遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

グアテマラの地震: 深刻な被害の報告は無いものの−−−

ハイチに続いて、中米グアテマラでもM6の地震発生のニュースが流れました。同地震は東の隣国エルサルバドルおよび更に東のニカラグアでも感じられたそうですが、このあたりは地震の巣でもあるせいか大きな被害は発生していない様子;

  • Sismo de 6 grados Richter sacude el país
    Lunes, 18 de Enero de 2010, La Hora (グアテマラ紙)


    SAN SALVADOR, (AFP)


    Un fuerte y prolongado temblor de 6.0 grados en la escala de Richter y con epicentro en el Pacífico sacudió hoy parte del territorio centroamericano, provocando alarma en Guatemala y El Salvador, pero no víctimas, informaron los servicios geológicos y de socorro. (以下略)



出典: http://neic.usgs.gov/neis/bulletin/neic_rqb3_h.html

上掲図は、1990年以降発生したM7以上の地震震源 (丸の大きさがMを、色が深さを表す) をプロットしたものですが、断層 (先日紹介のハイチ同様、紫色・緑色) に沿って相当数発生しているのがわかります。同じページ最上部の図はMにかかわらず全ての地震震源をプロットしてありますが、丸で埋め尽くされていますね。なお先日のハイチに関しての図は http://neic.usgs.gov/neis/bulletin/neic_rja6_h.html で見られます。1990年以降大きな地震は起きておらず、そこにいきなりM7クラスが人口密度の高いポルトープランスを直撃した訳ですから、ひとたまりもなかった。



出典: Google Map

上掲図 "A" の吹き出しが今回の震源ですが、この写真でカリブプレート (下掲図参照) の形がハッキリわかりますね。ハイチもグアテマラも同じプレート上に 「乗っかって」 いることになります。

カリブプレート - Wikipedia によると、



出典: ファイル:Tectonic plates-ja.png - Wikipedia

上掲は先日も紹介しましたが、中米・カリブ海は、 カリブプレート - Wikipedia を中心として ココスプレート - Wikipedia北アメリカプレート - Wikipedia南アメリカプレート - Wikipediaナスカプレート - Wikipedia が集まっていますので、火山活動やら地震が多い訳です。


今回の地震グアテマラは被害を蒙っておりませんが、この国は以前紹介した様に干ばつの影響をモロに受けています; 日本ユニセフ協会・世界の子どもたち > 世界の子どもたちは今 (2009年9月28日)。しかし グアテマラ - Wikipedia サイトによると;

治安


1960年から36年間続いた内戦によって25万人が犠牲になったグアテマラでは、一般の犯罪や暴力団による殺人で、2008年には6,232人が死亡している。また、誘拐では400人以上が誘拐された。


グアテマラの抱える最大の問題は、治安問題、麻薬密輸、司法権の機能不全、政府の無策、腐敗、社会的不平等、人権侵害である。治安問題は、コロン政権になっても全く無策であり、毎日、テレビ・ニュースで殺人事件が報道されている。


人権面では、政治犯はいないが、未だに地方都市ではリンチが行われているほか、婦女子に対する暴力が多く、また裁判を受ける権利も保証されておらず、人権侵害は著しく、人権意識が希薄である。


上記記載が今日時点でも全て正しいかは未検証ですが、リンチ (私刑) に関しては2009年中少なくとも40人が犠牲となり、特に先住民地域では住民が警察や司法システムに信頼を置いていないため、自身の手で裁くことが常態化しているとの情報あり。経済的には中米の中位グループとはいえ、まだ内戦の傷跡に苦しんでいるのでしょうか−−−