遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

翻訳家 山岡朋子さん その88  『ルス』 の照らす闇: スペイン独裁政権版

毎日さんが以下報道を行いました。スペインでも広く大きく報道されている訳ではなさそうなのによく見逃さなかったものだ、と少し感心;


フランコ政権:共産主義者の子を誘拐、里親に…独裁時代
  毎日新聞 2011年1月28日 12時56分


  【パリ福原直樹】スペインで反共独裁のフランコ政権時代(39〜75年)に、政権が共産主義者らを抑圧する目的で、共産主義者らの子供を合法的に誘拐、政権の支持者などの「里親」に預けていた可能性が高まり、被害者の支援組織が27日、検察当局に正式捜査を求めた。被害者は最大で30万人に上るとされ、今後、独裁下の「負の遺産」として論議を呼びそうだ。 (中略)


   El régimen fascista de Franco / PSOE によると、政治犯は1940年1月7日時点で 270,719 人、1943年4月10日時点で 92,477 人、政治犯のうち獄死・銃殺された人数は、1939年4月から1944年6月30日の間に 192,684 人とのこと。 (管理人の注終わり)


  支援組織によると、フランコ政権は40年、「子供の道徳教育」が危機にさらされる場合に「誘拐」を認める政令を発布。誘拐された子供の父親の多くは当時、「左翼・共産主義者」として収監中だった。医師ら医療関係者も協力し、カトリック教会が誘拐を「祝福」した例もあったという。 (以下略、記事引用終わり)


   この1940年政令を私は特定出来ていませんが、周辺事項として参考となりそうなのは;


   LA GUERRA CIVIL Y LA DICTADURA DEL GENERAL FRANCO
      MUSEO PEDAGOGICO DE ARAGON


   Ley 1 de marzo de 1.940 (B.O.E. nº 12.667) para la Represión del Comunismo y la Masonería


Denuncia por los robos de bebés durante el franquismo
  Página12, 27 de enero de 2011 @ ABUELAS DE PLAZA DE MAYO (アルゼンチン)


   『おばあちゃん』 サイトでもトップで掲載しています。


El fiscal general recibe una denuncia por el robo de 261 bebés en toda España
  Madrid - 27/01/2011, ELPAÍS.com (スペイン)


  "Se la llevaron a pesarla. No la vi más"
    Madrid - 28/01/2011, ELPAÍS.com


  "Dijo: 'Tengo un regalo para ti'. Era una niña"
    Madrid - 27/01/2011, ELPAÍS.com


  Una pareja denuncia el supuesto robo en 1977 de dos bebés en Sevilla
    Sevilla - 05/01/2011, ELPAÍS.com


  "Mi vida es una mentira"
    Madrid - 25/07/2010, ELPAÍS.com


Spanish call to probe Franco-era 'baby thefts'
  BBC News, Madrid / 27 January 2011 Last updated at 20:49 GMT (UK)

Anadir (支援組織)
  = La Asociación Nacional de Afectados de Adopciones Irregulares ) Home


  DENUNCIA CONJUNTA


  En Madrid, 27 de Enero de 2011, Anadir ha presentado una demanda conjunta en la Fiscalía General del Estado, gracias a lal colaboración de Enrique Vila Torres, el abogado de la asociación. Todo esto es gracias al apoyo y esfuerzo de todos vosotros, que hacéis posible todo el trabajo.


   Prensa (publicaciones)

   Televisión


フランシスコ・フランコ軍事独裁時代は スペイン国 (1939年-1975年) と考えられており、赤狩りに伴う犯罪は スペイン内戦 が勃発した1936年あたりから独裁期間のものと思われます。(ちなみに詩人 フェデリコ・ガルシーア・ロルカファランヘ党員に銃殺されたのは1936年8月19日。)


ウィキペディアから一部抜粋しますと;

  独裁者フランコ フランコ政権は、彼が内乱中に組織したファランヘ党一党独裁の政権であり、その成立時からドイツとイタリアの支援を受け、軍隊とグアルディア・シビルによる厳しい支配を行った。そのため、第二次世界大戦終結後に成立した国際連合は、1946年12月の国連総会で、ファシズムの影響下にあるスペインを国連から排除する決議を採択した。


   しかし、第二次世界大戦後の東西冷戦の激化により、西側諸国は反共産主義という共通点と、スペインが地中海の入り口という地政学的にも戦略的にも重要な位置にあるという理由で、スペインとの関係の修復を模索し始めた。


『反共産主義』 のキーワードで、アルゼンチンなど他軍事政権の同じ犯行と繋がります。ただしスペインの場合、フランコ亡き後も、恐らく今日でも赤ん坊の売買は行われている様子。今回の告発や今後想定される集団訴訟によって、過去〜現在の犯罪全容が明らかになるか? アルゼンチン同様に様々な障害・妨害が予想されますが、膿を出し切れるか注目。