遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

複数の配偶者を持つ (一夫多妻・一妻多夫・乱婚 および 事実婚、フリン −−−) ということ

結婚 していれば、あるいはその経験があればおわかりと思うが、通常 テキ が1人だけだって手に余るのに、それが複数なんてたとえ金満・ヌカxの精力絶倫だったとしても私には到底無理。多分精神的に参ってしまうでしょうから。実態・制度・コミュニティーの中での認知の区別は難しそうなので無視するとして、また与えられた規範の中でかつ自由意思によって行動する人間にハナシを限り、 一夫多妻制 ポリジニー一妻多夫制 ポリアンドリー およびシステムとしての存在は疑問ながら 乱婚 をひっくるめた 複婚 ポリガミー に関する報道から;


Abdul Rahman Nayef al-Obeidi: Iraqi farmer marries two cousins in one night
  By AFP Published: April 26, 2012 @ The Lahore Times


  


  イラクの22歳男性、姉妹2人と同時結婚
    毎日中国経済 4月27日(金)14時35分配信


    −−−オベイディさんと花嫁2人の記念写真は、ネットに上げられ議論を呼んだ。多数の男性は支持したが、女性は反対したという。 (記事終わり、引用終わり)


この結婚が宗教的規範で認められたものなのか地域的慣行なのかは調べていません。女性が強制によるものではなく自由意思で合意したものなら祝福するのみ。もしイスラムの 「男性は4人まで妻を娶ることができる」 に基づくものなら、新郎は二人の新婦を厳密に対等かつ平等に保護し扶助を与える義務がある筈ですから、大変な負担である筈。もともとこの制度は、イスラム黎明期の戦争により寡婦が激・急増して経済的に困窮したことおよび男女間の極端な人口不均衡が起こったことに対応するものだった、と聞いています。(それを曲解する理論もイスラムの中には存在する様ですが)


Zuma marries fourth wife
  Sat, 21 Apr 2012 7:27 AM, iafrica.com


  
    出典 (別サイト、写真多数)


  
    出典 (別サイト、伝統的な結婚式の写真)


  南アフリカのズマ大統領、4人目の妻と結婚式 通算6回目
  CNN.co.jp 4月22日(日)12時33分配信]


    −−−アフリカの一部地域で続く一夫多妻制に対しては、若い世代を中心に批判の声も上がっているが、政府報道官は「文化に優劣をつける傾向は問題だ。他者の基本的権利を侵害しない限り、自分たちの文化を恥じる必要はない」と述べた。 (以下略、引用終わり)


優男から一転して堂々たる 『王者』 の風格、南アフリカJacob Zuma 大統領の結婚。大統領の宗教は "Protestantism (Full Gospel Church of Southern Africa)" とのことですからこの結婚はキリスト教規範によるものではなく、出身部族である ズールー の慣行あるいは伝統宗教に基づくものですかね。


政府報道官のコメント中 『他者の基本的権利を侵害しない限り』 にはおおいに共感します。時代が変わってその前提が崩れれば見直される、と云うことでしょう。『経済力のある男性が女性を一人占めすること自体、他の男性の基本的権利の侵害である』 とのおおせごもっともの批判はありますが、 「先進国」 だって経済力の無い男性の結婚は難しいと云う現実はありますよね、残念ながら−−−


南アフリカついでにおまけ; Sushi king Kenny Kunene to divorce / Channel24 – Mon, May 14, 2012 9:00 AM SAST.. ってな報道も見かけました。これは 「女体盛りの帝王 (eating sushi off half-naked models)」 の単なる別れバナシかな?


Man of many wives Akuku ‘Danger’ dies
  Posted Sunday, October 3 2010 at 22:00, News nation.co.ke


  


  
    出典 (別サイトのもの)


   一夫多妻制 - Wikipedia より;


    −−− 有名な一夫多妻の人物 アクク・デンジャー(en:Akuku Danger) / 本名アセントゥス・アククは、これまで120人と結婚した。カトリックのルオ族の家に生まれる。20歳で、手先の器用とセンスの良さで衣料品店を開いて街一番の金持ちになった。35歳には45回の結婚式をあげた。79歳で18歳の女性と最後の結婚をした。2010年10月2日92歳で亡くなる。 / 息子が106人、娘は104人で教師、医師、弁護士、パイロット、運転手、宅配員などになった。 / 一夫多妻が珍しくはないケニアでも、アククのように120人と結婚したのは非常に珍しい。 (以下略、引用終わり)


   Ancentus Akuku


    −−− Nicknamed "Danger" because women were so attracted by his handsome looks (以下略、引用終わり)


何歳の頃のものかは不明ですが、上掲2枚目の写真を見る限り、ルックスは西洋的基準でも文字通り二枚目。これに加えて "Charm" があれば鬼に金棒ですね。世界記録、国民栄誉賞ものでしょう。なおニックネーム "Danger" (キケン) は、彼自身によれば "I'm called Danger because I defeated so many men"(出典) 何人のご家族を残して逝かれたのかはわかりませんが、喰うに困っていなければよいのですが。(たった一人残しただけでも心配な日本と違ってそんなことは杞憂? 日本の少子化当然の帰結ですね)


また、数が少ないためかなかなか報道されませんが、上掲と逆の一妻多夫も存在する筈です。女性が働き、男性が着飾って家を守るコミュニティーもある、と聞いたことがありますので。



−−−
ここまでが制度としての複婚によるものですから、奥様の序列? は、何人いようが全て本妻、同等の権利を有する筈です。これが一夫一妻制となると、複数の女性がいる場合、本妻 (仏新大統領の様な事実婚含む)、以下愛人・フリン相手 あるいは日本の場合ならお妾さんとか2号さん、3号さん、4号さん−−− となります。


差別の意図なく補足しますと、日本古来?の 『お妾さん』 が今はやりのフリンと決定的に異なるのは、本妻さんがそれを承知しているところ。ただし日本の法律は重婚を禁止しているため本妻と同じ法的地位は得られず、「妾腹の子」 も含め法律的に弱い立場にあるが、実生活では本妻と同等に扱うのが甲斐性だ、それが出来なければ持つな、と聞いたことがあります。大昔のマチスモですかね。


この好事例? として、女性蔑視ではないかとのそしりは免れませんが、上掲ウィキペディア記事中でも先頭に紹介されている 三木武吉 の関連する発言を紹介。この政治家にまつわるエピソードの中には誇張もあるでしょうが、その発言は事実のハズ;

−−−「戦後男女同権となったものの、ある有力候補のごときは妾を4人も持っている。かかる不徳義漢が国政に関係する資格があるか」と、選挙中の立会演説会で対立候補から揶揄されて;

  • 『−−−正確を期さねばならんので、さきの無力候補の数字的間違いを、ここで訂正しておきます。私には、妾が4人あると申されたが、事実は5人であります。5を4と数えるごとき、小学校一年生といえども、恥とすべきであります。1つ数え損なったとみえます。ただし、5人の女性たちは、今日ではいずれも老来廃馬と相成り、役には立ちませぬ。が、これを捨て去るごとき不人情は、三木武吉にはできませんから、みな今日も養っております』


−−−晩年も精力に衰えはなく、72歳で亡くなるときも愛人が5人いたという。しかしその一方で愛妻家でもあり「本当に愛情を持ち続けているのは、やはり女房のかね子だ。ほかの女は好きになった…というだけだ」と述べている。妾たちもかね子を別扱いにして、世話をしていた。 (以下略、引用終わり)

表向き称賛は出来ませんが、あっぱれ! のひとこと。オトコの身勝手な屁理屈とは言い切れない様な。現在、これだけの豪傑のハナシはとんと聞かなくなりました。自分だけが可愛いお利口さんで、セコい小物ばっか。今はむしろ逆の女傑を探すほうが楽かも。オンナには勢いがありますからね。


なお女性スキャンダルに足元をすくわれて総理在任期間僅か69日と云う超短命で終わった 宇野宗佑 のケースは、時代背景も周辺事情も異なるため単純な比較は出来ないものの、堂々と釈明出来ていればどうなったかわからない。


コンプライアンスなんてスマートなコンセプトも結構ですが、杓子定規にそれだけを重視した結果誰かが不幸になるなら考えもの。大抵の場合、女性が泣きを見ることが多いですよね? 当事者が他人の権利を侵すことなく皆ハッピーなら、それが最良の選択って考えもアリかなぁと思います。 (私にはそんな芸当は出来ませんけど)