遊蕩爺の漂浪メモ

『翻訳家 山岡朋子ファンクラブ初代会長の日記』 より移行

“美女経済” メイニュイ チンチー の 海南三亜

暴露を巡る攻防戦も土日はさすがに休みでしょうから、ユーウツな?月曜日のためにちょっとした社会派?? お色気ネタを;

ブログ内過去関連記事


参考リンク; 蘇軾 (蘇東坡)  海南島  海南省  三亜市


                 


とは言っても当ブログの主旨から大きくはずれる訳ではありません。何故かと云えば;


エッセイ:一冊の本−『蘇東坡100選』『蘇東坡 上』『下』 山岡朋子
  WEBマガジン出版翻訳、2007年3月ごろ?


  −−−最後に追われた海南島では食べ物に事欠くこともあったという。 (以下略)


蘇東坡? 誰だ、それは? と云う向きでも、詩の名作 『赤壁賦 (Red Cliff)』 の作者と言えば少しは親しみがわきますかね。(ただし映画 『レッドクリフ』 の原作は 三国志 であり、、『赤壁の戦い』 を描いたもの。蘇東坡 (蘇軾) が『赤壁賦』を詠んだ所は文赤壁、戦場の方を武赤壁と呼び、文武で区別されています。)


私は山岡朋子さんの上掲エッセイに触発されて翻訳を読みましたが、海南島の名前は蘇東坡が62歳の時最後に流された場所として強くイメージに残っています。流刑の地である位だから、快適な訳がありませんよね。 林語堂 さん原作 "THE GAY GENIUS - The Life and Times of Su Tungpo" 、合山究さん翻訳 『蘇東坡』 、講談社学術文庫復刊シリーズ下巻から抜粋しますと;

  276ページ; −−−この島は、中国人から見れば、ほとんど人の住めるところではなかった。気候は、夏には非常に湿気が多く、蒸し暑く、冬には霧が深かった。秋雨の頃には、あらゆるものにかびが生え、蘇東坡は寝台の柱の傍らに、白蟻の大群が死んでいるのを観ることもあった。 (中略)


  279ページ; −−−こんどの流刑は、老人に肉体的な労苦を強いる、文字通りの流刑であった。彼によれば、この島では何一つ手に入るものはなかった。「ここでは、食べようとしても肉がなく、病気にかかっても薬がなく、住家を捜しても家がなく、一緒に出かける友もなく、冬を送るに炭がなく、夏を過ごすに冷たい泉もない。なしですまさねばならぬものが数えきれないほどある。要するに、ほとんど何もないのだ。ただひとつだけ、慰めがある。それは、ここには、マラリアもまたないことだ」。 (以下略)


中国のへき地みたいだから、今でも大して変わらないだろう、と漠然と思っておりましたが、とんでもない。1988年に広東省より分離して海南省になり、かつ経済特区となって漢族 (ちなみに、紹介の書籍中、「土民たちは -- 素朴で、正直な人間であり、彼らより狡猾で開化した中国人によってしばしば騙された」 との記述アリ) 人口が急増したことも手伝ってか、蘇東坡が流された頃とは様変わり。オレを流してくれ〜〜とは言いませんが;




ビキニ姿で美脚誇示…海南・三亜でモデルコンテスト出場者ずらり
  サーチナ 12月2日(木)22時2分配信


  −−−三亜市は、中国屈指のリゾート・ビーチ都市だ。1年を通じて、海水浴が楽しめる。「美女コンテスト」の誘致に熱心なことでも知られる。報道を利用して同市の知名度を上げる、観光振興のための長期戦略だ。


  
   おみ足だけね。ひんやりして気持ち良さそう?


魅惑のビキニ姿…ミス・ワールド出場者、“美女経済”の海南三亜で
  サーチナ 10月21日(木)11時46分配信


  −−−ミス・ワールドが三亜市で開催されるのは2010年で5回目。三亜市市は中国南部の海浜リゾート地だが、早い時期から「ミス・コンテスト誘致」に取り組んだ。メディアでの露出による宣伝効果が狙いだった。三亜市は知名度向上に成功。関係者は“美女経済”などと呼んだ。


  
   美女の部分だけね。


海南三亜:南海の楽園が「美女経済」で急成長
  【社会ニュース】 2004/09/13(月) 20:26、サーチナ


  −−−三亜市旅行局の王祐雄・副局長は「これまで三亜市の売り物といえば、美しい自然だった。これが1枚目の名刺。モデルコンテストは2枚目の『美女』という名刺だ」と、すでに「美女」が三亜市のブランドとなっていることを強調する。 (以下略)


“密接すぎるマンション” 不動産バブルの海南島で話題に
  新華社ニュース 11月18日(木)9時51分配信


  −−−完成したばかりの2棟は、それぞれ違うオーナーが自分の土地をいっぱいに使って建てたため、すき間はわずか10センチ。オーナーは同市の住宅価格が上がっていることに目を付け、賃貸マンションとして運用しようと考えていた。 (以下略)



地域の経済が活性化され、生活レベルが上がることは単純によいことなのでしょう。カネ、カネの風潮も、 「見て楽しむ、賞味期限の短い」 美女が売り物になるのも、世界中同じだし。まあ、よいのでは? でも、以下記事は、正座をして、渋茶でもすすりながら読むべき;


http://www.jetro.go.jp/jetro/japan/yamagata/mail/mm_chugoku04.txt
  最新中国を知るキーワード
  ジェトロ山形作成、最終更新日:2004年12月15日
   関連記事は 『No.32: 言葉から中国を知る「美女経済」( メイニュイ チンチー)』