遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

アメリカのイラン敵視・挑発行為とイラン軍によるイラク油田の 『占拠』

核開発疑惑の名の下アメリカがイラン敵視・挑発行為を繰り返す中、イラン軍がイラクの油田を占拠した、とのニュースが流れています;

  • http://www.isna.ir/ISNA/NewsView.aspx?ID=News-1458781&Lang=E
    Iran rejects reports on seizing Iraqi oil well
    12-19-2009 09:07:47 Iranian Students News Agency (ISNA)


    −−−the rumor came as Iran and Iraq have set up a joint technical commission to explore border activities and the commission is continuously holding sessions.


この件について、「事実関係そのものがまだ曖昧だが」 との保留付きで田中宇さんがおもしろい観方をしています;

http://tanakanews.com/091219iraq.htm
イランとイラクの油田占拠劇
2009年12月19日 田中 宇]


−−− 12月18日、イラク東南部マイサン州の対イラン国境地帯にあるファッカ油田の、7つの油井の一つを、イランの軍隊(総勢11人)が占拠した。占拠された油井は、イランイラク国境から300メートルイラク側に入ったところにあるが、この国境線自体について両国間で係争があり、イランは、この油井は自国領内であると主張してきた。今年に入って、すでに4-5回、イラン軍がこの油井を占拠し、イラン国旗を立ててしばらく滞在した後、再びイラン側に戻る行為を繰り返していたとの指摘もある。この油井は1970年代に開発されたが、80年代のイランイラク戦争後、現在まで採掘されていない。 (以下略)


イランは国際原子力機関IAEA) の非難決議採択や欧米諸国の圧力強化に反発を強め、自前での核開発計画を推進する権利を主張する一方、恐らく対イスラエルを意識したミサイル実験を行ったことに関してアメリカが反応しています;

  • http://jp.reuters.com/article/idJPJAPAN-12974220091216
    イラン、長距離ミサイルの試射に成功=国営テレビ
    2009年 12月 16日 17:17 JST REUTERS ロイター


    −−−、「Sejil」ミサイルは「Shahab」ミサイルよりも射程距離が長く、イスラエルや湾岸地域の米軍基地に届く2000キロに達する。 (以下略)
    • http://www.presstv.ir/detail.aspx?id=113877§ionid=351020101
      Iran tests new Sejjil-2 missile with success
      Wed, 16 Dec 2009 10:59:04 GMT PRESS TV (Iran)


      −−−"Iran's missile capabilities are strictly defensive and at the service of regional peace and stability. They will never be against any country," he (= Iran's defense minister, Brigadier Ahmad Vahidi) stressed.  (以下略)
    • http://www.presstv.ir/detail.aspx?id=114104§ionid=351020104
      Israel unveils new drone capable of reaching Iran
      Sat, 19 Dec 2009 06:31:50 GMT PRESS TV (Iran)


      −−−"Even if they escape our sophisticated defense system, they will never see their bases again; because our surface-to-surface missiles are on their marks to target Israeli military bases before the dust settles," he (= Amir Ali Hajizadeh Commander of the Islamic Revolution Guards Corps (IRGC) Aerospace Force) added.


今年9月に他界された保守硬骨のコラムニストのウィリアム・サファイアさんに 「生来のうそつき」 とコキ下ろされたヒラリーはイランを孤立させようと画策しているものの、アメリカ外交の裏表や恫喝を熟知した南米では殆ど支持されていない様子;


今回の油田 「占拠」 に関して上で紹介の田中宇さんは、周辺に米軍はいないこと、アメリカはイランのアブラにそんなに固執していないこと、イスラエルは現在イランを空爆出来る政治状況にないことなどから戦争の可能性は無いと観ておられますが、アメリカにはイランに戦争しかけたい勢力がおりますので、イランの 「侵略」 は格好の口実になり兼ねない、と云う観方も私は捨てていません。