犠牲となるジャーナリスト; 山本美香さん殺害 〜 イラクのケース など
⇒ 犠牲となるジャーナリスト; 山本美香さん殺害 もうひとつの視点から
◆Trained journalists must cover wars
The demise of Japanese journalist Yamamoto in Aleppo has once again shown the necessity of training program for war journalism.
24 August 2012 14:37 (Last updated 24 August 2012 14:44), Anadolu Agency (トルコ)
※ アサド政権を転覆させたいトルコが国境を閉鎖しないものだから、ジャーナリストのみならず、外国からの傭兵やら義勇兵が際限無く流れ込み、状況を悪化させているのですが。おかげで国境に近い激戦地であり世界遺産に登録されている アレッポ は、見る影無く破壊されつつある様子。どこぞの大仏を吹き飛ばすどころの騒ぎでは無い。
◆Robert Fisk: Aleppo's poor get caught in the crossfire of Syria's civil war
24 August 2012 12:00 AM, The Independent
◆Robert Fisk: 'Rebel army? They're a gang of foreigners'
23 August 2012 11:00 AM, The Independent
◆Number of journalists killed in Syrian uprising rises to 35
Big News Network.com Tuesday 21st August, 2012
Syria has taken the lead as the deadliest place on earth for journalists. / Around thirty Syrian reporters and citizen journalists, along with five international reporters, have been killed since the uprising began last year, according to Reporters Without Borders. (以下略、引用終わり)
※ 少し旧い記事。山本美香さんの死亡についても記載あり。
◆山本さんは反体制派が殺害=シリア副外相主張
時事通信 8月24日(金)1時8分配信
※ 誰が山本さんを殺害したのか、どちらの言い分が正しいか、今となっては客観的な判断など不可能。また、佐藤さんは山本さん被弾の瞬間をご覧になっていない以上何も断言・証言など出来る訳が無く、推測しかなさっていない筈。報道者による意図的な歪曲が加えられてはいませんか? 加えて山本さん・佐藤さんが 『シリア当局から取材許可を得ずにトルコ側からシリア入りした』 のは恐らく事実、なのに今更政府を批判するのも確かにお門違い。今回の取材で 『自由シリア軍』 なる反政府テロリストを頼った判断が裏目に出たとしか言い様が無いでしょう。ちなみにこのルートは、別の 「ジャーナリスト」 も入国に当たって利用した様子。
憎っくき犯人を探して裁きたい気持ちはわかるが、こんな状況ではそれこそ 『冤罪』 の可能性大。政府側、反体制側、入り乱れる義勇兵・傭兵、全てに犯人の可能性があることだけは確かです。
以下今回の 『ジャーナリストの死』 との比較として、 以前にも紹介したことのある イラクで2007年7月12日に発生し、その後ウィキリークスによって暴露された Collateral Murder、 July 12, 2007, Baghdad airstrike - Wikipedia に関してアルジャジーラが再度採り上げた記事を紹介。標的となったカメラマンのみならず、その周辺にいた市民・助けようとした市民も巻き込まれて少なくとも12人が死亡、子ども2人が負傷;
◆Permission to Engage
Last Modified: 23 Aug 2012 10:56, Al Jazeera English
ビデオあり
この事件は山本さん殺害事件と異なり、殺害に至る一部始終がアパッチヘリから撮影の映像・司令部 (上官) との交信音声などで明らかになっています。この現場にいた元兵士の映像・音声分析など非常に参考になる。改めて冷静に見直すと、決して馬鹿なヤンキーがTVゲーム感覚で暴走した訳ではなく、状況を司令部に逐一報告しながら攻撃許可を要請、度重なる状況確認の後攻撃許可が下りた、一応軍のルールに則った軍事行動であったらしい。敏捷であったため最初の機銃掃射で負傷したものの生き延びたカメラマンを執拗に追いかけ、助けようとした市民まで何故攻撃したのかがわかります。(結果としては虐殺行為となりましたが)
ヘリからある程度全体を鳥瞰出来、複数の人間が判断に関わる状況でさえ上掲の様な誤爆が起き得ると云うこと。そんな秩序など存在しない混乱した戦場なら、誰が標的になっても不思議はありませんね? むしろ混乱した戦場の方が圧倒的に多い筈。
そんな中 −−−
◆<山本さん死亡>状況解明目指し、警視庁が捜査本部設置へ
毎日新聞 8月24日(金)13時48分配信
ICPOはヒマみたいですからまあいいか、でも無駄でしょうね。マトモな捜査など出来る状態では無い、戦争なのですから−−−
一方、山本さん・佐藤さん同様にトルコからシリア入りし反体制派と行動を共にしたアメリカ人 「ジャーナリスト」 は 「行方不明」 になっているらしい。ただしこのアメリカ人はシリア当局から取材許可を得ることはまず出来なかったでしょうね;
◆米国人ジャーナリストが行方不明、首都に向かい消息絶つ シリア
AFP=時事 8月24日(金)12時6分配信
◆US reporter missing in Syria: employers
24 Aug 2012, AFP.com
※ アフガニスタン・イラクでの戦歴を誇る元米海兵隊の大尉でもジャーナリストねぇ。 傭兵とまでは言わないが、戦場特派 『軍事顧問』 でしょ? まさに反体制派に望まれる人材であり、「ジャーナリスト」 なんてアメリカン・ジョ−クとしか思えませんけどね。今までの投稿記事は、例えば;
◆The foot soldiers in Syria's war by Austin Tice
Last Modified: 30 Jul 2012 08:12, Al Jazeera English
■ Hello Syria - In Syria, an oasis from the war Austin Tice-For__
◆In Syria, an oasis from the war
By Austin Tice, Published: July 16 @ The Washington Post
ところで 山本美香さん最後の記事 とされる 『キミは人に銃を向けられるか?』 をようやく入手、これからじっくり読んでみます。掲載されているのは 『月刊ジュニアエラ JuniorAERA 9月号 (朝日新聞出版) \480』 。多分この雑誌だろうと思って昨日決して小さくはないエキナカ書店を探しましたが見当たらず。その前に●マ●ンで注文しておいたのは正解でした。この号の特集 『戦争に行くってどういうこと?』 の中、16・17ページ見開きの記事です。