遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

第65回国連総会 その1: ミレニアム開発目標 (MDGs) サミット

ミレニアム開発目標MDGs)サミット」 に関して、世界平和に向けてそのリーダーシップをいかんなく発揮する国際政府たる国連の潘事務総長の開幕演説 および 我が宗主国アメリカの偉大なる将軍様オバマの心打たれる演説 そして ゲージツと花の都パリから出席のサルコジ総統、最後におまけとして我が優等生菅総督の演説を紹介しましょうか;



ミレニアム開発目標って?】

United Nations Millennium Development Goals によると;

GOAL 1: ERADICATE EXTREME POVERTY & HUNGER
GOAL 2: ACHIEVE UNIVERSAL PRIMARY EDUCATION
GOAL 3: PROMOTE GENDER EQUALITY AND EMPOWER WOMEN
GOAL 4: REDUCE CHILD MORTALITY
GOAL 5: IMPROVE MATERNAL HEALTH
GOAL 6: COMBAT HIV/AIDS, MALARIA AND OTHER DISEASES
GOAL 7: ENSURE ENVIRONMENTAL SUSTAINABILITY
GOAL 8: DEVELOP A GLOBAL PARTNERSHIP FOR DEVELOPMENT

  各々のゴールには具体的な Target が幾つか掲げられています。


【国際政府大統領潘 事務総長の演説】

MDG Debate: Secretary-General of the United Nations / H.E. Mr. Ban Ki-moon
  20 September, Meeting 1 (9:00 a.m. - 1:00 p.m.)


<国連>貧困の撲滅目指しミレニアム開発目標会合が開幕
  毎日新聞 9月20日(月)23時24分配信

−−− 国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は、「この10年間に成果はあったが、依然脆弱(ぜいじゃく)だ。時間は限られており、やるべきことは多い」と述べ、目標達成に向けて各国がいっそう尽力するよう求めた。 (中略) だが国連の報告書によると、(1)は達成可能だが、それ以外は困難な状況で、特にアフリカでの遅れが目立つ。金融危機、食糧危機を受けた先進国の支援不足も顕著だ。09年に先進国が実施した政府開発援助(ODA)の総額は目標より261億ドル少なかった。 (以下略)


おカネの額は必ずしも問題ではない、その使い方に問題があることに早く気付くべき。ハイチを見てご覧なさい。おまけに加盟国の中には、自然災害で甚大な被害を蒙った某パキスタンの様に、多額の援助資金を与える一方で戦争で殺戮を繰り広げているメンバーもいますよね? 失礼にならぬ様、怒らせぬ様止めさせるだけでも目標達成に近付けますよ。ところで身内からの評価が大変低い様だけど大丈夫? 表沙汰になった2人目 「事務総長、あなたは嫌いだ」=国連高官、本人前に大胆批判 / 2010年9月14日7時6分, asahi.com 、こんなの、さっさとクビにしたら? おまけに 「米国人は本当に好きになれない」 なんて、国連が誰のものか考えればアメリカ様に失礼でしょ?


【親愛なる指導者 小浜同志の演説】

MDG Debate: United States of America
  22 September, Meeting 6 (3:00 p.m. - 6:00 p.m.)


オバマ米大統領、発展途上国支援の新政策発表 国連サミット
  CNN.co.jp 9月23日(木)12時21分配信

−−− 地球規模の発展を目指す包括的な発展途上国支援を実現するための米国の「世界開発政策」 (演説中では "our new U.S. Global Development Policy") を発表した。この中で、オバマ氏は「開発は慈善ではない」ことを強調。米政府が途上国への支援の取り組み方を変える方針であることを明らかにしたうえで、今後の支援策の基本となる4つの柱について述べた。 (中略)

  1. 最初の柱として、「発展の定義」を変えるべきだ −−− 物質的な援助だけでなく、「真の意味でその国の発展を促し、貧困から繁栄への転換が実現できるものであるべきだ」と指摘し、そのために、米国は外交から貿易、投資政策まで、すべての手段を利用する (中略)
  2. 2つ目の柱としては、「発展の最終目標」がどうあるべきかについても、見直すべきだ −−− 「数百万人が数十年にわたり食料援助などに頼っている現状は、発展ではなく依存を生み出しているだけだ」として、途上国が悪循環を断ち切り貧困から抜け出すための援助が必要である (中略)
  3. 3つ目に、「広範囲にわたる経済発展」の重要性を指摘 −−− 米国は、民主化の進展に努める途上国に対して支援を行う意向だ (中略)
  4. 最後の4つ目に、「米国およびその他の国々が、より多くの責務を果たすこと」 −−− ひとつの国の力だけでは開発目標を達成することは不可能であり、他の国の政府、さらには様々な基金、民間団体、NGOなどがコミットしていくことが必要だ (以下略)


4本柱全てが現在のアメリカの覇権主義を肯定・強化・深化させかつ他国にその負担を負わせるだけの独善−−−なんて聞こえるのは、きっと私が至らないせいでしょう。百戦百敗の更迭の零将が、そんなチンケなこと考える筈がありませんよね?


【わが闘争を戦う猿居士 総統の演説】

MDG Debate: France
  20 September, Meeting 1 (9:00 a.m. - 1:00 p.m.)


途上国に追加支援表明=仏大統領ら国連サミットで
  時事通信 9月21日(火)15時30分配信

−−−サルコジ大統領は「経済危機を支援減額の口実に使っていいのだろうか」と問題提起し、他の先進国に積極的な関与を呼び掛けた。


ミレニアム開発目標を設定することとなった根本原因を (アフリカやハイチなどで) 作った張本人であることへの反省は一切無く、EU内でも批判の嵐である民族浄化についても力強く推し進めるフランス第5共和帝国総統らしい演説なのでしょう、仏語なので私は読めませんけど。アメリカ様の向こうを張ろうなんて、生意気な。


【優等生菅 大合衆帝国日本総督の演説】

MDG Debate: Japan
  22 September, Meeting 6 (3:00 p.m. - 6:00 p.m.)


首相演説要旨
  (2010/09/23-07:44) 時事ドットコム


−−−国のリーダーがまず果たすべき役目とは、疾病、貧困、紛争といった不幸の原因をできる限り小さくする「最小不幸社会 *1 」を築くことだ。MDGsの理念とも共通すると考える。 (以下略)



次回は、生意気にもアメリカ様に盾突いて真実を語る、 axis of evil (悪の枢軸 - Wikipedia 参照) およびそのシンパの演説でも紹介しましょうか。


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*1:嫌味やお世辞ではなしに、私個人的にはこの考えには共感出来る。詳細は 菅内閣総理大臣記者会見 参照、関連部分は;

私は、政治の役割というのは、国民が不幸になる要素、あるいは世界の人々が不幸になる要素をいかに少なくしていくのか、最小不幸の社会をつくることにあると考えております。勿論、大きな幸福を求めることが重要でありますが、それは、例えば恋愛とか、あるいは自分の好きな絵を描くとか、そういうところにはあまり政治が関与すべきではなくて、逆に貧困、あるいは戦争、そういったことをなくすることにこそ政治が力を尽くすべきだと、このように考えているからであります。