遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

10/31 ハロウィン −−−って何だっけ?

日本でもいつの間にか大きなイベントが催される様になりました。多分アメリカ様の影響ですね。クリスマス同様、非キリスト者にとってはただのお祭り、ビジネス的にはカネを使わせる新たな商機に過ぎないでしょう;


ハロウィン - Wikipedia によると、


  ハロウィン 、あるいはハロウィーン (Halloween, Hallowe'en) はヨーロッパを起源とする民族行事で、カトリック諸聖人の日万聖節)の前晩(10月31日)に行われる。諸聖人の日の旧称"All Hallows"のeve(前夜祭)であることから、Halloweenと呼ばれるようになった。


  ケルト人の行う収穫感謝祭が、カトリックを信仰する他民族にも受入れられたものとされている。由来と歴史的経緯からアングロ・サクソン系諸国で主に行われる行事であって地域性が強く、キリスト教の広まる地域であれば必ず祝われるという訳ではない。 (以下略)


だそうです。日本での行事は、ネットでざっと見た限り;

ハロウィン・ジャパン・インフォ Halloween Japan Info

ハロウィンっていつ?2010年版 まわりぶろぐ


中南米ではどうでしょうか、私がいた国では、アメリカン・スクールなどでは祝っていましたが、あまり一般的では無かった様な記憶があります。むしろ重要なのは日本語で 「万聖節」(ばんせいせつ) と呼ばれる 諸聖人の日 - Wikipedia、またの名を 死者の日 - Wikipedia です。その名前の中の 『死者』 のコトバから日本のお盆が連想されますが、性格 (と云うより由来) は全く異なる様です;

  • お盆: 祖先の霊が子孫のもとを訪れて交流する行事 (お盆 - Wikipedia より引用)
  • 死者の日: かつてカトリックでは、人間が死んだ後で、罪の清めが必要な霊魂は煉獄での清めを受けないと天国にいけないが、生きている人間の祈りとミサによってこの清めの期間が短くなるという考え方があった。死者の日はこのような発想にもとづいて、煉獄の死者のために祈る日という性格があった。 (上掲ウィキペディアより引用)
  • ハロウィン (=万聖節イブ): ケルト人の1年の終りは10月31日で、この夜は死者の霊が家族を訪ねたり、精霊や魔女が出てくると信じられていた。これらから身を守るために仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていた。 (上掲ウィキペディアより引用)


死者の日については、私は見たことがありませんがメキシコなどでは盛大に祝う様ですね;


死者の日 (メキシコ) - Wikipedia

  −−−死者の日には家族や友人達が集い、故人への思いを馳せて語り合う。祝祭はカトリックにおける諸聖人の日である11月1日と翌日2日に行われる。地域によっては、10月31日の晩も前夜祭として祝われる。 (以下略)


El Día de Muertos en América Latina
  Catholic.net


で、子どもたちが喜ぶハロウィンを迎えるに当たって考え見て欲しい、と云う記事を紹介;

Big Chocolate's Child Slavery Addiction
(副題) This Halloween, try to ensure that your chocolate isn't tainted.
October 18, 2010, OtherWords
The Chocolate You Eat Is Likely Made by Enslaved Children – Alternet.org 掲載)


Sorry to scare you, but on Halloween much of the chocolate Americans will hand out to trick-or-treaters will be tainted by the labor of enslaved children.


Hershey's, Nestlé, and the other big chocolate companies know this. They promised nearly a decade ago to set up a system to certify that no producers in their supply chains use child labor. They gave themselves a July 2005 deadline for that, which came and went without meaningful action. A second voluntary deadline sailed by as well in 2008. There's a new deadline for voluntary action at the end of this year. Don't hold your breath. (以下略)


『安く』 調達する企業の言い分は、『我々は貧しい国の人々に雇用のチャンスを与えているのである』 と云うことでしょう。これは一概に否定されるべきものではないかも知れません。確かに、その調達が行われようが行われまいが、貧しい国の子どもたちは、家族を助けるために働いていることが多い筈。場合によっては学校さえ行けないかも。決して肯定されるべきことではありませんが、その様な現実もあるのは悔しいけれど事実。雇用の機会があることには感謝すべきかも知れませんが、問題はその労働環境。 "The beatings were a part of my life," said the boy who was sold into slavery at not yet 12 years old. "Anytime they loaded you with bags and you fell while you were carrying them, nobody helped you. Instead, they beat you and beat you until you picked it up again." なんて読むと、たまらない気持ちになります。自分の子供だったら、と考えると当然ですね。例えば私は贅沢は出来ないもののつつましく?、(今のところ) 飢えることなく生きていますが、私や両親や祖先が日本に生を受けたのはあくまで偶然であって、努力によるものではありません。だから私が先に引用した発言の子どもであったかも知れない。どう考えても他人事には思えません。


上掲記事中紹介されている調査報告書は;


Oversight of Public and Private Initiatives to Eliminate the Worst Forms of Child Labor in the Cocoa Sector in Côte d’Ivoire and Ghana

THE DARK SIDE OF CHOCOLATE

Trafficking in Persons Report 2010


日本では使い物にならないかも知れませんが、上掲記事を書いた記者の所属するNPO Green America - Wikipedia の作成した、メーカーランキング、諸適合証明の読み方マニュアル へのリンクも紹介されています。チョコレートの包み紙やハコを見て認識するには、ハロウィン・クリスマス・バレンタインデー・ホワイトデー等はよい機会ですね。