遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

オバマ新政権の軍事政策 Watch: その17  元CIA長官の戯言(タワゴト) など

まず記事の紹介から;

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090908-00000037-mai-int
<アフガン>米国防長官、空爆に「大問題」発言 危機感表明
9月8日11時49分配信 毎日新聞


 【ワシントン草野和彦】アフガニスタンで多数の民間人死傷者を出した米軍機による空爆について、ゲーツ米国防長官は7日にウェブ上で公開された中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」とのインタビューで、「大問題だ」と語った。米国のアフガン新戦略は、同国民との信頼関係を重視している。長官の発言は、事後処理を誤れば、新戦略や追加派兵にも悪影響を及ぼすとのオバマ政権の危機感を示している。


これだけ殺戮を繰り返しイスラムを敵視しておきながら何を今更の感があり、おまけに悪名高きCIA長官を91年から93年まで歴任した ゲーツ のタワゴトを鵜呑みにする同紙の読者は皆無でしょう。最後のラテンアメリカとの連携についてのコメントなど中学生に書かせた様なレベルの内容であり、恐らくラ米じゅうの失笑買っている筈。このインタビューがオバマ自身のものならまだしも、ゲーツのものでは恐らく逆効果。聞いて・読んで思わず笑ってしまうインタビュー記事とYouTubeのインタビュー動画はこちら; (英語の生きたお勉強にはなります)

http://english.aljazeera.net/news/americas/2009/09/200995202939732522.html
Interview: Robert Gates


Robert Gates, the US defence secretary, says bringing peace and security to Afghanistan and Iraq represents a major challenge, but one that the US is committed to achieving.


In a wide-ranging interview with Al Jazeera's Abderrahim Foukara, Gates spoke about: the US strategy for peace in Afghanistan facing a "war of necessity", the divide between two wars, fighting al-Qaeda in Afghanistan and Iraq, Pakistan's role in the region, the "threat" of a nuclear Iran, maintaining allies in the Middle East, and US ties with Latin America. (以下略)


このHPで紹介の動画は以下の通り;



Title = US defence secretary talks to Al Jazeera - 07 Sept 09


● 誤爆により民間人を殺傷しても平気なアメリカに比べれば、「国際社会」 では先輩であるEUの反応のほうがまだマシ、といえるかも;

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090907-00000086-mai-int
アフガニスタン>支援めぐりNATOとEUにすきま風
9月7日20時41分配信 毎日新聞


 【ブリュッセル福島良典】民間人の死傷者を出したとされる北大西洋条約機構NATO)のアフガニスタン空爆欧州連合(EU)が批判を強め、アフガン支援のあり方を巡りNATOとEUの間にすきま風が吹いている。8月に就任したラスムセンNATO事務総長はEUとの連携を強化する方針を打ち出したばかりで、出はなをくじかれた格好だ。


● アメリカはどうしてもアフガニスタンで決選投票を行わせ、アメリカにとってカルザイカルザイ自身が元々アメリカの傀儡だったのに、自分自身の意思を主張し出したからクビってこと) より言う事を聞いてくれる傀儡政権を打ち立てたい様ですね。これは明らかな内政干渉です。子ブッシュが大統領になった時の 2000年アメリカ合衆国大統領選挙 だって不正が取り沙汰されていたのですよ。もし他国から 「投票の不正疑惑と集計の正確さを調べたうえで決選投票すべきではないか?」 と言われたらどの様な反応を示すつもりだったのか??

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090908-00000006-cnn-int
アフガン大統領選、米国と国連が不正調査促す
9月8日14時42分配信 CNN.co.jp


−−− アイケンベリー大使らはカルザイ大統領に、選管が投票の不正疑惑と集計の正確さを調べたうえで、決選投票の必要性を判断するべきだとの見解を示した。関係者は、選管が干渉されることなく任務を果たせるようにするため、アフガン政府に「警告」した、とコメントした。

おせっかいながら、上記記事中の 「警告」 は 「恫喝」 の誤用・誤訳でしょう。CNNのレベルもお寒い限り。


● 世界一のテロ国家から一方的に 「悪者」 扱いされているタリバンより以下表明があったとのことですが、真実を伝えることがマスコミ使命のひとつと考えるなら、一介の市井の臣である私の様に引用しているだけでなく、何故自分で取材しようとしないのか? 学級新聞じゃあねぇんだぞ、と言いたいですね;

http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-11204920090827?rpc=122
タリバンアフガニスタンの爆発攻撃への関与否定
2009年 08月 27日 12:54 JST


−−−  タリバンのQari Yousuf氏は、ロイターに対し「われわれは攻撃に関与していないし、事件を非難する」と語った。その上で「政府のプロパガンダの可能性もある。誰の犯行かを解明するのは政府の職務だ」としている。


● 同様の 『悪者認定』 を受けているアルカイダについてもしかり。私は実態の無い、アメリカ政府の創り出した (アメリカンアイデア!) 架空の敵ではないか、と疑っています。例えば、いつもお世話になっている ウィキペディアの記事 見てごらんなさいな;

    • 国際武装テロリストのネットワークとされる
    • 2001年のアメリカ同時多発テロ事件を実行し、世界に大きな衝撃を与えたとされている
    • 過激思想を持つ者が勝手にアルカーイダを自称しているだけという説もある。
    • 異教の文化圏から侵略を受けた人々並びに世界のムスリムに呼びかける警鐘として使用されているとも解釈できる
    • 建設事業を進めるかたわら編み上げた組織だとされている
    • 反米闘争へと走らせたと言う説もある
    • ついには2001年のアメリカ同時多発テロ事件引き起こしたとされる。
    • 民間人が殺害された事件を実行したとみられている
    • そのためアルカーイダとの強いつながりが疑われる組織としてアメリ、中国両政府から認定されている
    • 協力者が得られないなどの理由で白紙化されたとの話がある
    • 「2、3年前は何度も来日していたようだ
    • 組織の実態についてははっきりしないことが多い


これだけ未確認の伝聞情報オンパレードの曖昧な状態でよく記事が成り立つな、と呆れてしまう。名前が売れて?いるので記事になる資格はあるのでしょうが。



−−− 現在の世界情勢を理解する上で重要なキーワードは幾つかありますが、世間一般で信じられている常識ほどアテにならないものは無い。 各々の実態の調査には大変な苦労や妨害が伴うことは想像に難くないが、誰かホネのあるジャーナリストはいないの?  取材の結果大した記事にはならないかも知れないが、自分なりに仮説を立てて自分で出来るだけ情報源に近いところで取材する過程で今まで見えてこなかったことが見えてくる筈、それを紹介するだけでも意義がある。 海外駐在の高給取りは何をやっているのか? 海外メディアの記事を訳すだけならマスコミやジャーナリストは要らないよ、文学作品でもない限りネット翻訳で充分。YやGのものって結構使えるから。