貧困とは、格差とは −−−
私はもう20年海外で働いていませんが、いわゆる経済的途上国で仕事をしていた頃、日本人はカネ持ちと思われておりました。日本人の給与と現地従業員の給与の差がどれ程のものか正確に把握しておりましたからその意味では正しいのですが、実際の現地の方々の生活 *1 を見るにつけ、色々な意味でいかに日本人が日本で貧しい暮らしをしているか思い知らされましたね。それを知らない人が新聞で見た日本の平均給料だか最低賃金だかの金額に惹かれて日本へ行きたい、と憧れるのは無理はありません、生活コストは報道されませんでしたから。 「日本と云う国はアメリカより豊かだが、日本国民の生活はあなた方と比べたら mierda だよ」 などと訳のわからない説得?をしたって無駄、無理してデカセギに行って初めてわかること。
「ワーキングプア (ウィキペディア)」 と云う、曖昧ではあるがミョーに説得力のあるコトバに代表される日本の貧困や、アメリカの貧困・格差については、報道され続けてはいるものの改善の兆しは見えません;
- 日本の貧困率は15.7% 厚労省が初公表
2009年10月20日14時4分 / asahi.com
長妻昭厚生労働相は20日、低所得者の占める割合を示す「貧困率」について、07年は15.7%だったと明らかにした。 (中略)
経済協力開発機構(OECD)の08年報告書では、04年の日本の貧困率は14.9%で、加盟30カ国のうちメキシコ、トルコ、米国に次いで4番目に高かった。30カ国の平均値は10.6%。日本は働いている1人親家庭の子ども(18歳未満)が58%と、圧倒的に高かった。厚労省は今回、1人親家庭を含む18歳未満の子どもの貧困率は14.2%(07年)と公表した。 (以下略)
- ※ 貧困 (ウィキペディア および 貧困率 (ウィキペディア 参照。
- 貧困と格差が拡大=食料補助受給8人に1人−金融機関の高額賞与は復活・米
(2009/12/26-16:31) 時事ドットコム
−−− 【ワシントン時事】米政府の「フードスタンプ」と呼ばれる低所得者向け食料購入補助制度の受給者数が長引く不況で最高記録を更新、3700万人に達したことが26日までに、分かった。巨額の公的資金を注入された大手金融機関が息を吹き返し、数千万円の高額賞与を復活させる中で、米国人の8人に1人が空腹と闘う格差がある。 (以下略)
格差については、例えば;
- 引用元である 分野別図録一覧表 / 社会実情データ図録 Honkawa Data Tribune は大変重宝するサイトです。
先進国・進展国と経済的途上国での 「貧困」 は、相当意味が違いそうですから、掘り下げてみる価値アリですね。例えば上掲表で、中所得国のトップに位置するコロンビアの格差が激しいことには特に興味を惹かれます。以前、 「コロンビアの長引く紛争なり内戦の原因は、文民政権が軍政を許さないため妥協を繰り返した結果選挙不正やら買収工作やら暗殺などにより腐敗が進み、人口の大部分を周辺化してしまったため」 と書きましたが、経済的にもそれが現れているのかな? とも思えます。
引き続きWatchする話題としますが、ひとつおもしろいサイトを見つけましたので紹介しておきます;
- 本の紹介 / 格差と貧困
これ、お寺さんのサイトです。圓光寺 (真宗大谷派福壽山)
.