団と共に、NZ最大の鉱山会社である国営 Solid Energy 社がグレイマスで操業するスプリング・クリーク炭鉱 (坑内掘り、 Operating coal mines / Crown Minerals 参照) の地下1キロまで実際に下りられ坑内の様子をご覧になった、と云うニュース。亡くなられた場所そのものではありませんが、悲しみを少し和らげることが出来た様です。




アメリカでの反石炭デモ】


NZでの事故とは直接関係ありませんが、エネルギー大量浪費国であるアメリカでの反石炭デモのこと。主催? したのは、良い意味でも悪い意味でも有名な、かの グリーンピースアメリカ国内ではテロ団体としてFBIに監視されており、日本でもそれに近い扱いを受けている様子。アメリカの云う 『テロ団体』 の定義は例によってロクなものでは無いと思われますが、カゲキな行動に走ることがあるのは事実;


Live Blogging: Detained by Police at Greenpeace Anti-Coal Protest
  AlterNet, Sourced from Treehugger / Posted at February 17, 2011, 9:40 am


  Taking Action for a Coal Free Future | Greenpeace USA


    −−−The protest is happening as Greenpeace's ship, the Arctic Sunrise, sailed up the East Coast for its Coal Free Future Tour (from 21Jan11 to 21Feb11). Nationwide, pollution from coal is responsible for more than 13,000 deaths per year – one person every forty minutes. (以下略、引用終わり)


     老朽化して汚染を垂れ流す工場を閉めろ、と云う点は諸手を挙げて賛成。しかし石炭だけが悪者か? この団体の活動資金がどこから出ているのか色々ウワサでは聞きますが、参考まで以下あまり好意的では無い記事をひとつ紹介。;


  グリーンピースと資金
    原子力問題研究室 Nuclear Laboratory,
    電気新聞(2006年1月30日)


    −−−フランスの環境学者ブルノ・コンビ博士が昨年11月来日したさい、「グりーンピースの活動資金はサウジアラビアが出している。あの国際団体から別の国際団体へ金が移動するたびにマネー・ロンダリングを受け、どこから来た金か分からない工夫がされてグリーンピース・インターナショナルに金が入る。そこから各国のグリーンピースに分配される。 (以下略、引用終わり)


     巧妙なマネーロンダリングがなされているなら、この情報の真偽は確認出来ませんが。


Vision: Fight for a World Without Coal
  By Chris Hedges, February 16, 2011 Truthdig @ AlterNet



ある国では文字通り命がけで採掘している石炭が、別の国では環境破壊の代名詞の様な扱いを受けるのはどうにも納得が行かない。問題となっているのは露天掘り (surface mining) による環境破壊や、環境に全く配慮しない前時代的な燃焼法による二酸化炭素の発生、償却期間が過ぎても更新せず老朽化した設備を遣い続けることによる周辺汚染などでしょう。悲惨な炭鉱事故のたびに紹介の 石炭 - Wikipedia にもある様に、同じ化石燃料である石油に比して石炭には大きなメリットもあります。


グリーンピースは石炭に関わる汚染で年間13,000人以上のアメリカ人がいのちを落としていると主張していますが、本当に環境破壊を問題視しいのちを大切にしたいなら、自分達のエネルギー浪費を止めることは勿論、アメリカが国外で展開する戦争を止めさせることが最優先でしょう。軍艦やら戦闘機やら戦車などの浪費する燃料、大量の爆撃により発生するCo2や土地の破壊、劣化ウラン弾等の使用による環境・遺伝子汚染、ゲームの標的の様に殺される人達等々、戦争には正に環境およびいのちの破壊の全てが凝縮されていますから。


闘う相手を間違えているか、あるいはカネの亡者に成り下がっているかのどちらか。欧米人って、どうしてこうも単純馬鹿なのか? それに尻尾を振る輩はそれ以下ですが−−−