オバマ新大統領発表の アフガン政策新包括戦略: その2
YAHOO 「アフガニスタン復興」 トピックスに記載されている無味乾燥な5月付け記事一覧は次の通り;
-<パキスタン>アフガン国境で米軍機が攻撃(毎日新聞)9日 - 21時45分
- <アフガニスタン>NATOが白リン弾使用 8歳少女負傷か(毎日新聞)9日 - 20時39分
- 家屋空爆で50人死亡と米軍、民間人ら100人以上とアフガン(CNN.co.jp)9日 - 16時3分
- カルザイ氏ら44人届け出=大統領選立候補締め切り−アフガン(時事通信)9日 - 6時28分
- アフガン空爆、予備調査で「住民死亡」が判明と 米当局者(CNN.co.jp)8日 - 12時51分
- パキスタン 軍が武装勢力と本格交戦、空爆も(毎日新聞)8日 - 11時50分
- 【パキスタン危機】アルカーイダ核武装の恐怖 政情不安、シナリオ現実味(産経新聞)8日 - 7時57分
- <パキスタン>軍が武装勢力と本格交戦、空爆も(毎日新聞)8日 - 3時30分
- 村落を空爆、死者多数、誤爆か 米軍はタリバーンの「工作」と(CNN.co.jp)7日 - 20時57分
- アフガンで米軍誤爆か、100人死亡…「大半が子供や女性」(読売新聞)7日 - 20時37分
- 修了式で行進するアフガン国軍の新兵(時事通信)7日 - 17時34分
- アフガンに向かう米海兵隊増援部隊(時事通信)7日 - 17時23分
- 米大統領 パキスタン、アフガン大統領と会談 テロ掃討強化を確認(産経新聞)7日 - 15時36分
- アフガン首脳らと記者会見する米大統領(時事通信)7日 - 14時48分
- <オバマ大統領>反テロで連携強化…アフガン大統領らと会談(毎日新聞)7日 - 13時46分
- 米、アフガン、パキスタン首脳会談 過激派打倒目標で一致(CNN.co.jp)7日 - 10時12分
- 米大統領、パキスタン、アフガニスタン両大統領と会談 アルカーイダ掃討で(産経新聞)7日 - 9時21分
- テロ掃討で連携強化=アフガン・パキスタン首脳と会談−米大統領(時事通信)7日 - 8時38分
- 民間人犠牲に遺憾表明=アフガンと合同調査実施へ−米(時事通信)7日 - 6時39分
- 空爆で死者100人規模か=民間人も多数犠牲−アフガン(時事通信)6日 - 21時32分
- アルカイダの指揮受けない=アフガンのタリバン報道官−CNN(時事通信)6日 - 14時33分
- アフガンに3年間で7400万ドル支援、政府が確定(YONHAP NEWS)6日 - 13時52分
- アフガニスタン唯一の豚、新型インフル懸念対策で室内隔離(ロイター)6日 - 11時47分
- アフガニスタン唯一の豚、新型インフル懸念対策で室内隔離(ロイター)6日 - 11時47分
- アフガン支援拡大へ=韓国(時事通信)6日 - 11時44分
- <アフガニスタン>NATO軍空爆でタリバンら約30人死亡(毎日新聞)5日 - 20時48分
- <パキスタン>治安部隊車列に車突っ込み爆発 14人が死傷(毎日新聞)5日 - 20時10分
- <米下院歳出委>総額9兆3000億円の補正予算案まとめる(毎日新聞)5日 - 20時1分
- 政府のアフガン支援案、6日閣議後に発表の見通し(YONHAP NEWS)5日 - 16時22分
- 国防部がアフガン支援状況報告を国防研究院に指示(YONHAP NEWS)5日 - 14時12分
- テロ相次ぎ29人死亡=アフガン(時事通信)4日 - 21時47分
- <アフガン>カルザイ氏を大統領選候補者名簿に登録(毎日新聞)4日 - 21時43分
- <パキスタン>難民70万人絶望のふち 国際支援ほぼ皆無(毎日新聞)1日 - 20時39分
例によって、女性・子どもを含めた民間人の殺戮・非人道的な兵器の使用・でっちあげを含めた情報操作オンパレードですね。5月6日ホワイトハウスで開催されたアフガニスタンのカルザイ大統領・パキスタンのザルダリ大統領と会談の後、
3ヶ国が主権国家として国際テロ組織アルカイダやイスラム強硬派タリバーンの 「阻止、解体および打倒」 という共通目標で連携していくとの方針を確認
したとのことですが、実態はアメリカによる内政干渉・侵略戦争に過ぎず、憎悪が憎悪を増幅し今後の泥沼化が避けられないことは明白。無人機による爆撃により自国民の犠牲と参加戦闘員の罪悪感を最小限とすることを狙った、正にゲーム感覚の人殺し。このスタイルであれば血を見ることも嘆き悲しむ家族を見ることもありませんからね。空恐ろしいことです。オバマ政権発足以来最初かつ最大の汚点でしょう。黒人としての初の合衆国大統領、就任時の名演説などよいイメージだけ先行していますが、やってることは前大統領と同じ。この点に目をつぶってはいけない。
5月8日ワシントン訪問中のカルザイ大統領ですら、自国民の死を目の当たりにして空爆停止を促した様です;
http://www.ocn.ne.jp/dotv/news/data/20090509/a090508205909.8jf6ttkh.html
より抜粋;
アフガン大統領、米軍機の空爆停止を促す=多数の民間人死亡受け
【ワシントン8日AFP=時事】ワシントンを訪問中のアフガニスタンのカルザイ大統領(写真)は8日、米CNNテレビに出演し、同国西部で今週、最大130人の住民が死亡したのは米軍機の空爆によるものだとして、空爆の停止を促した。大統領は「空爆は容認できない」と語った。
カルザイ大統領は「空爆で住民が死亡したのは間違いない」と述べ、反政府勢力タリバンの仕業の可能性があるとの主張を一蹴(いっしゅう)した。大統領は「空爆はテロとの戦いの効果的な方法ではない。むしろ民間人の犠牲の原因になっている。空爆戦略は米国のためにも、アフガンのためにもなっていないと確信している」と強調した。
アフガン西部ファラ州のバラブルク地区での空爆については、米国とアフガンのチームが共同で調べている。アフガンの警察当局がAFP通信に語ったところでは、同地区では空爆で100人余りが死亡した。このうち25−30人は反政府勢力で、残りは年配者や子どもなどの民間人という。
米軍当局者は「死者数は非常に誇張されている」としながらも、具体的な数は明らかにしなかった。同時に、タリバンが住民に手りゅう弾を投げ、犠牲者が出たかどうかを調べていると述べた。カルザイ大統領はそうした可能性を否定し、「125人から130人の民間人が犠牲になったとの信頼できる情報をけさ、政府から受け取った。空爆で死亡したものだ」と語った。〔AFP=時事〕 [時事通信社:2009年05月09日09時57分]
以下リンクは、The Centre for Research on Globalisation (CRG) *2 サイトに投稿された、" Obama’s First 100 Days: The Afghan War is becoming America’s War by Marc W. Herold " と題されたレポートです。西語・英語・仏語・独語など7ヶ国語で読めますし、分量も多くは無くかつ読みやすい文章ですから、興味のある向きは是非一読をお勧めします;
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=13357
なお最新の記事としては、短いものですが;
" Obama allocates more war funds for Afghanistan than Iraq "
Global Research, May 8, 2009 FOCUS News Agency
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=13542 もお勧め。
アメリカの行動を理解するための一助になるチョムスキー教授の著作が、
http://www1.gifu-u.ac.jp/~terasima/chomsky-on_the_world_080920.pdf
「世界は米国の所有物だ」 ノーム・チョムスキー、『Znet』2008年1月1日
翻訳:寺島隆吉+寺島美紀子、公開080806 寺島研究室「別館」HPよりダウンロード可能です。
オリジナルは "We Own The World" Noam Chomsky, ZNet, January 1,2008 付け。 http://www.chomsky.info/articles/20080101.htm で読むことが可能。
去る5月3日は、確か憲法記念日でしたね。戦後、戦勝国アメリカに一方的に押しつけられた古色蒼然たるシロモノですが、改正されるまでは絶対的な効力を持つ筈です。日本国民の相当数が大好きな9条1項で、「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」 と定められていますが、アメリカの行動を承認するどころか資金まで出している我々も加害者、共同正犯です。その意味でも日本国憲法は無力ですネ。冒頭に掲げた写真の男の子と一体どう向き合えばよいのでしょう? いや、その子がもし自分だったら、この先どう考えどう行動するのでしょうか????
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*1:以前に紹介したことのある、 The We アフガニスタン特集ページからの抜粋です。
url = http://www.thewe.cc/weplanet/asia/afghanistan/afghanistan.html
カブールの東ナンガルハール県バティ・コット地区で2007年4月29日、ご両親がUS軍の攻撃により殺害された直後撮影されたもの。この日他女性・子どもを含めた51名がこの村で殺害されたとのこと。撮影者= AP/Rahmat Gul
上に紹介したHPには今回の被害者の写真が既にアップされていますが、ここに貼り付けられるものではありません。今でも毎日この様なことが実際に起こっていることを忘れてはなりません。
*2:カナダのモントリオールに本拠地を置くNGOで、作家・学者・ジャーナリスト・活動家のグループの参加する独立系の調査機関。