面白い? 地震: 震源・震央が遠州灘の三重県南部寄り、揺れは関東以北
震央と揺れが離れた、面白い地震が発生;
- 19日04時11分頃地震がありました。震源地は遠州灘(北緯34.4度、東経137.1度)で、震源の深さは約350km、地震の規模(マグニチュード)は5.7と推定されます。
平成25年11月19日04時16分 気象庁発表
- 過去の地震における最大振幅分布図
独立行政法人防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網
トリガ時刻 2013/11/19 04:11:28
※ 『振幅アニメーション』 も参照。
- 気象庁が 地震情報で用いる震央地名 の 『遠州灘』 とは;
調べて見ると、 遠州灘を震源とする過去の地震 の中に同じパターンのものが;
- 2007年7月28日 17時56分ごろ マグニチュード4.7 最大震度1
2007年7月28日 18時02分
- 2013年8月3日 9時56分ごろ マグニチュード5.1 最大震度4
2013年8月3日 9時59分
この違いは、震源の深さによります。上掲平成25年11月19日発生のものは約350キロ、平成19年7月28日のものは約340キロ、そして平成25年8月3日のものは約40キロ。
震央 とは 震源 の真上の地上 (海上) の地点と云う二次元位置情報ですが、震源はプラス深さの三次元情報;
何を今更、当たり前ではないか、と云う気がしますが、上掲 震源 を改めて見直すと;
- 震源と震源域
−−−よくある誤解として、例えば兵庫県南部地震は震源が淡路島であったことから、“淡路島で発生した地震で、やや離れた神戸に被害が大きかった”と考えてしまうことがあるが、この場合も“岩石の破壊が最初に発生した場所”である震源が淡路島であるにすぎない。実際に岩石の破壊した領域、すなわち震源域は神戸市の直下まで伸びていることが、余震分布などから明らかになっている。
さすが、いつもお世話になっている 釈愚さん が早速以下記事を投稿されています;
- (考察) 遠州灘におけるM5.7につきまして
2013年11月19日 09時05分50秒、心安らかなる日々
で、1923年以降の地震DBから震度情報を基に震源を調べてみると面白いケースが; 震源(震央)とフクシマの震度に注目;
- 1925年5月27日11:30:1.4 34゜59.0'N 135゜53.2'E 421km M:6.7 滋賀県南部
- 1926年4月2日01:03:46.3 33゜10.6'N 137゜3.7'E 374km M:6.5 三重県南東沖
上掲図の出典は 震度データベース検索結果 から参照。
地震の有無確認のために、単純に原発の下を断層が通っているかどうかを確認するだけではマズいんじゃぁありませんか? 『想定外の地震』 なんて聞きたくも無い。
なお改めて日本が乗っかって揺れているプレートの状況を;
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- 「地震について学ぼう!」 −日本列島と地震 ー> 概要
図は省略 (上掲と差替え)
- 「地震について学ぼう!」 −日本列島と地震 ー> 概要
今回の地震の震源の深さ350キロは、直上掲載の上面等深線から見ると正に太平洋プレートの上面ですから、メカニズムはわからないけれど、太平洋プレート経由揺れが東北に伝わったが、その上にあるフィリピン海プレートの上に揺れは伝わらなかった、と云うことか? 上掲の例でこれに当てはまらないのは1924年6月3日発生 遠州灘震源のもの、深さ120キロ。この震央下の上面等深線は、太平洋Pのは250キロ、フィリピン海Pのはせいぜい10キロですから、その間ってことに。別のメカニズム?
眠いのでここで切り上げ、宿題。
どこで地下の岩盤が動くかは震源の予測と云うことになりますが、その結果どこが揺れるのか、が地震の予測でしょうね。プレートも含めて3次元的に考える必要がありますから難しい。
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