遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

胡散臭い 「テロとの戦い」 の名の下公然とまかり通る 『冤罪』

テロとの戦い」 がいかに胡散臭いものか −−− いかにアメリカに都合よく巧妙に 「仕組まれた」 ものか、またその犠牲になっている人がどれだけいるか、考えるだけでもぞっとします。その1例を紹介;


この記事は 「ヤンキーを殺そうとした冷酷なアルカイダ関係者の女性科学者が有罪判決を受けた」 とだけ報道し、そこに至るまでの経緯など全く記載無し。世論操作を目的とした典型的な提灯記事で、これだけしか知らされなければ 「アルカイダ」 がいかに危険な存在であるかが刷り込まれるだけ。この陪審員裁判の被告がアメリカ人であったら結果は全く異なっていた筈。何が事実であるのかは把握しておりませんが、明らかな人権蹂躙と思います。「テロとの戦い」 に関してアメリカの大手マスメディアは不都合な部分を意図的に開示していないでしょうから、中小ではあるが独自の視点と取材網を持ち不都合な部分まで報道するメディアや、欧米以外のメディアの報道と比較して真実を推測するしかありません;

  • Ignoring Torture Claims and Questionable Evidence, New York Jury Convicts Pakistani Scientist Aafia Siddiqui | Democracy Now!
    February 04, 2010, DEMOCRACY NOW !


    −−−None of the Americans were injured, but Siddiqui was shot and wounded while in US custody. Human rights groups have long alleged that Siddiqui was forcibly disappeared by Pakistani authorities in 2003 and interrogated and tortured at the behest of the United States. In her testimony, Siddiqui claimed to have been held in a US secret prison. We speak to Siddiqui family spokesperson Tina Foster of the International Justice Network and Petra Bartosiewicz, an independent journalist who has been closely following Siddiqui’s case.  (以下略)


    サイトには動画およびそのトランスクリプトあり。
  • http://www.presstv.ir/detail.aspx?id=117884&sectionid=351020401
    Thu, 04 Feb 2010 19:02:27 GMT, PRESS TV (Iran)


    −−−Her lawyers have argued that there is no evidence to show Siddiqui had fired on her interrogators.


    Human rights groups allege that Siddiqui had secretly been held and tortured at the infamous US base in Bagram, north of Kabul, for five years prior to the alleged 2008 incident.


    Relatives of Siddiqui have slammed the US justice system for its ruling against the female Pakistani scientist.
  • US verdict sparks Pakistan protests | News | Al Jazeera
    UPDATED ON: Friday, February 05, 2010 00:09 Mecca time, 21:09 GMT, Al Jazeera English


    −−−Trial 'flawed'


    Cageprisoners, a UK-based rights group, rejected the verdict, citing the fact that evidence about Siddiqui's whereabouts prior to her arrest had been disallowed from the trial.


    "The case of Aafia Siddiqui carries great significance in terms of the ability of the Obama administration to administer justice," Asim Qureshi, a spokesman for the group, said, referring to the administration of Barack Obama, the US president.


    "Already we have seen a blanket refusal to look at the facts of her detention prior to 2008, this verdict will only confirm what many already believe, that it is impossible for Muslim terrorism suspects to receive a fair trial in the US." (以下略)


どうでしょう、私は件の裁判には大きな欠点がありそうだ、と判断しますが。もうひとつ、アメリカの大きな嘘の可能性が濃厚なケースも紹介しておきます;

  • http://www.cnn.co.jp/world/CNN201002030019.html
    2月3日18時12分配信 CNN.co.jp


    −−−アウラキ師は米国生まれのイスラム教指導者で、米テロ対策当局は、イエメンを拠点とする「アラビア半島のアルカイダ」指導部とのつながりが深い人物と見ている


    しかし同師の父、ナセル・アウラキ氏は「息子は無実であり、暴力とは無関係のイスラム教の学者にすぎない。これはテロリズムとは何の関係もないと私は信じる米国の法律を重んじ、もしアンワルが過ちを犯したのであれば、米国法の原則にのっとって訴追して欲しい」と訴えた。 (中略)


    11月に米テキサス州フォートフッド陸軍基地で銃乱射事件を起こしたニダル・マリク・ハサン被告と接触していたとの情報もある


    ナセル氏は、アウラキ師にも出頭を呼びかけており、オバマ大統領に対しては「息子がアルカイダのメンバーだという誤った認識に基づく殺害・拘束の命令は考え直して欲しい」と嘆願した。


    CNNがどの様な意図でこの記事を掲載したのかがわからない。憶測に基づき殺害命令を出したアメリカ政府の安易な判断を非難しているのか、面白半分なのか。まあ、前者は有り得ないだろうけれど。


このお父様は、息子可愛さの親馬鹿だけで発言している訳ではありません。常識の範囲で法の精神を理解している人なら、ごく当たり前の要求であることはわかる筈。確たる証拠もなく、情報操作に長けた (しかし後々必ずバレる程度の) テロ対策当局の伝聞・推測・ねつ造情報に基づいて判断を下すのは狂気の沙汰であるし、ましていかなる 『先進国』 の憲法も認めていない筈の 『殺害命令』 を出せるオバマって、一体何なのか? 日本の 『オバマジョリティー』 の皆さまはこれでも支持するのかしら?


アメリカは侵略戦争を、イラクアフガニスタンのみならず、イエメンやパキスタンにまで拡げています。オバマは 「−−−無実の者を殺りくしようとする者に対して米国は、防衛の強化以上の行為で応じる、と強く警告している」 (http://www.jiji.com/jc/zc?k=200912/2009123000339 より) とのこと、それならその逆方向も認めるのですね?