Semana Santa (聖週間) ⇒ Pascua (復活祭): Sevilla と Cadiz
引っ越しもようやく一段落、用事があって南米の方と電話で話しておりましたら、今週 Semana Santa (日本語では 受難週、カトリックの場合は聖週間 ) であることに気付きました。私は別にキリスト者ではありませんし、どちらかと云えば偶像崇拝はご勘弁のクチなのですが、美しいものやこころを打つものは素直に受け入れられますので、昔カディスで感じたことを思い出しながら紹介;
- 上掲ウィキペディアによると;
棕櫚の主日 (= 枝の主日 、 聖枝祭) から、 復活祭 (= 復活大祭 、スペイン語では Pascua ) の前日までの一週間を指す。この週の木曜日は「聖木曜日 - Wikipedia=聖木曜日」 (「洗足木曜日」、「聖大木曜日」)、金曜日は「聖金曜日 」 (「受難日」、「受苦日」、「聖大金曜日」とも)、土曜日は「聖土曜日」 と呼ばれる。
- 復活祭 より抜粋;
−−−復活祭は移動祝日といわれ、もともと太陰暦にしたがって決められた日であったため、太陽暦では年によって日付が変わる。グレゴリオ暦を用いる西方教会では、復活祭は3月22日から4月25日の間のいずれかの日曜日、ユリウス暦を用いる東方教会では、グレゴリオ暦の4月4日から5月8日の間のいずれかの日曜日に祝われる。国によってはキリスト教の習慣に従って翌日の月曜日も休日にすることがある。 (以下略)
−−−宗派によって解釈・呼び方や場合によっては日まで異なるのですね。
今年2010年は東方教会も西方教会も復活祭は明後日4月4日(日)ですから今週が正に聖週間であり、本日は聖金曜日と云うことになります。大好きなフラメンコの関係から、 アンダルシア州 で多分最も盛大に祝うと思われる州都 Sevilla および私が過ごした経験を持つ Cádiz のイベントを見ると;
【アンダルシア州セマナ・サンタ総合ガイド】
- Guía de la Semana Santa de Andalucía
- The Guide to Holy Week in Andalusia (同サイト英語版)
アンダルシアは8県ですが、このサイトではカディス県のヘレス市を独立させています。
- Víspera (??)
- Domingo de Ramos
- Lunes Santo
- Martes Santo
- Miércoles Santo
- Jueves Santo
- Madrugada
- Viernes Santo (Viernes de Dolores)
- Sábado Santo (Sábado de Pasión)
- Domingo de Resurrección
毎のイベントがインタラクティブな地図も含め詳細に案内されています。
セマナ・サンタは盛大なお祭りですから、今から来年の計画を立てるくらいが丁度よいかも知れません。ホテルも満室になりますし。(もうなっているかも)
【セビージャ市のセマナ・サンタ】
転記するには少々量が多いので、ルール違反かも知れませんがまず私が大好きな勝田保世さんの文章を紹介します。これは 『砂上のいのち: フラメンコと闘牛』 、1978年11月20日 音楽之友社 発行第1刷からの抜粋。これに勝る紹介は見当たりません;
Titulo: Semana Santa Sevilla 2007 - Salida del palio de La Macarena
山車の宮出し。
出典: 上掲 http://www.guiasemanasanta.com/sevilla/in/cofradias_ficha.php?id=43
※ 荘厳な美しさとおもいませんか?
【カディス市のセマナ・サンタ】
1980年のセマナ・サンタの時期、カディス市の Barrio Santa María に近い Hospedaje (安宿、スペイン人のおじさんと同室) に泊っておりました。カディス名物のカーニバルの時に劣らない人出の中、Santa María 教会の山車を追いかけた覚えがあります。
- Nazareno de Santa María - Cádiz - Web Oficial - Inicio
多分これがサンタマリア教会のサイト。
Titulo: NAZARENO CADIZ POR CATEDRAL 2009
私が追いかけたのはこの山車であったと記憶します。
【サエタという唄:宗教歌】
上述の山車を追いかけて行くと、夜のカテドラル (Catedral de Cádiz – Catedral de la Santa Cruz −−− 音楽家マヌエル・デ・ファジャが埋葬されている) 広場は人で埋め尽くされておりましたが、広場に面した建物の2階のバルコニーから歌声が聞こえた途端、広場じゅうが静まり返りました。当然マイクなんて使いませんがよく通る声で、歌詞はもう忘れてしまいましたが、ああこれが Saeta なのかと感激したことを憶えています。
多くの動画がYouTubeにアップされていますが、例えば;
Titulo: Mejor Saeta Semana Santa Jerez 2008
※ "Angel Vargas le canta a su difunto hermano frente al Cristo de la Buena Muerte, como ha hiciera junto a su hermano durante años. Semana Santa Jerez 2008" との説明あり。"Cristo de la Buena Muerte" の山車に向かって亡くなられたご兄弟に捧げた、こころに響く素晴らしいサエタと思います。屋外でもこれだけ響き、節回しも素人のものとは思えませんから、プロのフラメンコの唄い手か Saetero (サエタ専門の唄い手)? いやヘレスのことだから、素人でもこのレベルは結構多いのかも。
なおこの宗教歌サエタはフラメンコにも取り込まれています;
http://www.flamenco-world.com/magazine/about/semana_santa/esemanasant22032005.htm
Flamenco - World.com サイトより
私の手持ちの録音の中では、大御所アントニオ・マイレーナの唄うサエタが最高。歌詞の一部を紹介しますと−−−
−−−
Por que no te detienes,
Judas en la venta,
y no maltrates al cordero,
que ya su amo vendra
y te dara mucho dinero
pa que aumente tu caudal.
−−−
ANTONIO MAIRENA, NOS CANTA POR SAETAS...
Federico Alonso Pernía, 2014/03/18 に公開
※ 2015年1月28日追加
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