遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

Wikileaks による新たな暴露: 『ケーブルゲート』 その12 誰のために言論・ネットの自由を殺すか その4

アメリカ様の国外での蛮行が暴露されても 『ぜんぶウィキリークスのせい』 、思考停止も甚だしい;


米権益「秘密リスト」を公表=ウィキリークス―英紙
  時事通信 12月6日(月)20時1分配信

  −−−こうした米権益の公表に関して、安全保障の専門家は同紙の中で、テロ組織への「贈り物(標的)」になると懸念を表明している。 (以下略)


今度は「米国の死活的に重要な海外設備」暴露
  読売新聞 12月6日(月)21時26分配信

  −−−国際テロリストの活動を手助けしかねない可能性があるだけに、ウィキリークスの手法をめぐる議論が深まりそうだ。 (以下略)


テロ組織の標的になる前に、既にテロの総元締めアメリカの標的になっていると云うこと。それ自体問題では? アメリカはこれを調べてどの様に活用するのか? あるいはしていたのか? それさえ取材・提示せずにウィキリークスの手法だけを批判するのは、正に昨日紹介した 「某指導者」 語録通り。 世論操作のつもり?


最新の暴露文書中、多分これでしょう;

Reference ID / Created / Released / Classification / Origin
09STATE15113 / 2009-02-18 23:11 / 2010-12-05 21:09 / SECRET//NOFORN / Secretary of State


SUBJECT: REQUEST FOR INFORMATION:CRITICAL FOREIGN DEPENDENCIES (CRITICAL INFRASTRUCTURE AND KEY RESOURCES LOCATED ABROAD) (中略)


¶15. (S//NF) Following is the 2008 Critical Foreign Dependencies Initiative (CFDI) list (CI/KR organized by region): [BEGIN TEXT OF LIST] (以下、大変見にくいリスト。略)



題名: Two Iraqi men detained by Americans in 2006 by AP / Jacob Silberberg
出典: Happy as a Hangman / Truthdig, Posted on Dec 6, 2010


例えばアメリカ様による国外での人権蹂躙のケースは数限り無く報告されています。上掲写真はそのうちの1つに過ぎません。グアンタナモしかり。ウィキリークスとどちらがエゲツないのでしょう? まだまだ幾らでもありますよ、劣化ウラン弾 〜 奇形の赤ちゃん、殺人〜犠牲者の指収集、拷問 −−− 何の怒りも感じないのか?


WikiLeaks urges U.S. to fully examine abuses
  副題: "It is time the United States opened up instead of covering up,"
  Reuters, November 4, 2010 (←日付に注意) RAWA News 掲載


  −−−GENEVA (Reuters) – The founder of WikiLeaks called on the United States on Thursday to fully examine abuses by U.S. troops in Iraq and Afghanistan and to halt its "aggressive investigation" into his whistle-blowing organization. (以下略)


ウィキリークスは2010年10月22日に "War Diary: Iraq War Logs" を、2010年7月25日に "War Diary: Afghanistan War Logs" を、2010年4月5日には "Video: Collateral Murder" を 『暴露』 して来ました。その後上掲記事となった訳ですが、これは無視されたと思います。アメリカ政府だけの責任ではない、センセーショナルに報道し読者の覗き願望を満たすだけで、肝心の犯罪の主体であるアメリカの責任を追及しなかった大手マス・メディアも同罪。私が彼らを 『御用メディア』 と軽蔑するのはそのため。


で、今回の外交文書暴露。余程ハラに据えかねたのでしょう、刺し違える覚悟での暴露と思います。ウィキリークスの手法への批判はあるでしょうが、そんなものは暴露されているおぞましい事実そのものと比べたら取るに足らない。


ついでに言うなら、成り行きで? ヌキミで子作りを目的としないエッチを楽しんで国外へ出たので国際手配? スウェーデンの検察もインターポールもヒマですね。それがインターポールが関わる程の重大犯罪なら、世のオトコの何割かは情けないことにブタ箱行き。好色の政治家なんて軒並み終身刑では? 強姦の犯人など、チョン切った上で市中引き回し・獄門・さらし首(上下とも)。


今回の暴露の内容そのものは、本来アメリカの有権者に認識して欲しいものです。アメリカ国民として誇れることなのかをよく見て欲しい。 (記事ヘッダのリンク集からNYTを除外したのは、開示情報の取捨選択を行い、 「スミ塗り」 をしているため。) また、インターネット産みの親でもあるアメリカ国内で、有権者として権力によるネット検閲に抵抗して欲しい。 "Free and Open" が誇りではなかったの? それとも軍事ネットに戻したいの?