オバマが2009年4月5日プラハで行った演説のこと
広島の秋葉市長が平和宣言で言及した標記演説およびその論評の紹介を;
紹介の前にまず世界の核兵器所有 (潜在能力含む) の状況は;
出典: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E5%85%B5%E5%99%A8
Wikipedia 『核兵器』 からの抜粋
日本はピンク色ですから、保有はしていないが開発能力あり、ですかね。でも情けないことに開発疑惑をかけられている可能性大。北朝鮮の保有は疑わしいかな? 我がホームグラウンド?の中南米はピンクか白ですから日本と同じ。チャベスが一度開発だか所有をちらつかせたとの報道を見た覚えがありますが、まずそんな馬鹿げたことはやらないでしょう。
上記サイト以外でも、様々な観点から描かれた地図が多数ありますね。例えば;
http://kakujoho.net/ndata/nstat.html
2007年の世界の核状況 (非常に詳細)
http://www.ne.jp/asahi/nozaki/peace/data/kaku_kuni.html
世界の核兵器国・核疑惑国一覧 (一覧性に優れる)
いずれにせよロシア・アメリカが群を抜いていますが、あのがさつな人達にその管理なんて出来るのか大変疑問。また人口当たりだとイスラエルは異常なレベルかも。
で、本題の演説を紹介しますね;
題名= The President in Prague
件の箇所は、上記動画のちょうど真ん中 13:48 あたりから。
この全文は幾つかのサイトで見られます。以下、一部??やら省略もありますがひとつ紹介;
http://prague.usembassy.gov/obama.html
Remarks of President Barack Obama
--- Just as we stood for freedom in the 20th century, we must stand together for the right of people everywhere to live free from fear in the 21st. And as a nuclear power - as the only nuclear power to have used a nuclear weapon - the United States has a moral responsibility to act. We cannot succeed in this endeavor alone, but we can lead it.
So today, I state clearly and with conviction America's commitment to seek the peace and security of a world without nuclear weapons. This goal will not be reached quickly - perhaps not in my lifetime. It will take patience and persistence. But now we, too, must ignore the voices who tell us that the world cannot change. ---
先日8月6日脚注で紹介の毎日新聞の記事 オバマ米大統領:核廃絶演説 唯一の核使用国、「道義的責任」に言及 ではこの演説について ≪中でも「核兵器を使った世界で唯一の核大国」として「道義的責任」に言及したことで、被爆国・日本の専門家の間では大統領の姿勢を肯定的に評価する声が強い。一方で、「原爆投下への謝罪ではなく、国益を優先したもの」との見方もある。≫ と評しています。
このブログは、副次的に 「西語をメインとした翻訳やコトバに関する様々な周辺考察」 を狙っていますから、以下演説の全文の紹介・翻訳を行っているサイトを紹介します。翻訳の苦手な私は秀逸な記事だと評価します;
http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/obama/obama_04.htm
アメリカ合衆国大統領 バラク・フセイン・オバマの
プラハにおける演説(オバマ プラハ演説)
(全文訳・コメント入り)
なおこのサイトは、広島在住のWebジャーナリストでいらっしゃる哲野イサクさんによるもの;
この中で シリーズ「オバマ政権と核兵器廃絶」 を立ち上げていらっしゃるので、興味のある向きは定期的にチェックされることおススメ;
例によって、 「Webジャーナリズム」 の日本での草分けと私は認識している、田中宇さんのサイトからも記事を紹介します;
http://tanakanews.com/090714nuclear.htm
オバマの核軍縮
2009年7月14日 田中 宇
この記事の最後に記載のある 「許されなくなる日本の核武装」 についてはどう思われますか? 世界唯一の、武器としての核兵器の被爆国 (放射線もれによる甚大な被害をこうむった国もありますので) 日本の進むべき方向とリスクをかなり具体的に示した、数少ない指摘だとおもいます。さすがに 「Webジャーナリスト」 として一日の長がありますね。
Wikipediaによる分類では、『大量破壊兵器 = 生物兵器 + 化学兵器 + 核兵器 + 放射能兵器 (汚い爆弾) 』だそうです。いずれも、被害が兵器使用時のみならずその後まで (加えて地理的にも) 拡大する性格のものですね。兵器は皆非人道的ではありますが、ヒロシマ・ナガサキの犠牲者を悼むと云う精神からこれらの兵器についてアピールすべきなのは、それらの使用が必然的にもたらす、終わることのない地獄の苦しみを二度と誰にもして欲しくない・させてはならない、と云う点以外では有り得ないだろうとおもいます。
オバマの発言には歴史的に大きな意義があることを認めるにやぶさかではありません。でも手放しで評価出来ないのは、これがアメリカ合衆国大統領の発言と云うより、オバマ個人の見解で終わる可能性があるから。先日考察した様に、アメリカ国民の強い支持があるとは云えない状況です。 ヒロシマがお祭り気分で尻馬に乗ることは、大変リスクが高いとおもうのですが−−−
(8月8日15:43にいったん公開しますが、一部手直しする可能性アリ)