遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

アメリカの明快な基準: 『アメリカの国益にプラスなら正義であり、マイナスなら叩き潰して構わない』

アフガニスタンでは散々選挙にケチをつけ新たな傀儡政権樹立しようとして失敗したアメリカが、ホンジュラスではクーデターの張本人を黙認しています。アメリカは二重・三重の基準を持っている訳ではなく、『アメリカの国益にプラスなら正義であり、マイナスなら叩き潰して構わない』 と云う極めて単純明快な唯一の基準を持っているだけのこと。進化論を否定する、神に選ばれた国ですから当然ですね。Obama malo (=チャベスのコトバを借りるなら、アメリカ合衆国大統領たるオバマ) もその例外では無く、やはり子ブッシュと何も変わらない;

  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091130-00000046-mai-int
    ホンジュラス>大統領選 野党候補の当選確実
    11月30日12時31分配信 毎日新聞


     【メキシコ市・庭田学】6月のクーデターでセラヤ大統領が追放されて以来、政治混乱が続く中米ホンジュラスで29日、大統領選の投票が行われ、野党・国民党候補のポルフィリオ・ロボ氏(61)の勝利が確実となった。だが、選挙の正当性について米州諸国の意見は分かれており、ホンジュラス正常化の道筋は不透明だ。12月2日に国会がセラヤ氏の大統領復帰を認めるかどうかが大きな焦点になる。新大統領は10年1月27日に就任予定。任期は4年。 (以下略)
  • http://www.abn.info.ve/noticia.php?articulo=209569&lee=16
    Ilegítimas elecciones de Honduras registraron 65% de abstención
    ABN 08:35 pm 29/11/2009


    Caracas, 29 Nov. ABN.- El presidente constitucional de Honduras, Manuel Zelaya, informó este domingo que el ilegítimo y cuestionado proceso electoral que se llevó a cabo en esa nación centroamericana para elegir al próximo presidente registró 65% de abstención.


    Los golpistas están diciendo que la abstención alcanzó 30% cuando en realidad fue de 65%. Nosotros tenemos 1.400 centros electorales encuestados de los 5.000 que existen y además tenemos las actas, números de votación y de votantes, es decir, tenemos datos suficientes para demostrar que la dictadura está adulterando la verdad", precisó.
  • http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091129-00000040-san-int
    ホンジュラス きょう大統領選 米「融和」に周辺国失望
    11月29日7時56分配信 産経新聞


    −−− セラヤ氏に加えほとんどの中南米諸国は、選挙を認めれば、クーデターそのものを追認することになるとして、選挙の正当性を認めないとの立場を取っている。


     しかし、米国務省のケリー報道官はこのほど、「大統領選はクーデターによる危機を収束させるための重要な一歩だ」と、正当性を認める方針を打ち出した。


     6月のクーデター直後、オバマ政権は即座に非難の姿勢を打ち出し、ベネズエラチャベス大統領ら反米陣営と一致してセラヤ氏復帰を求めた。米国の新たな中南米外交を示すとして注目されたその姿勢は、しかし、暫定政権が強硬姿勢を貫く中で具体的な成果を上げることができないままとなっている。


     こうした中で、米国が混乱収拾を優先する方向に路線転換したことは、中南米諸国の失望を招く結果につながってしまった。コスタリカのカサス元副大統領は米紙ニューヨーク・タイムズ (※ 下掲の元記事参照) に「中南米でのオバマ大統領の信用は顕著に低下している」と指摘しており、大統領選の行方次第ではさらに亀裂が深まる可能性を指摘する声もある。


元記事;
http://www.nytimes.com/2009/11/28/world/americas/28honduras.html?_r=1&scp=1&sq=Casas%20Costa%20Rica&st=cse
Region Finds U.S. Lacking on Honduras
Published: November 27, 2009 / NYTimes_com


ホンジュラスでセラヤ大統領に起こったことは、米軍も加担したクーデターによる追放であることは明らかなのにアメリカはいまだにそれを認めておらず、更に暫定政権の選挙を追認しています。上掲の日本での報道は 『米国が混乱収拾を優先する方向に路線転換』 したなどと云う寝ぼけた記事しか書けず、相変わらずアメリカのマスコミの翻訳屋さんから卒業出来ていない。アメリカは方向転換などしていませんよ、予定通りの行動。今回の醜態により、中南米では (Bush y Obama) son las mismas mierdas の評価が固まったでしょう。


オバマ政権が中南米に展開する限られたアメリカ軍を通じて過去の恥ずべき歴史を繰り返すことを許すほど、中南米はうぶではない。「国際社会」 は今のところ全くアテにはなりませんが;

  • http://trans-aid.jp/viewer/?id=7221&lang=ja
    ホンジュラス危機をめぐる米国とコロンビアの役割 / ギャリー・リーチ
    最終更新:2009-11-13 21:08:36 みんなの翻訳


    アナリストたちの多くや主流派メディアの一部では、ホンジュラスの危機を米国政府がうまく解決できないのは、超大国たる米国が米州に行使してきた影響力が衰えつつあることの証左であるかのようにことが論じられている。ブラジルが断固として、ホンジュラスのクーデター政権の退陣および民主的に選ばれたマヌエル・セラヤ大統領の復帰を求めていることから、米州地域の勢力関係が変容していることがわかるというのである。けれども、そうした結論を出すのは時期尚早かもしれない。結局のところ、ロベルト・ミチェレッティ率いるクーデター政権が強情に政権に居座っている状況を考えれば、ホンジュラスでは、米国、そして米国の同盟国コロンビアの意図こそが通っているのであって、ブラジルおよび同盟左派政権のベネズエラボリビアの主張が通っているのではないと論ずることができるからである。 (以下略)
  • http://trans-aid.jp/viewer/?id=7411&lang=ja
    米軍文書はコロンビア基地協定が周辺地域にとって脅威となることを示している / ギャリー・リーチ
    最終更新:2009-11-30 21:31:21 みんなの翻訳


    南米の指導者たちは、米国とコロンビアが最近結んだ軍事協定に対して公式に憂慮を表明している。この協定のもとで米軍はラテンアメリカで最も親しい同盟国コロンビアの領土にある7カ所の基地に長期にわたりアクセスできることになる。とりわけベネズエラのウーゴ・チャベス大統領は、この合意は南米の左派寄り諸国にとって脅威となると述べている。最近公開された基地合意の文章とそれに関連する米軍の文書を見ると、チャベスをはじめとする南米の指導者たちが抱く恐れが単なるパラノイアではないことがわかる。これらの文書は、米国の軍事目的がコロンビア国内にとどまるものではないことを明言しており、パレンケロ空軍基地は「南米全土における全方位作戦を遂行する機会を提供する」と述べている。 (以下略)


明日12月1日 Obama malo がどこぞの基地で発表予定のアフガニスタン戦略も、子ブッシュのやったことを発展させるだけのものでしょう。馬鹿丸出しだった子ブッシュの方がまだ可愛らしく見えて来ました。いずれにせよその犠牲となる方々には、前もって心よりお悔やみ申し上げるしかありません。