遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

コロンビア新大統領: 内戦を終わらせることが出来るか?

コロンビア国民が選んだ新大統領ですが、背景・経歴・実績から判断してその任期中 (2010年〜2014年) 、内戦およびそれにまつわる人権侵害は激化こそすれ改善・終結は絶望的と思われます。国内の矛盾を解決せず武力で 「テロリスト」 を制圧しようとする、伝統的な寡頭支配層の利益を代表するアメリカタイプのエリート *1 と思われますから;

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100621-00000023-mai-int
<コロンビア>サントス氏が決選投票制す 大統領選
6月21日11時42分配信 毎日新聞


【メキシコ市・國枝すみれ】コロンビア大統領選の決選投票が20日あり、即日開票の結果、与党の全国統一社会党(U党)党首で前国防相のフアン・サントス氏(58)が69%を得票し、第44代大統領に選ばれた。同氏は「大雨とサッカーW杯にもかかわらず、史上最大の票数を獲得した」と勝利宣言した。就任式は8月7日。 (以下略)

  • コロンビア大統領選、「右派」と「緑の党」の決選投票へ
    2010年5月31日11時10分, asahi_com(朝日新聞社


    南米コロンビアで30日、任期満了に伴う大統領選挙が投開票された。地元メディアなどによると、開票率99%で、9人の候補者のうち親米右派のウリベ大統領後継のサントス前国防相(58)が得票率46.56%で首位に立ち、2位の緑の党共同党首、モックス元ボゴタ市長(58)を大きく引き離した。ただ、当選に必要な過半数には届かず、6月20日に決選投票が行われる見通しになった。  (以下略)


経歴などは;


Juan Manuel Santos - Wikipedia, la enciclopedia libre


詳細な経歴 @ColombiaLink_com - JUAN MANUEL SANTOS - BIOGRAFIA Y FOTOS



出典: http://www.colombiamania.com/turismo/?q=node/2700
外交姿勢も大体想像が付きますね。現大統領ウリべ同様極端な親米ですから、アメリカおよび国内財界・産業界からは歓迎されるでしょう。


先行き不透明な中有権者 (大統領は直接選挙で選ばれ、任期は4年) が変革より経済の安定を求めた結果と思いますが、新大統領にも現ウリベ大統領同様、黒い噂がつきまとっています;

  • http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/colcp100429.html:title-=コロンビアの殺人「民主主義」 / ダニエル・コバリク
    (2010年4月30日) 益岡賢のページ、コロンビア


    −−−コロンビア政府と準軍組織との深い結びつきは、元準軍組織の司令官が準軍組織に対する政府の大きな支援を暴露するなど、繰り返し明らかにされてきている。例えば、元準軍組織司令官サルバトーレ・マンクソは、現コロンビア副大統領フランシスコ・サントス及び国防相フアン・マヌアル・サントスが準軍組織と緊密な関係を持っていたことを暴露した。フアン・マヌアル・サントスは次期コロンビア大統領の有力候補である。 (以下略)
  • ウリベ大統領の隠された過去 / トム・フェイリング
    (2004年6月14日) 益岡賢のページ、コロンビア


    −−−大統領選がたけなわになるにつて、記者達は、メディアのボスたちが編集の独立性をますます脅かすようになったことを心配し始めた。政治エスタブリッシュメントとつながりを持つ二大ビジネス・グループがRCNとCaracolというコロンビア最大のテレビとラジオのネットワークを所有している。記者たちの心配は、ウリベがサントス一家---コロンビアで最も影響力の大きい日刊紙を所有している---のメンバーを副大統領候補に選んだことでさらに高まった。 (以下略)


取り急ぎ紹介しますが、引き続き要Watch.

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*1:私が勝手にこさえた言葉。本来のエリートは、そのずば抜けた能力に見合った権力を持つ見返りとして、行動に際しては自ら陣頭に立ち結果の全責任を負うものと解します。(落ち目の大英帝国を賞賛はしませんが、英王室のxx王子がxx戦争に参加する時は本当に危ないポジションに立つと聞いたことがあります。) 一方でアメリカの 「エリート」 は自分は絶対に火の粉をかぶらない位置で参加し、かつ結果責任は部下にかぶせますよね? 有能な弁護士を抱えて。