遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

ミツバチ

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 出典: Western Honey Bee Photos, Images @ NaturePhoto-CZ


その社会性についてはまだ全容が解明されていない筈のミツバチの話題;


けなげに働く癒やしのペット…ミツバチ飼育が人気
  2012年9月19日 yomiDr.-ヨミドクター(読売新聞)

  −−−アニマルセラピーに詳しい横山章光帝京科学大准教授(精神医学)の話 / 生き物とふれ合うだけでなく、蜜を採取するという目標もできる。元気づけられるのは、ミツバチが働く姿が、仕事に励む人間に重なるところもあるからだろう。心と体のリハビリに、大きな可能性を感じる (記事終わり、引用終わり)

   このケースでも、私は愛玩を目的とする 「ペット」 なるコトバは当てはまらないと思います。むしろ立派なパートナー。


ミツバチ - Wikipedia」 など見ていると、分業に基づくミツバチの生態は確かに人間のそれと重なるところが多そう。特にオトコにとっては身につまされる?

  • ミツバチの働きバチは受精卵から発生する2倍体(2n)であり全てメスである。通常メスの幼虫は主に花粉と蜂蜜を食べて育ち働きバチとなるが、働きバチの頭部から分泌されるローヤルゼリーのみで育てられたメスは交尾産卵能力を有する女王バチとなる。オスは未受精卵から発生する1倍体(1n)であるが、巣の中では働き蜂に餌をもらう以外特に何もしない。オスバチを指す英語「drone」は「なまけもの」の意味である。


    オスは女王バチと交尾するため、晴天の日を選んで外に飛び立つ。オスバチは空中を集団で飛行し、その群れの中へ女王バチが飛び込んできて交尾を行う。オスバチは交尾の際に腹部が破壊されるため交尾後死亡するが、女王バチは巣に帰還し産卵を開始する。交尾できなかったオスも巣に戻るが、繁殖期が終わると働きバチに巣を追い出される等して死に絶える


    毒物への耐性は弱く、ショウジョウバエの半分程度という


    セイヨウミツバチの成虫の寿命は、女王蜂が1-3年(最長8年)、働き蜂が最盛期で15-38日、中間期は30-60日、越冬期が140日、雄蜂は21-32日である。 (以下略、引用終わり)


これが正しければ雄蜂の存在目的は、集団の中で唯一交尾産卵能力を有する女王蜂に精子を提供するだけ。いや、「だけ」 なんて言ってはイケない、子孫を残すためには必要不可欠な大事な仕事。(でも用済み後はヒサンそう)


一方で、女王蜂はその名前から華やかに見えます −−−

  
   出典: Dreamstime

−−− が、別に群れを統率し命令を下して 「君臨」 している訳ではなく、生物学的には生殖虫 −−− 即ち産卵専門職らしい。ひたすら卵を産むだけ;

  
   出典: Queen bee - Wikipedia
     写真中央の、胴体が他より長いのが女王様。


して見ると、女王とオスを含む群れ全体を実際に維持運営しているのは正に働きバチと云うことになります。階級がある訳では無く、各々が分業に専念。ホモ・サピエンスの群れも大差ありません。


更に身につまされるのは−−−


養蜂場のミツバチ、半数が集団死 原因はストレス?
  CNN.co.jp 4月5日(金)13時6分配信

  −−−こうした状況の中で、「ミツバチは自分たちを追い込む手段に四方を囲まれている」と同氏は言い、ハチたちも養蜂場もそのストレスをコントロールできていないことが最大の要因ではないかと推測する。 / かつて広大な自然保護区でさまざまな花に囲まれてミツバチのコロニーが存在していた米中西部の各地では、保護区の多くがエタノール生産のためのトウモロコシ畑に変わった。 /トウモロコシにまかれた殺虫剤がミツバチの集める花粉に入り込んで蓄積し、ストレスを極限まで増大させているという指摘もあるという。 (以下略、引用終わり)


この記事は 『良質の餌がなければこの国の養蜂業に未来はない』 で締めくくられていますが、上掲の如くミツバチは毒物への耐性は弱いと云うことですから、人間の世界に起こることを先取りしているのかも知れません。


以下、参考サイト;


  蜂群崩壊症候群 - Wikipedia

  ミツバチ科学Top

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